「AIにホームページを作ってもらったら、どこまで仕上がるんだろう?」数日前に「AIエージェント講座」のLP(講座をご案内する宣伝用ページ)を作ったところ、今度は別の講座でも試したくなりました。そこで本日は、当パソコンスクールの人気講座「ChatGPT・プロンプトマスター講座」のページ作りに挑戦!同じ指示を出したとき、AIによって仕上がりがどう変わるのかも比べてみました。
使ったのは、OpenAIの「Codex」と、Googleの「Antigravity」。AntigravityではGoogleの最上位AIモデル「Gemini 4 Argon」を選び、両方に同じプロンプトを渡して制作してもらいました。完成したページを見比べると……今回、私の好みにぴったりだったのはAntigravityの方!「おお、ここまで作ってくれるのか!」
ただ、今回試したかったのは、AIにページを作ってもらうことだけではありません。そこに「Skill」と「MCPサーバー」を組み合わせると、何がどう変わるのか?自分の勉強も兼ねて、あえて4つのステップに分けて進めてみました。①最初は、ページ作りの土台となる「プロンプト(指示文)」の考案です。以前「酔いどれ日記」に書いた講座紹介の記事をCodexに読み込ませ、LP制作のための指示案を考えてもらいました。
ここで大切にしたのは、誰に、何を伝えるページなのか?を、はっきりさせること。対象は40代〜60代の生徒さん。文字は大きめにして、教室の特徴よりも講座内容を前面に。そして「この講座なら、自分も学べそうだ!」と感じていただけるページにしたい。そんな希望を具体的に伝えました。「いい感じに作って」から一歩進んで、読む方の顔を思い浮かべながら条件を整理する。ここは、人がしっかり考えたいところですね。
②次に、出力された指示案を私が読み直し、細かな修正を加えてから、CodexとAntigravityの両方でLPを制作しました。出来栄えを比較し、今回もAntigravityで作ったページを採用することにしました。
③そして、ここからがもう一段、面白いところです。3つのSkillを使い、文章と見た目、使いやすさを整えてもらいました。Skillは、AIが特定の仕事を進めるための手順や判断基準をまとめたもの。今回は、文章を磨く「copywriting」、見た目を形にする「frontend-design」、読みやすさや操作性を点検する「web-design-guidelines」を使いました。
つまり、「何をどう伝えるか」を整え、「どう見せるか」を形にし、「読みやすく、操作しやすいか」を確認するわけです。きれいなページでも、講座の魅力が伝わらなければ、申し込みにはつながりにくいもの。逆に、文章がよくても、文字が小さくて読みにくければ、途中で閉じられてしまうかもしれません。文章とデザインを、読む方の立場で磨く。そのためにSkillを活用しました。
④最後は、実際のブラウザーでの確認です。今回は「Playwright MCP」を使い、ページの表示や動作をチェックしてもらいました。MCPサーバーは、AIと外部のツールやデータをつなぐための仕組みです。必要に応じて「Chrome DevTools MCP」で表示の遅さや不具合の原因を調べたり「Serena MCP」でソースコードの構造を確認しながら修正したりする使い方もあります。
Skillが「仕事の進め方」を支え、MCPサーバーが外部サービスより「作業に使う道具や情報」につなぐ。そう考えると、少しイメージしやすいでしょうか。作って、整えて、動かして確かめる。AIにお願いする内容も、この流れを意識すると具体的になります。
実は、最初から「このSkillとMCPサーバーを使って制作して」とまとめて頼む方法もあります。途中で指示を出し直す手間が減り、時間や使用量の節約につながる場合もあるでしょう。それでも今回は、あえて段階を分けました。「Skillを使う前と後で、どこが変わる?」「MCPサーバーを利用しブラウザーで確かめると、何が分かる?」その違いを、自分の目で見て確認したかったのです。完成品だけを見るより、途中の変化を追う方が、私にはいい勉強になります。
そして、この使い方はホームページ制作に限りません。文章の作成や資料の整理など、繰り返す仕事の手順をSkillにまとめれば、毎回長い説明をする手間を減らせます。「便利そうだけれど、まずはAIへの頼み方から覚えたい!」そんな方におすすめしたいのが、今回ページを作った「ChatGPT・プロンプトマスター講座」です。目的や条件を整理して伝えること。返ってきた答えを確かめ、必要に応じて頼み直すこと。こうした基本は、AIが進化しても、別のAIを使うときにも役立ちます。
「自分の仕事なら、何に使えるだろう?」と思ったら、ぜひ当スクールへお気軽にお問い合わせください。Skillに興味がある方も、ご相談くださいね。今回はSkillの話に熱が入りましたが、画像はしっかり「プロンプトマスター講座」のご案内になっています(笑)。AIの進化に驚きつつ、私自身も一つずつ試している毎日です。これからも、実際に使って感じたことをお届けしていきます。最後までお読みいただき、ありがとうございました!
