桃洞沢~赤水沢 様ノ沢~九階ノ滝

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森吉山・桃洞沢

森吉山 ノロ川 桃洞沢 1

山雑誌などにも度々紹介される程の 名渓美渓。この沢の岩、凝灰岩が 水流による浸食で舗装道路のような綺麗な ナメ滝やナメ床を形成しています。 自転車でも遡行できるのでは?と思って しまう位です。

尚、桃洞滝40Mは世の男性 を有頂天にさせる?魅力ある滝で有名! 女性がいたら、男性は言葉を選び、この滝 を誉めねばならない。 運が良ければ?熊にも会えるかも…!

1998年7月撮影

森吉山 ノロ川 桃洞沢 2

これより下の写真は2004年9月に撮影した ものです。今回は愛弟子のえるさんの リクエストにお応えして様ノ沢の九階ノ滝 (100M)までの遡行計画を立てました。

せっかく遠路 森吉まで(盛岡から 3時間半)行くのですから桃洞沢と 赤水沢を遡行しよう!

2004年9月25日撮影(写真提供こばさん)

森吉山 ノロ川 桃洞沢 3

この桃洞沢、私は2回目の遡行なんです。 アプローチ、以前来た時と比べまったく 変わっていました。立派な道路や登山道 が新たに出来ていましたね。 以前はノロ川キャンプ場から入ったのですが、 現在は野生鳥獣センターの駐車場に車を 止めて、そこから立派な登山道を歩きます。

この桃洞沢、まったく舗装道路のようなナメ 奇妙な形にえぐられた滝を配し、遡る者を 夢中にさせる秀渓なんです。 これは桃洞滝手前枝沢、多段60M滝です。

2004年9月25日撮影

森吉山 ノロ川 桃洞沢 4

これがあの有名な桃洞滝40Mです! ここまでは立派な道がついています ので沢登り未経験者の方でも滝見物には 来れると思います。

但し、増水時は厳しい かも?徒渉あり。 「わぁぁ~!」って大歓声を上げる えるさんとこばさんです!

2004年9月25日撮影

森吉山 ノロ川 桃洞沢 5

これは、滝下から見た桃洞滝です。 高さは40M、幅15Mもあるんです。ある沢の 本には、この滝を次のように絶賛しています。 『君が男なら、ありとあらゆる賛辞を並び立て なければならない。一人でも女性がいたら、 男は慎重に言葉を選び、この滝を褒めなければ ならない。ブナの森の神様もやるもんだ!』と。

乙女のえるさんにショックを与えないように、 そりゃ~もう、私とこばさんは慎重に言葉に 気をつけた次第であります。

2004年9月25日撮影

森吉山 ノロ川 桃洞沢 6

「こばさん、えるさ~ん!この桃洞滝、 登るよ~!」って歩き始める私。 こばさん、私の背後から隠し撮り しようとしていたみたいです。

それを横からえるさんに隠し撮りされ たようです。まったく、も~! 油断も隙もありませんです。

2004年9月25日撮影(写真提供えるさん)

森吉山 ノロ川 桃洞沢 7

これは桃洞滝を登りながら中段あたりで 撮影したものです。

「えぇ~?この滝、 登れるかな~?」って思いきや、左岸に ステップが切られており、なんなく滝上に 出られます。その昔、マタギによって 作られたステップのようです。

2004年9月25日撮影

森吉山 ノロ川 桃洞沢 8

実は、この日、盛岡を出発する時、結構激しく 雨が降っていました。秋田に入ってからも雨が。 「どうしようかな?」と思ったものの、遡行開始 前には雨も止み、次第に晴れてきました!

これは、桃洞滝を登るこばさんを上から 撮影したものです。ウットリするような 滝でした♪

2004年9月25日撮影

森吉山 ノロ川 桃洞沢 9

桃洞滝を越えると、ナメと&ナメ床の 連続です。雨の影響で増水していましたが その分、綺麗な滝を見れたのでは…? いつになく余裕のえるさん。

2004年9月25日撮影(写真提供こばさん)

森吉山 ノロ川 桃洞沢 10

両岸は発達した急峻なスラブに囲まれ ています。その上にはブナの森が… 暗さは微塵もなく、明るい渓相! 実に気持ちのよいスラブでした♪

でも、大雨が降ったら大変だろうなぁ~? そうそう、えるさんによれば、この滝は 「中滝」と言うそうです。さすがわ滝博士!

