「自分はきっと大丈夫」──そんな根拠のない自信が、あっけなく崩れ去った瞬間でした。長年一度も感染せずに過ごしてきた私が、ついに人生初のコロナに感染したのです。先週、秋田駒ケ岳の沢登りに出かけた朝は、軽い空咳が出る程度。熱もなく「まあ大したことないだろう」と思っていました。
ところが、沢を遡行して3時間を過ぎた頃から体が妙に重く感じ始めました。熱っぽさもありましたが「ここまで来たら進んだ方が安全だ!」と判断してそのまま登り続けました。終盤、荒沢の下りでは体が思うように動かず、やっとの思いでゴール地点に辿り着いたとき、「ようやく帰れる…」と心底ホッとしたのを覚えています。
その日の夜、体は鉛のように重く、階段の上り下りも一苦労。翌朝には38度の熱、そして地獄のような喉の痛み。これまで経験したどんな風邪とも違う感覚に「これはまさか…」と不安が募りました。土曜日の朝、ネットで必死に盛岡市内の発熱外来を探し、検査を受けたところ──結果は「陽性」。新型コロナの新変異株「NB.1.8.1(ニンバス)YouTube」でした。
この変異株の特徴は、まさに“カミソリで喉を切られたような痛み”。または“ガラスの破片を飲むような痛み”と言われています。水を飲むのも辛く、2〜3日目はまさに地獄。幸い熱はすぐに下がりましたが、喉の痛みは何よりも強烈でした。
後から知ったのですが、この「ニンバス」には経口抗ウイルス薬「ラゲブリオ」がよく効くそうです。知人はこの薬を処方してもらい、わずか2日で喉の痛みが消え軽症で済んだとか。ただし費用は高く、5日分で3割負担なら約28,000円(1割負担でも9,000円)。
それでも早く回復できるなら、検討する価値はあると感じました。私の場合、一般的な風邪薬を5日分でした。お値段がお値段ゆえ「ラゲブリオを出してください!」と自ら医師に頼まないと処方してくれないとか…。
私も生徒さんや高齢の母に感染させるわけにはいかず、1週間分の授業や仕事をすべてキャンセル(延期)。自営業者にとって仕事を休むのは大きな痛手ですが、ここは「休む勇気」を持つしかありませんでした。おかげで、久しぶりに本を読んだりテレビで映画鑑賞したりと、心と体をリセットする時間が取れたのも事実です。
今回の経験で改めて痛感したのは、「健康は当たり前じゃない!」ということ。マスクを外す人が増えている今だからこそ、油断は禁物です。現在、ニンバス株は想像以上に流行しています。喉に違和感(強烈な痛み)を感じたら「ただの風邪」と決めつけず、早めに検査を受けることをお勧めします。そして──健康でいられること、それ自体が何よりの幸せです。どうか皆さんも、日々の体調を大切に。読んでくださり、ありがとうございました。
毎年10月の三連休は、恒例の福島遠征で沢登り!のはずが、今回は生憎の天気で断念…。でも、このままじゃ終われない!急遽、今年の「沢納め」として、秋田駒ケ岳の小柳沢遡行~荒沢下降の周回コースへ行ってきました!