「ChatGPTやGeminiは使っている。でも、質問するだけで終わっているんだよなぁ……」そんな方はいらっしゃいませんか?文章を考えてもらったり、調べ物を手伝ってもらったり。それだけでも便利ですが「毎日の仕事に、もう少し踏み込んで活用できないかな?」と思うことはありませんか。
10月24日の日記では「AIに聞く」から「AIに任せる」へと広がる、AIエージェントの魅力をご紹介しました。今回は、その続き。パソコンスクールむげんの新講座と、実際にAIと一緒に作ったものをご紹介します!まずは、こちらをご覧ください。
★ この講座紹介ページ、実はAntigravityと一緒に作りました!
「一歩進んだAI講座」の内容や料金、授業の特長をまとめた専用ページです。今回は、このページをGoogleのAntigravityで作成しました。文章を考えてもらうだけでなく、ページの形に仕上げ、人物画像や配色、問い合わせボタンなども調整しています。
「こんな雰囲気にしたい」「電話とメール、両方から問い合わせできるようにしたい」。作りたいものを伝え、出来上がりを確かめ、気になるところを直していく。今回のページづくりは、まさにその実例です。さらに、もう一つ。CodexでCanvaのプラグインを使い、同じ講座を紹介するデザインも作成しました。
★ 同じ講座がCanvaではこんなデザインに!CodexのCanvaプラグインで作成
Webページ(LP)とCanvaのデザイン(A4チラシ)。さらにAntigravityとCodex、同じ講座の内容でも、見せ方が変わると印象も変わりますよね。ぜひ、2つつを見比べてみてください。AIに「どう作ればいい?」と聞くところから「一緒に作って、形にする」へ。この変化を、完成したものを通して感じていただければ嬉しいです。
さて、そんなAI活用への第一歩としてご案内するのが「一歩進んだAI講座」。副題は「はじめてのAIエージェント入門」です。「一歩進んだ」と聞くと、ちょっと難しそうに感じるかもしれません。でも、ご安心ください。ChatGPTやGeminiを使ったことがあり、「次は仕事にもっと役立ててみたい!」という方のための初心者向け講座です。
AIエージェントは、目的に合わせて作業の手順を考え、使えるツールを活用しながら、仕事を進める仕組みです。例えば、会議のメモから資料のたたき台を作りたいとき。構成を相談するだけでなく、内容の整理や資料づくりまで手伝ってもらう。AIにも段取りを考えてもらい、作成や修正をつなげて進める。そんな使い方を、基礎から学んでいきます。
とはいえ、新しいことを始めるときには、不安もありますよね。「ちょっと待って!今のところ、もう一度お願いします!」もちろん、大歓迎です。同じことを何度聞いていただいても構いません。そのためのマンツーマン授業ですから!周りの人に合わせて、わかったふりをする必要もありません。ご自身のペースで進めながら、仕事で使ってみたいことや、理解度に合わせて学んでいただけます。
講座では、まずAIエージェントの基本をやさしく説明し、実際にアプリを操作してみます。言葉だけではわかりにくいことも、自分で触ってみるとイメージがつかみやすくなるものです。さらに、「Skill(スキル)」の基本と活用も取り上げます。これは、AIに渡す「仕事のマニュアル」のようなもの。「報告書はこの順番でまとめる」「文章はこのような調子で書く」といった手順や指示を用意し、繰り返し活用する考え方を学びます。
そして、資料作成や日常業務の効率化など、身近な仕事への応用を体験していただきます。「AIってすごいね!」で終わらず、「自分の仕事なら、ここに使えそうだ」と考えるきっかけにしていただければ嬉しいです。
対象となるアプリは、ChatGPTをお使いの方なら「Work」「Codex」「Codex IDE」。Google Geminiをお使いの方なら「タスク」「Antigravity」「Antigravity IDE」です。すべてを一度に覚えるのではなく、使用するサービスや目的に応じて学習内容を調整します。まずはAIエージェントに触れ、Skillの基本を知り、身近な作業に活用するところから始めます。
「自分の仕事でも使えるかな?」「こんな資料を作ってみたいけれど、できるだろうか?」そんな疑問も、お気軽にお聞かせください。今お使いのAIや、仕事で困っていること、やってみたいことから、一緒に考えていきましょう。AIに質問して答えをもらう、その先へ。今度は、ご自身の「作ってみたい」「仕事を少し楽にしたい」を、形にする一歩を踏み出してみませんか?皆さんなら、AIと一緒に何を作ってみたいですか?お話を伺えるのを楽しみにしています。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
「えっ、そこまでAIがやってくれるの!?」最近、AIを使っていて、思わずこんな声を上げることが増えました。これまでのAIは、質問すれば何でも答えてくれる「物知りな相談相手」。ところが今、AIは私たちの代わりに実際の仕事までこなしてくれる「頼れる仕事のパートナー」へと進化し始めています。
例えば、メールを確認して重要な内容をまとめたり、請求書を整理したり、スプレッドシートにデータを入力したり……。これまで自分の手で行っていた面倒な作業を、AIに「お願い!」と伝えるだけで任せられる時代がやってきたのです(YouTube)。いやはや、本当にすごい時代になったものです!