2004年9月25日撮影

森吉山 ノロ川 桃洞沢 11

上の写真(No.10)の滝を間近で撮影 したものです。まるで「水のカーテン」 のようでしたねぇ~♪

2004年9月25日撮影

森吉山 ノロ川 桃洞沢 12

沢は見事に平坦で、稜線には天然の 秋田杉が天を突くように生えていました。 これは、黙々と歩く私のようです。 前方に見えるのが男滝のようです!

2004年9月25日撮影(写真提供こばさん)

森吉山 ノロ川 桃洞沢 13

その男滝を登るえるさんです。 「怖~い!」とか何とか言ってましたっけ。 でもね、ちゃんとステップが切ってあるんです。

しか~し、そのステップ、時々小さ 過ぎて足が乗らない時もありました。 マタギもステップを削っていて、 きっと疲れ果てたのでしょう。

2004年9月25日撮影(写真提供こばさん)

森吉山 ノロ川 桃洞沢 14

続いて登るは、こばさんです! 上から撮ると凄いところを登っている ように見えますねぇ~!えるさんの 写真テクニックには脱帽です。

2004年9月25日撮影(写真提供えるさん)

森吉山 ノロ川 赤水沢 1

桃洞沢の途中で829M峰下(750Mの二俣) を左へ入り、938M峰南のコルを越えて 赤水沢へ下降します。

この赤水沢も見事なまでのナメの連続です! ナメとナメ滝をどんどん下降して行きます。

2004年9月25日撮影(写真提供こばさん)

森吉山 ノロ川 赤水沢 2

ナメの急斜面を下り切り、本流に降り立った ところでしょうか?まずは、一休みぃ~! ナメもあんまり続くと、飽きてきます。

2004年9月25日撮影(写真提供こばさん)

森吉山 ノロ川 赤水沢 3

これは何滝なんでしょうか? よくわかりませんです。 でも、綺麗な滝でしたのでパシャリ!

2004年9月25日撮影

森吉山 ノロ川 赤水沢 4

いよいよ兎滝(40M)の下降で~す! 私が持っている沢の本の紹介文には…「度胸を決めて下を向いて走り下る」と 書いてありましたが…。

いやはや、とても、とても…。 「やれるもんなら、やってみぃ~!」って 感じでした。ここは安全に懸垂下降を しました。その準備をしている私です。

2004年9月25日撮影(写真提供えるさん)

森吉山 ノロ川 赤水沢 5

ロープを下に放り投げる私です。 私はたいてい4~5回、反動をつけて 投げるのですが…。 よくまぁ~こばさん、この決定的な 瞬間を撮りました! さっすがぁ~元写真部!

そうそう、増水で水が濁っていました。 それを見て、えるさん こばさん、「わぁぁ~ ウーロン茶色だぁ~!」って。私にはなぜか? ビール色にしか見えませんでした…。

2004年9月25日撮影(写真提供こばさん)

森吉山 ノロ川 赤水沢 6

まず最初に私がこの滝を降りました。 滝下から見た兎滝を懸垂下降する えるさんです。写真中央ちょい右上に いるのがわかるかなぁ~? いやはや、まったく綺麗な滝でした!

2004年9月25日撮影

森吉山 ノロ川 赤水沢 7

これは兎滝の上から順番待ちをしている 最中に、こばんさが撮影したようです。 滝を懸垂下降するえるさんです。 結局ロープを出したのは、ここだけでした。

2004年9月25日撮影(写真提供こばさん)