地元では知られた存在の小柳沢。『日本登山体系』にも「明るい滝や美しい瀬に恵まれた楽しい沢」と紹介されるほどの名渓です。でも、なぜか全国的には無名で、県外からの入渓者はほとんどいません。実はこの沢、17年前に一度ソロで挑戦した思い出の場所(全行程8時間)。
最後まで登り詰めると一般的に10時間以上かかる体力勝負の沢で、仲間内でもヘッデン下山した者、数知れず…。一方、下りに使った荒沢も、同じく『日本登山体系』に載っているのに、なぜか入渓者が少ない秘境。川のように雄大で美しい、私のお気に入りの沢の一つです。
「この二つの素晴らしい沢の“おいしいところ”だけを繋いで、日帰りで巡ることはできないだろうか?」地形図を眺めながら、そんな夢のようなルートを思い描いていました。小柳沢と荒沢のハイライト部分だけを巡る、とっておきの周回コース!全行程14km、誰も足を踏み入れたことのない未知の領域も含まれていて、考えるだけでワクワクが止まりませんでした。
いざ、冒険へ!単独行なので、車の回収を考えて大平山林道を入った少し先に車をデポし、朝6時10分に出発。さすがに朝は冷え込み、カッパを着込んで歩き始めます。小柳沢はゴーロ(岩がゴロゴロした場所)歩きが長いものの、現れる滝はほとんどが直登可能!渓相も美しく、まさに「癒やしの渓」です。
入渓から1時間40分、ついにこの沢のハイライト、8mの滝「F1」に到着!ここは迷わずシャワー覚悟で直登!案の定、全身ずぶ濡れで「冷たーい!」と叫びながらも、最高の気分!ここから次々と現れる滝を越えていく、美しくも楽しい核心部です。
標高865m地点で、周回ルートに入るため右岸の枝沢へ。記録が全くない未知の沢でしたが、入ってみるとそこは単なる巨岩が連なる急傾斜のゴーロ帯。残念ながら滝は一つもなく、持参した登攀具の出番はありませんでした。
そして、予想外の事件?が沢の詰めの部分。地形図では標高1015m左に沢筋があるはずなのに、探せど探せど見当たらない…。「地形図に騙されたー!」と叫びつつ、覚悟を決めてヤブ漕ぎに突入!幸いにも薄いヤブで、35分ほどのヤブ漕ぎで下シズノ沢に降り立つことができました。
Google Earthで存在は知っていたものの、実際にこの目で確かめたかったのが、下シズノ沢沿いに伸びる林道。標高935mにある巨大な配管から続くその古(いにしえ)の道を歩き、再び沢へ。見どころ満載の荒沢を下りながら、「もっと多くの人に、この沢の魅力を知って欲しいなぁ~!」なんて考えていました。
下山後は、道の駅「雫石あねっこ」にて汗を流したあと、上堂にある超人気ラーメン店「桜木屋」へ。夕方だったので待たずに入店でき、名物の広東麺(900円)を注文!具だくさんでアツアツのあんかけが、疲れた体に染み渡りました。
全行程7時間30分(車2台で行けば林道歩き1時間ほど短縮可能))。ゴールの荒沢橋が見えた時、正直ホッとしました。実はこの日、体調が万全ではなく、体が鉛のように重かったのです。帰宅後、階段を上るのさえ辛いほどの疲労感…。その驚きの理由は、翌朝に判明することになります。この続きは、また後日の日記で~!
PS.上の写真は小柳沢のF2(幅広6m滝)、真ん中の写真は下シズノ沢の滝。下の写真は荒沢のF3(三条の滝)の落口にて。結局ロープは一度も使いませんでした。『酔いどれ画像掲示板』に今回撮影した写真を掲載しました。ご興味のある方はご覧下さいね!
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「西桂沢?それ、どこ?」地元の私ですら聞いたことのない、超マニアックな沢。それが、今回の沢屋交流会の舞台でした。ネット検索してもたった3件しかヒットしない、まさに未知の領域。正直なところ、最初は「うーん、どうなんだろう?」と、あまり期待していなかったんです。でも、そんな不安はすぐに最高のワクワクに変わりました。
今回の山行は、東北の沢ヤ仲間たち総勢8名での交流会の一環。前夜祭の興奮も冷めやらぬまま、いざ入渓!最初は単調なゴーロ歩きが続きますが、歩き始めてわずか20分。突如として、私たちの目の前に息をのむような光景が広がりました。天を突くようにそびえ立つ巨大な桂の木。その圧倒的な存在感にメンバー全員が「すごい…!」と声を失います。樹齢はいったい何百年だろう?こんな巨木に出会えるなんて「この沢に来て良かった!」と心の底から感じた瞬間でした。
歩き始めて1時間ほどで、キラキラと輝く「6mの滝」が出現。中央の岩肌を快適に登っていくと、その先にはなんと70mも続く長大な「ナメ床」が!滑らかな岩肌を清流が流れ落ちる様はまさに癒しの光景で、沢歩きの醍醐味がここに凝縮されていました。
そして、標高730メートル地点——この沢のハイライトともいえる二条20メートルの大滝が姿を現しました。「大滝を見たら登らずに帰ります!」と聞いていたはずなのに、気づけば団栗林さんが既にロープなしで登っている!その光景に息をのむ間もなく、mooreeさんがリードで続きます。頭から思いっ切り冷水シャワーを浴びながら登る姿は、まるで修行僧のよう。
その姿を見ていたchemさんが「私には絶対無理!」と絶句状態…。「シャワーを避け、右壁からでも登れそうだよ!」と私。てなことで、私は右壁から登ってみることに。63歳の身には冷水シャワーは体に堪えますゆえ。フォローで登らせもらうのは、何年振りだろうか?ロープに支えられている安心感は絶大で、登っていて楽しかったなぁ~!