実はここ数か月、私は暇さえあればAIの勉強に没頭しています。もともと新しい技術が大好きで「これは面白い!」と思うと、とことん追いかけたくなる性格なのですが、それにしても最近のAIの進化は驚異的です。次から次へと新機能が登場し、毎日勉強していても、追いつくのが大変なほどです(笑)。
もちろん、単に私自身が楽しんでいるだけではありません。最近、当パソコンスクールむげんでも、生徒さんから「ChatGPTをもっと仕事に活用したい!」「Geminiで業務を効率化できない?」「AIを使って面倒な作業を減らしたい!」といったご相談が増えています。そんな皆さんの期待に少しでもお応えしたい! その思いも、私がAIの勉強に夢中になっている大きな理由です。
そんな中、今、私がすっかりハマっているのが、「AIエージェント(Youtube)」という新しいAIの活用方法です。これまでのChatGPTやGeminiは、文章を考えたり、アイデアを出したり、難しいことを分かりやすく説明したりと、実に優秀でした。でも、どんなに素晴らしい答えを出してくれても、最後に手を動かすのは自分自身。
AIが作った文章をコピーしてメールに貼り付け、必要な情報をExcelに入力し、カレンダーに予定を登録する……。「AIは確かに賢い。でも、結局作業するのは私なんだよなぁ……」そんな感覚がありました。ところが、AIエージェントは違います!これまでのAIが「仕事のやり方を教えてくれる相談相手」なら、AIエージェントは「仕事そのものを一緒に進めてくれる担当者」。
単に答えを返すだけでなく、目的に向かって必要な手順を考え、利用できるツールを使いながら、実際の作業を進めてくれるのです。この違いは、実際に使ってみると想像以上に大きい!そして、AIエージェントの魅力をさらに大きくしてくれるのが、最近私が夢中になっている 「Skill(スキル)」と「MCPサーバー」 です。
先月の日記では、AIに仕事の進め方を覚えてもらう「Skill(YouTube)」の魅力をご紹介しました。Skillを簡単に説明すると、AIに渡す「仕事のマニュアル」のようなもの。例えば「ブログ記事はこの構成で作成する」「報告書はこの形式にまとめる」といったルールを用意しておくことで、AIに自分好みの仕事をしてもらいやすくなります。
そして、最近の私が特に注目しているのが「MCPサーバー」です。簡単に言えば、AIに仕事をするための「手足」を与えてくれる仕組みです。これまでチャット画面の中で会話するだけだったAIが、MCPを通じてGmailやGoogleカレンダー、Googleドライブなどの外部サービスとつながり、情報を取得したり、許可された操作を実行したりできるようになります。これが本当に便利なんです!
例えば、こんな場面を想像してみてください。朝、パソコンを開くと、未読メールが何十件も……。「うわぁ、どれから読めばいいんだ?」そんなとき、AIにこうお願いするだけ。「今日届いたGmailの未読メールから、至急対応が必要なものだけ要約して教えて」すると、連携されたAIがメールを確認し、重要度の高い内容を整理して教えてくれます。
さらに、「今日のGoogleカレンダーの予定と、返信が必要な未読メールを一覧にして!」「この領収書の画像から日付・支払先・金額を読み取って、指定のスプレッドシートに追記して!」「今週届いた請求書のPDFを探して、Googleドライブの『10月請求書』フォルダに整理して!」こんなお願いも、対応するサービスや操作権限が整っていれば実行できるのです。
さて、ここで一つお知らせです!当パソコンスクールむげんでは、こうしたAIの新しい活用方法を実際に体験していただけるよう、現在「一歩先のAI講座(AIエージェント)」 の開講に向けて準備を進めています。ChatGPTやGeminiの基本的な使い方はもちろん、さらに一歩進んで、AIエージェント、Skill、MCPを組み合わせた実践的な活用方法まで学べる講座を目指しています。
「AIには興味があるけど、何から始めればいいの?」「ChatGPTは使っているけど、質問するだけで終わっている……」「毎日の面倒な仕事を、もっと楽にできないかな?」そんな方にこそ、ぜひ体験していただきたい内容です。当スクールの特徴である完全マンツーマン授業を生かし、一人ひとりの理解度や仕事内容に合わせて、分かりやすく、実践的に学んでいただける講座にしたいと考えています。
開講時期や詳しい内容については、準備が整い次第、ホームページでご案内いたしますので、どうぞお楽しみに!これからのAIは「一緒に考え、一緒に働いてくれるパートナー」へ。皆さんなら、AIエージェントにどんな仕事を任せてみたいですか?最後までお読みいただき、ありがとうございました。
いよいよ沢シーズンも終盤!時期的に今週末がラストチャンスかな?「今シーズンの沢納めは、安庭沢左俣遡行~長松沢下降に決定だ!」と、すっかりその気になっていました。この安庭沢、今年4月に東北遡行同人ゴルオヂのメンバーによって開拓された、宮古市にある注目の沢なんです。
開拓者の一人、団栗林権蔵氏をして「控えめに言って最高過ぎ!東北の沢ヤに是非遡行してもらいたい!」と大絶賛!さらに、その3ヶ月後にはブリームさんも単独遡行されています。そんな話を聞いたら、もうワクワクが止まりません!ところが、ここで思わぬ問題が…。