森吉山 ノロ川 赤水沢 8

真平らに見えるこの沢床も調子に乗って 歩いていると岩盤のエグレや甌穴に 落ちてしまいます。

「みんな、気をつけるんだよぉ~!」って 言っていた私がまず最初に落ちてしまい ました。お二人にリーダーとして 落ち方の見本を見せたかったのです。

2004年9月25日撮影

森吉山 ノロ川 赤水沢 9

以前は、こんな施設ありませんでしたので 最近出来たのでしょうか?新しかったです。

桃洞沢や赤水沢へ入渓するにはここが 基点となります。これより先はゲートが締 まっていて、入れません。時間つぶしに? 中を覗いてみました。

2004年9月25日撮影

森吉山 ノロ川 赤水沢 10

中に入るとこんな感じでした。 写真中央右上、「ぉぉ~!熊だぁ~!」 と思ったら…剥製でした。 森吉の自然や、野鳥、動物のことが わかるように工夫されていました。

この森吉山域はクマゲラ(野鳥)の貴重な 棲息地のようです。国の天然記念物に 指定されており、絶滅のおそれが指摘 されているようです。

2004年9月25日撮影

森吉山 ノロ川 赤水沢 11

森吉の自然の写真が一杯飾ってあり ました。とっても綺麗でしたねぇ~! この美しき自然、後世に残したいものです。

2004年9月25日撮影

森吉山 ノロ川 赤水沢 12

この日は上の写真の野生鳥獣センターから 車で5分、青少年野外活動センターに泊まり ました。

これだけ立派な施設で、なんとタダ なんですよねぇ~! 青少年しか泊まれないのだろうか?と 不安でしたが、中年でもOKのようです。 素晴らしい施設で感動した次第です。

2004年9月25日撮影

森吉山 ノロ川 赤水沢 13

この日のメインディシュは豚汁でした♪ えるさんはとってもお料理が上手! いつも美味しいご馳走をありがとう!

感謝していますよ! 特にお酒のつまみ作りに関しては 右に出る者はいないと思います。

2004年9月25日撮影

森吉山 ノロ川 赤水沢 14

上の写真(No.12)のキャンプ場から 見た風景です。大自然に囲まれた素敵な キャンプ場です。山々は紅葉が始まって いましたねぇ~♪秋ですねぇ~!

2004年9月26日撮影(写真提供えるさん)

森吉山 粒様沢 様ノ沢 1

翌日はいよいよメインの様ノ沢へGO! 入渓方法をどうするか?が最大の核心でした。 赤水沢を遡行し、660Mの右岸枝沢をツメ、稜線上 750Mのコルを乗越し、反対側の枝沢を下降し 様ノ沢へ降り立ち、九階ノ滝を見に行くプランを 立てました。

我ながら素晴らしいアプローチルート を考えたもだなぁ~!って思っていたのですが、 行ってみたら、な~んとビックリ!顕著な踏み跡 があり、しかも危険箇所には残置ロープまであり ましましたねぇ~!ちょっと?拍子抜けでした。

2004年9月26日撮影(写真提供えるさん)

森吉山 粒様沢 様ノ沢 2

上の写真(No.1)は750Mのコル から沢を下っているところです。 これは様ノ沢の上部二俣(580M)の右俣に ある滝です。2万5千図の滝記号の滝です。

2004年9月26日撮影

森吉山 粒様沢 様ノ沢 3

様ノ沢を遡行し、「おぉぉ~!見えたぞぉ~!」 って歓声が…。これが九階ノ滝100Mです! 全部で9段もあるのですが、滝が大き過ぎて 最下段の60Mしか見えませんでした。

2004年9月26日撮影

森吉山 粒様沢 様ノ沢 4

えるさんの話によれば、この様ノ沢は 「神の沢」と呼ばれ、マタギも畏れて 近づかなかったそうな…。

2004年9月26日撮影

森吉山 粒様沢 様ノ沢 5

資料によれば… 『特に様ノ沢の遡行は困難で、獣道を進む 冒険者達が遊ぶ世界だ』と書いてありました。

近年の台風の影響でしょうか? 倒木等で沢は荒れていました。 しかし、この九階ノ滝は健全でしたね! まさに神々の風景って感じでしたよ!

2004年9月26日撮影

森吉山 粒様沢 様ノ沢 6

この滝、まったく全て一枚岩なんです! ビックリですよね~!! まさに天から降ってくるような滝でした。 滝も凄いが、側壁も凄かったです!

2004年9月26日撮影(写真提供えるさん)

森吉山 粒様沢 様ノ沢 7

九階ノ滝を見た後、往路を戻りヤブ漕ぎ。 やっとこさ、赤水沢へ降り立つ。

念願の滝を見れてホッとしたのか?えるさん グッタリモードに…。なんとも幸せそぉ~! これは失敬!マッタリモードかな?

2004年9月26日撮影

森吉山 粒様沢 様ノ沢 8

それから赤水沢を下降しました。 昨日も今日もこの平坦なナメ だらけの赤水沢を下降しました。 いいかげん飽きてしまいました。

2004年9月26日撮影

森吉山 粒様沢 様ノ沢 9

これは下山後に寄った「杣(そま)の湯」 の温泉です。森吉にあります。 とっても賑わっていました。

建物は結構年期が入っているのですが、 なんたって豊富に湧く源泉掛け流しを 楽しめるんです!いかにも山奥の温泉という風情が漂よう 温泉宿です。いつか泊まってみたいな!

2004年9月26日撮影
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