結局、全員でこの大滝に挑戦することに!登りきった後の達成感と、寒さに震えながらも笑い合った時間は、忘れられない思い出です。下山は懸垂下降で大滝を下り、沢沿いの草地を駆け下りて時間短縮。久しぶりの大人数での沢登りは、本当に最高でした。この素晴らしい2日間を共にしてくれた皆さん、本当にありがとうございました!来年の「東北沢屋交流会」での再会を、今から心待ちにしています。
PS.上の写真は桂の巨木、tbfさんが豆粒のように見えます。下の写真はシャワーを浴びながら大滝をリードするmooreeさん。『酔いどれ画像掲示板』に今回撮影した写真を掲載しました。ご興味のある方はご覧下さいね!
かつて15年近くにわたり、私が主催してきた「東北沢屋交流会」。年々参加者が増え続け、最後の2017年には前夜祭が27名(自己紹介だけで1時間以上)、沢登り25名という大所帯に。当初の「東北に沢仲間を増やしたい」という願いが達成されたと感じ、その幕を閉じたのでした。
正直、大人数での遡行は胃が痛くなるほどのプレッシャーでした。二日酔いの仲間を連れて、15年間無事故だったのが奇跡なくらいです。今振り返れば、10〜15名で楽しんだ頃が一番気楽で、心から沢を満喫できていたように思います。
あれから8年の月日が流れ、一線を退いた63歳の私に、今度はゲストとして参加して欲しい!という嬉しいお誘いが舞い込んできたのです。主催者ではなく「呼ばれる立場」になるなんて、夢にも思っていませんでした。
声をかけてくださった主催者の東北遡行同人ゴルオヂのmooreeさん、北上山岳会の守護神 tbfさんには感謝しかありません。今回は8名というこじんまりとした集まりでしたが、サプライズで団栗林さんも参加!焚き火を囲み、焼肉と秋刀魚を味わいながらの山談議は、まさに至福のひとときでした。
沢の世界では今や有名人のmooreeさんと団栗林さんとは今回が初対面でしたが、まるで旧知の仲のように話が弾みました。お二人とも「三度の飯より沢が好き!」と公言するほどの筋金入りの「沢キチガイ」。その熱量に触れていると、かつて「沢キチガイ」と呼ばれた自分を見ているようで、「うんうん、分かるよ!それって病気だよね!」と笑いが止まりませんでした。
吉川栄一著『沢登り』には、こんな言葉があります。『山、谷、森、風、雲、水、土、とにかくいろんな要素と人間の目的、そして私たち一人一人の感性がゴチャゴチャになって、ある種の化学反応のようなことを起こす。そこで発生した得たいの知れない気体が「沢登り」なのかもしれない。この反応は、一度として同じ反応ではなく、同じ気体は発生しないのだ。この気体は、まっこと得もいわれぬ芳香を放つこともあるし、屁みたいな時もある。
芳香を放つ遡行は、人間の側の遡行目的と山や谷、風が握手した時に発生する。この香りに酩酊する遊びが「沢登り」なのである。一度、この芳香を嗅いでしまうと、たいてい中毒になり、アルパインクライミングなどには特効がある就職、結婚、出産といった解毒剤の効果も弱い。症状の重い病的酩酊者は自らを「沢屋」と称す。』
mooreeさん、団栗林さん、tbfさん、そして今回参加された全ての仲間たちは、まさにこの「芳香を嗅いでしまった人たち」なのかも知れませんね。もちろん、私もその一人なのですが…!この熱い夜の翌日、私たちは西桂沢へと足を踏み入れました。その全貌は、次回の「西桂沢 遡行編」で詳しくお伝えしますので、どうぞお楽しみに!PS.『酔いどれ画像掲示板』に今回撮影した写真を掲載しました。ご興味のある方はご覧下さいね!