実は、どうにも膝の調子が今一つなんです。先週の米子沢で久しぶりに10時間を超える行動をしたのですが、これが64歳の体には想像以上にこたえたようで…。膝に何とも言えないだるさが残っています。「行きたい!でも、この膝で大丈夫か?」気持ちはすっかり安庭沢モードなのに、体がついてこない。いやはや、歳は取りたくないものですね。
さんざん悩んだ末、今回は涙をのんで断念!楽しみは来シーズンに取っておくことにしました。来春あたり、仲間を募ってワイワイ遡行するのも楽しそうですしね。さて、安庭沢(あていざわ)を諦めたものの、せっかくの晴天の週末。このまま家でじっとしているなんて、私には到底できません(笑)。こんな時、私が決まって向かう場所があります。
そう!「みちのく潮風トレイル」です。過去にも手首を骨折した時や膝を痛めた時など、沢登りができない時には、リハビリを兼ねて三陸の海岸線を歩いてきました。そこで今回選んだのが、「北山崎~机浜・弁天崎コース」。実はこのコース、私にとって特別な思い入れがあるんです。
ちょうど4年前、クライミング(ボルダリング)中の怪我で左膝の靭帯を損傷。リハビリのつもりで北山崎周辺のトレイルに挑戦したものの、想像以上に激しいアップダウンに膝が悲鳴を上げ、全行程の半分も歩けず無念の敗退…。「今度こそ、4年前の宿題を片付けてやるぞ~!」
ただ、一つだけ頭を悩ませる問題がありました。それが、単独行ならではの「車の回収問題」。スタート地点とゴール地点が異なる縦走コースなので、下山後に車道を2時間近く歩いて戻るのは、さすがにしんどい…。ましてや膝の調子が万全ではない今回、余計な車道歩きは何としても避けたいところです。
そこで、ダメもとでAI(ChatGPT)に相談してみたところ…。「観光乗合タクシーを利用すると便利ですよ!」えっ!?そんなものがあるの?しかも、利用料金は何と500円!し、し、知りませんでしたぁ~!これなら単独行でも効率よく縦走できるじゃないですか!いやはや、便利な時代になったものです。AIに聞いてみるものですね。
当日は自宅を出発して約1時間50分、午前8時10分には机浜番屋群の駐車場に到着!予約していた観光乗合タクシーは午前9時15分発。出発まで1時間以上あるので、まずは弁天崎コースを散策することにしました。朝の澄んだ空気、どこまでも広がる青い海、そして豪快な三陸の断崖絶壁!いやぁ~、やっぱり三陸の海は素晴らしい♪
その後、観光乗合タクシーに乗り込み、北山崎へ移動。いよいよ本命の「北山崎~机浜」トレイルのスタートです!今回歩いたコースは、北山崎 → 北山浜 → 手掘りトンネル → 机浜番屋群。これがもう、期待以上の素晴らしさだったんです!
北山崎といえば、高さ約200mもの断崖が連なる三陸屈指の景勝地。展望台から見下ろす景色だけでも十分感動的なのですが、このコースの真骨頂は、それだけではありません。何と、あの断崖絶壁の真下、海岸まで下りて歩けるんです!展望台から眺める北山崎は、まさに壮大なパノラマ。一方、海岸に下りて見上げる断崖は、まるで巨大な岩の壁が目の前に立ちはだかっているかのような大迫力!
「うわぁ~!こりゃ凄い!」思わず声が出てしまいました。「上から見下ろす北山崎」と「下から見上げる北山崎」。この二つの絶景を一度に楽しめることこそ、本コース最大の魅力!しかも、海岸線に沿って歩いていると、次から次へと景色が変わり、まったく飽きることがありません。まるで冒険映画の主人公にでもなったような気分です。
そして、今回もう一つ楽しみにしていたのが、北山浜から机浜方面へ向かう途中に現れる「手掘りトンネル」です。これがまた、何とも冒険心をくすぐる場所なんです!切り立った岩壁にぽっかりと開いたトンネルの入口。内部には、人の手で掘り進めたことを感じさせる荒々しい岩肌が残っています。
重機も満足になかった時代、ツルハシなどを使い、人力でこんな岩壁を掘り抜いたとは…。昔の人たちの苦労とたくましさには、ただただ驚かされるばかりです。かつて地元の人々や漁業関係者の往来を支えるために利用されたと伝わるこのトンネル。単なる観光スポットではなく、三陸の人々の暮らしと歴史を感じられる貴重な場所でもあります。
目の前には荒々しい岩壁、その向こうには太平洋の大海原!「こんな場所を歩けるなんて、最高じゃないかぁ~!」もう、感動モンです!ただし、この海岸区間は潮位や波の状況によって通行が難しくなる場所もあります。特に北山浜周辺は満潮時に通れなくなる場合があるため、事前の潮汐確認は必須!安全第一で楽しみたいところですね。
そして、変化に富んだ海岸線を歩き抜き、ついにゴールの「机浜番屋群」に到着!ここもまた、三陸ならではの歴史と文化が息づく素敵な場所です。机浜は、昭和8年(1933年)の昭和三陸津波をきっかけに集落が高台へ移転した後、浜辺に漁業の作業場として整備された場所。かつては25棟もの番屋が立ち並び、国の「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選」にも選ばれた、貴重な漁村景観が残されていました。
その後、東日本大震災による津波で大きな被害を受けましたが、地域の人々の努力によって番屋群が再建され、今では漁業体験や地域交流の拠点として再び活気を取り戻しています。美しい景色を楽しむだけでなく、三陸の厳しい自然とともに生きてきた人々の歴史や、震災からの復興にも思いをはせることができました。
今回の全行程は、休憩時間を含めて3時間15分。豪快な断崖絶壁、迫力満点の海岸歩き、冒険心をくすぐる手掘りトンネル、そして歴史情緒あふれる机浜番屋群…。これだけ見どころがギュッと詰まっていて、しかも次々と景色が変わるのですから、楽しくないわけがありません!
これまで私が歩いた「みちのく潮風トレイル」の中でも、間違いなくベスト3に入るほどの名ルート! 自信を持ってお勧めできます。今回、膝の不安から安庭沢を断念した時は少々残念な気持ちでしたが、結果的には大正解でした。「沢に行けなくても、こんな素晴らしい冒険が待っていたんだ!」改めて、三陸の自然の奥深さと、みちのく潮風トレイルの魅力を再認識した一日となりました。最後までご覧いただき、ありがとうございました。
PS.『酔いどれ画像掲示板』に今回撮影した写真を掲載しました。 ご興味のある方は、ご覧下さいね! 1枚目は上から見下ろす北山崎。2枚目は下から見上げる北山崎。3枚目は海が綺麗♪4枚目は北山浜の手彫りトンネル。5枚目は机浜番屋群。
「素晴らしい!最高!綺麗!」思わず何度も歓声が上がるほどの絶景! 秋晴れの青空、紅葉に染まる山肌、白い岩肌をキラキラと流れる清流……。こんなにも美しく気持ちの良い沢があったとは!10月の三連休、北上山岳会の皆さんと東北遡行同人ゴルオヂのばにこさん、そして私の総勢8名で、新潟県は巻機山(1,967m)に突き上げる米子沢を遡行してきました。
米子沢といえば、日本百名谷にも選ばれる屈指の名渓。そして、その先に待つのは日本百名山・巻機山の山頂です。「日本百名谷から日本百名山へ!」まさにダブルで贅沢な豪華山行!しかも、紅葉はちょうど見頃。まるで絵葉書の中に飛び込んだような景色が、次から次へと現れるのですから、もう堪りません!
私にとって米子沢は、実に33年ぶりの再訪。当時は東京から電車とバスを乗り継いで登山口へ向かいました。バスは1日わずか3本。帰りのバス時刻を気にしながら単独遡行した記憶があります。とはいえ、33年も前のこと。記憶はすっかり薄れてしまい、今回が初めての遡行と言ってもいいくらいです(笑)。
実は今回、最初から米子沢を計画していたわけではありませんでした。もともとは飯豊連峰のタカツコ沢に行く予定で、tbfさんに「一緒に行かない?」とLINEしたところ「行きたいのは山々ですが、既に予定が入っていて……。10日は焼石連峰の尿前川傘沢、11~12日は会山行で巻機山・米子沢なんですよ…」との返事。結局、タカツコ沢はメンバーが集まらず、計画を断念。
「せっかくの三連休なのに、どうしよう……」そこで、ダメもとでtbfさんに「米子沢、私も参加させてもらっていいかなぁ?」とお願いしたところ、ありがたいことに快諾!急きょ、33年ぶりの米子沢遡行が決まったのでした。遠方の沢は、時間もお金もかかるだけに、単独ではなかなか足を運べません。これは願ってもないチャンス!
ところが後日、tbfさんから送られてきた山行計画書を見て、思わず目が点に……。私の役割欄に「SB」の文字が!「SL(サブリーダー)なら分かるけど、SBって何?」確認すると「スーパーバイザー(管理者・指導者)」の略なんだとか。「なにせ米子沢を経験しているのは、酔いどれさんだけだからさ~!」いやいや、ちょっと待って!33年前だよ! もうすっかり忘れてるってば~!(笑)そんなこんなで、期待と少々のプレッシャーを胸に、久しぶりの遠征が始まりました。
11日(日)、自宅から宿泊地の巻機山麓キャンプ場までは、なんと約570km! 盛岡から7~8時間の長旅です。北上金ヶ崎インターに12時集合し、一路新潟へ。今回は総勢8名。久しぶりの大人数での沢登りに、自然と気分も高まります。キャンプ場では、東北遡行同人ゴルオヂの「ばにこ」さんと合流!彼女の活躍ぶりはYAMAPの遡行記録で毎週拝見していたので、お会いできるのを楽しみにしていました。
「初めまして!」とご挨拶したところ、なんと、「以前、夏油のウシロ沢でお会いしていますよ!」とのこと。えっ!? そうだったの!?なんと6年前にお会いしていた、あの熟練沢屋の女性だったのです。いやぁ~、世間は狭い! いや、沢屋の世界が狭いのかな?(笑)
翌12日(祝)は午前4時起床、5時30分出発。驚いたことに、午前5時の時点で桜坂駐車場は既に満車!さすが日本百名山・巻機山。人気の高さを改めて実感しました。さて、いよいよ米子沢へ!米子沢は、美しいナメが続くことから「デート沢」と呼ぶ人もいるほど、景観の素晴らしい沢です。ただし、その優雅な呼び名に油断は禁物!実際には遭難事故も多発しており、登山口には注意喚起の看板が設置されていました。
桜坂駐車場から歩くこと約1時間。標高970m付近で最初の滝が姿を現しました。そして、ここからが米子沢の真骨頂!白く輝く岩肌の上を、澄み切った水がサラサラと流れ落ちる。
次々と現れるナメ、ナメ滝、そして美しい渓谷美!「おお~! すごい!」一気にテンションが上がります。明るく開放的な沢筋、スケールの大きな岩盤、どこまでも続く清流……。まるで谷川連峰の名渓を歩いているような、圧倒的な爽快感です。
中でも感動したのが、ゴルジュ帯を抜けた先に広がる、米子沢名物「ナメ天国!」目の前に広がるのは、どこまでも続く白い岩の回廊。その上を薄く流れる清流が秋の日差しを浴びて、キラキラと輝いています。ふと顔を上げれば、周囲の山肌は赤や黄色に染まり、振り返れば谷川連峰の山々が雄大な姿を見せてくれる。足元には美しいナメ、頭上には澄み渡る青空。もう、どこを見ても絶景ばかり!
「いやぁ~素晴らしい!」「最高だね!」「なんて綺麗なんだ!」気がつけば、同じ言葉を何度も繰り返していました(笑)。広大なナメをひたひたと歩く爽快感、次々と変化する渓相、紅葉との見事なコントラスト……。これほど変化に富み、歩いていて飽きることのない沢は、そうそうありません。
米子沢は、まさに「極上の名渓」!33年前の自分は、この美しさをどこまで味わえていたのだろう?そんなことを考えながら、今この瞬間、この素晴らしい景色の中にいられる幸せを噛みしめました。
そして、桜坂駐車場から登ること7時間10分。ようやく巻機山避難小屋に到着!さすが日本百名山。周辺は多くの登山者で賑わっていました。ここにザックをデポし、全員で山頂へ向かいます。そして、ついに巻機山の山頂へ!
目の前には、越後三山の八海山、越後駒ヶ岳、中ノ岳が堂々と連なる大展望!「いやぁ~、これまた素晴らしい!」沢の美しさに酔いしれた後は、山頂からの雄大なパノラマ。さらに、山頂付近に広がる湿原の景色も実に美しく、心が癒されます。名渓の絶景と百名山の大展望を一度に楽しめるなんて、なんという贅沢!まさに今回の山行を象徴する瞬間でした。
しかし、山頂での感動もつかの間。ここから長~い下山が待っているのです。標高2,000m級の山だけあって、とにかく下りが長い!皆さん、さすがに疲れが見え始めているというのに、tbfさんだけは元気いっぱい!まるで走るような勢いで下っていきます。「ちょ、ちょっと待ってくれ~!」こちらはフェルトの渓流足袋。滑りやすい場所もあって、足元に神経を使いっぱなし。tbfさんのペースについていくのに必死でしたよ!(笑)
こうして全行程10時間35分の長丁場を終え、無事に下山。久しぶりの10時間を超える山行でしたが、何より嬉しかったのは、最後まで膝の痛みが出なかったことです。実は、これが今回の一番の懸念材料でした。というのも、わずか5ヶ月前までは、寝返りすら打てないほど膝の痛みがひどかったのです。「もう沢登りは無理なのかもしれない……」「そろそろ沢屋を引退する時期なのかな……」そんなことを真剣に考えた時期もありました。
それだけに、今回こうして仲間と一緒に10時間を超える山行を楽しみ、無事に歩き通せたことが、何よりも嬉しかったです。私にとって今回一番の収穫は「またこうして大好きな沢を登れる!」という喜びを実感できたことだったのかも知れません。諦めず沢登りを続けてきて、本当に良かった!
最後になりましたが、今回、会山行にもかかわらず、会員外の私を温かく迎え入れてくださった北上山岳会の皆さん、本当にありがとうございました。快く参加を受け入れてくださったリーダーのtbfさん、そして長距離の往復運転を担当してくださったChemさん、Palomonさんには、心より感謝申し上げます。また、ご一緒させていただいたばにこさんをはじめ、メンバーの皆さんのおかげで、終始笑顔の絶えない素晴らしい山行になりました。
33年ぶりの米子沢は、期待をはるかに超える「贅沢の極み」でした。素敵な二日間を、本当にありがとうございました。またいつか、皆さんと一緒に極上の沢を遡れる日を楽しみにしています!
PS.『酔いどれ画像掲示板』に今回撮影した写真を掲載しました。 ご興味のある方は、ご覧下さいね!1枚目はナメ沢出合の広大なナメ、tbfさんが小さく見える。 2枚目の写真は燕岩とスダレ滝にて(標高1,250m)。3枚目はゴルジュ帯の2段8m滝にて(先行パーティーに追いつき、ちょっと渋滞)。4枚目は谷川連峰の山々を背にナメ天国を行く。5枚目は天空へと続く極上のナメ。6枚目(最後)の写真は巻機山の山頂にて。(撮影者ばにこさん)
かつて「東北一の美渓」「名渓中の名渓」と称えられ、全国の沢登り愛好家を魅了した沢があります。栗駒山に流れる、産女川(うぶすめがわ)です。白山書房の『日本百名谷』にも選ばれた名渓でしたが、2008年の岩手・宮城内陸地震で大規模な崩落が発生。大量の土石に埋まり、かつての美しい渓相は失われたといわれました。
私はこれまで産女川を4回遡行しています。地震前の1997年と2004年、地震後の2011年、そして2013年。地震後は笊森コースが通行不能となり、須川温泉側から往復(ピストン遡行)するしかありませんでした。それでも上流部には、昔と変わらない美しい沢の姿が残っていたのです。
あれから13年。2026年7月18日、岩手・宮城内陸地震から実に18年ぶりに「笊森コース」が復旧しました。「これは、もう一度行くしかない!」今回は笊森コースを登り、標高1,170m付近から産女川めがけて下降。そこから源頭部を目指して遡行する計画です。
沢への下降地点を決めるにあたり、YAMAPに掲載されていた8月29日の遡行記録、ごろたいしさんの「産女川の大冒険」を参考にさせていただきました(この遡行記録を拝見し、下流部からの遡行を断念することに)。地震後の産女川を下流部から遡行した貴重な記録で、現在の沢の姿を知る大きな手掛かりになりました。
10月3日(土)。午前中の仕事を終え、昼食を済ませて栗駒山へ向けて出発。目指すは「真湯野営場」です。我が家から一般道で約2時間30分。日帰りも十分可能な距離ですが、今回はあえて前泊することにしました。温泉に入り、焚き火を囲み、美味しいものを食べながら酒を飲む。これも山旅の楽しみです。真湯野営場は予約不要、しかも無料。テント台やかまどまであり、すぐ近くには温泉もあります。
紅葉シーズン真っ只中にもかかわらず、この日のテント泊は私以外に2人パーティーだけ。意外な穴場です。温泉で体を温め、焚き火の前で焼肉。ジュウジュウと肉が焼ける音を聞きながら酒を飲み、翌日の沢を思い浮かべる。もしかしたら、これが今シーズン最後の沢登りになるかもしれません。そう思うと、いつも以上に夜が贅沢に感じられました。
翌4日(日)、午前4時15分起床。まだ真っ暗です。親子丼をかき込み、桂川林道へ。私のアクア(FF車)でも問題なく走行できました。準備を済ませ、午前5時55分。18年ぶりに復活した笊森コースを歩き始めます。登山道は地元のNPO法人や有志の方々によって整備され、長く閉ざされていた道とは思えないほど歩きやすい。「またこの道を歩ける。」それだけでも少し感慨深いものがあります。
登り始めて約2時間。標高1,170m付近から登山道を外れ、いよいよ産女川へ下降します。ところが、ここからが大変でした。目の前は猛烈なヤブ。笹や枝が体に絡みつき、一歩進むたびに押し返されます。足元は見えず、枝をかき分けても、その先にまたヤブ。「今回の核心部は、沢じゃなくてここかもしれない……。」そんなことを考えながら、汗だくで格闘すること約30分。ようやく沢音が近づいてきました。ザアァァ……。木々の隙間から白い流れが見えた瞬間、思わずホッとします。
登山口から約2時間20分。ついに産女川の沢床へ降り立ちました。そして、そこから景色が一変します。滑らかなナメの上を透明な水が走り、小滝が次々と現れる。沢音が谷に響き、紅葉した木々が両岸から覆いかぶさるように続いています。「そうそう、これが産女川だ!」13年ぶりの懐かしい光景に、自然と気持ちが高ぶります。
アプローチは決して楽ではありません。それでも沢へ入ってしまえば、そこはまさに遡行天国。ナメを歩き、小滝を越え、次の景色を楽しみに進んでいきます。ただし、この日の水は強烈に冷たい。一度足を沢へ入れると、すぐにジンジンと痺れてきます。「厚手の渓流ソックスにしてくればよかった……。」完全に失敗しました。シャワークライムなど、とてもやる気になりません。
しかも天気まで怪しくなってきます。前夜までの山岳天気予報は午前中「快晴」。ところが朝に確認すると、いつの間にか曇り予報に変わっていました。朝7時頃までは日差しがあったものの、その後は雲とガスに包まれます。雨こそ降りませんでしたが、とにかく寒い。青空と紅葉の組み合わせを期待していただけに、少し悔しいところです。それでも沢を詰めていくと、次第に谷が浅くなり、周囲の景色が開け始めました。
そしていよいよ、今回最も楽しみにしていた場所へ。「天国の源頭部」です。水量が細くなり、沢がゆるやかに草原へ溶け込んでいく。視界が一気に開けました。その瞬間、思わず立ち止まります。目の前に広がっていたのは、黄金色に輝く湿原。その周囲を、赤、黄、橙に染まった木々が取り囲んでいます。沢はその真ん中を、静かに流れていました。「これは凄い……。」思わず声が出ます。
長いアプローチも、30分の激ヤブも、冷たすぎる沢水も、この景色を見た瞬間に全部どうでもよくなりました。まさに「天国の源頭部」。13年ぶりに戻ってきた産女川で、最も心を動かされた場所です。青空こそありません。しかしガスに包まれた湿原は、どこか幻想的で、まるで別世界に迷い込んだよう。その後、ガスと強風が続いたため、予定していた栗駒山への山頂アタックは断念しました。
笊森避難小屋で昼食をとり、笊森山周辺の湿原と紅葉を眺めながら下山。この日の全行程は6時間45分。沢登りが約2時間20分、登山道歩きが約4時間25分でした。18年ぶりに復活した笊森コース。13年ぶりに訪れた産女川。そして最後に待っていた「天国の源頭部」。笊森コースと産女川をつなぐ今回のルートは、アプローチも長く決して手軽ではありません。
それでも、ナメと小滝が続く美しい渓相と、源頭部に広がる湿原と紅葉は、その苦労を十分に報いてくれます。かつて「東北一の美渓」と呼ばれた産女川。地震から18年という歳月を経ても、上流部には確かにその美しさが残っていました。温泉、焚き火、焼肉、紅葉、沢登り。そして、13年ぶりの産女川。今シーズンの沢納めにふさわしい、とても濃密な二日間になりました。最後までお読みいただき、ありがとうございました。PS.『酔いどれ画像掲示板』に今回撮影した写真を掲載しました。 ご興味のある方は、ご覧下さいね!
「握手してもらってもいいですか?酔いどれさんに握手してもらうと、早く治るような気がして……」写真展の会場を去るとき、山村あゆさんが、そんな言葉をかけてくれました。嬉しいやら、照れくさいやら。でも、写真を見て、お話をして、勇気をもらったのは私のほうだったのです。
盛岡の岩手教育会館で現在開催中の山村あゆさんの写真展「終わらないチョゴリザ ~あの日見たパキスタン~」へ昨日行ってきました。山村さんのことは、以前から山仲間を通じて伺っていました。初めてお会いしたのは、数年前に開催された、尾藤さん(山岳同人流転)の個展会場。山岳画家である尾藤さんが、私をこんなふうに紹介してくれました。
「このお方が、あの扉のページの酔いどれさんだよ!」すると、山村さんはビックリした様子で「あ、あ、あなたがあの酔いどれさんですか!いつもホームページ見ていました!」と、とても喜んでくれたのです。学生時代から、私のホームページ「扉のページ」を見てくださっていたそうです。その喜びように、こちらまでビックリしてしまいました。自分が書いてきた山の話が、こんなふうに誰かに届いていたんだなぁ……。嬉しく、心に残る出会いでした。
そして先月、尾藤さんの個展(山岳絵画展)へ伺った際に、こんなお話がありました。「来月は、山村が個展を開くので、ぜひ行って励ましてあげてください!」もちろん、その言葉も訪問のきっかけになりました。でも、私自身、カラコルム・ヒマラヤの写真に興味がありましたし、事故のあと、一生懸命に頑張って社会復帰を果たされたというお話を聞いていました(現在も松葉杖の状態だが…)。山村さんにまたお会いして、山談議をしたい。そんな気持ちで会場へ向かいました。
山村さんは、2000年生まれの盛岡出身、盛岡在住。今回が初めての写真展です。2025年の夏、山仲間6人と目指したのは、パキスタン・カラコルムのチョゴリザ(7,665m)。初めて挑む標高7,000m峰への道のりには、雄大な山々との出会いも、素朴なパキスタンの人たちの笑顔もありました。
しかし、登頂を断念し、その下山中に突然の落石事故に遭います。撤退、救助、現地での治療。パキスタンで過ごした4ヶ月半には、山頂を目指すだけでは語りきれない経験が詰まっていたようです。
今回の写真展には、美しいヒマラヤの風景に加えて、落石事故の状況や、その後の病院生活まで展示されていました。山に向かった時間から、事故を経て、その先へと続く日々まで。写真を見ながら、その遠征の重みを感じました。案内のハガキに記された言葉が、心に残ります。「仲間やポーター、ヘリコプター、飛行機と、手から手へつながれた記憶を忘れない。私はまだ、あの山の途中にいる。」
写真を見たあとに読むと、この言葉がいっそう胸に響きました。「終わらないチョゴリザ」というタイトルにも、山村さんの今につながる思いが感じられます。そして帰り際に、山村さんから握手のお願いがありました。私との握手をそんなふうに喜んでくれるなんて、ありがたいことです。でも、事故を経験し、その後の日々を重ね、こうして写真展を開いた山村さんの姿に、私はとても勇気をもらいました。
山が好きな方にも、旅が好きな方にも、ぜひ見ていただきたい写真展です。遠いパキスタンの風景と、そこで過ごしたひとりの登山者の時間。その写真を、ご自身の目でゆっくりたどってみてください。会期は2026年10月7日(水)まで。会場は岩手教育会館1階のふれあいギャラリーで、入場無料です。開場時間は9時から18時まで、最終日は16時までとなります。