八幡平は大深沢・仮戸沢下降~東ノ又沢遡行の周回コース、12年前の2009年8月末に単独遡行していますので、今回で2度目になります。今シーズンは16本遡行していますが、未だイワナ釣りと焚火をしていないことに気付いた私…。ここ北国では、沢シーズンも残すところ半月となりました。ウカウカしていられな~い!と思い、単独でも遡行可能なこの沢を選んでみました。
遅ればせながら今シーズン初の単独沢泊り山行です。パッキングしてみたら何とザックの重いこと~!こりゃたまらん!てなことで、徹底的な軽量化を計ることにしました。一昔前までの私は、単独で(しかも2泊3日)アルプス、朝日や飯豊連峰の沢を登っていた時期もありましたが、加齢と共に重いザックが身にこたえるようになりました。
いつもは必ず生米を持参して焚火で炊くのですが、今回は軽量化のためフリーズドライ三昧!大好きな日本酒も持たずウィスキーのみとしました。イワナ釣りも9月30日まで(渓流解禁期間)ですので、今週末が最後のチャンス!イワナのお刺身が食べた~い♪ところが…出発前日の金曜日はめちゃくちゃ仕事が忙しくて、釣りえさ(ブドウ虫)を買いに行くの、すっかり忘れてしまった私。ガ~ン!こうなったらせめて盛大な焚火を楽しまなくっちゃ!
天気予報は晴れマークだったのですが、予報に反し松川温泉付近は濃いガスに包まれ、今にも雨が降り出しそうなお天気!樹海ライン上1147m地点に車をデポし7時30分出発!まずは赤川の遡行です。この沢は何度も遡下降していますので楽勝なのですが、ザックが重いこと~!ナイヤガラの滝下まで行くため40mロープとハーネス、ガチャ類も持参から余計に重いです。
登山道に出て険阻森のコルまで稜線歩き!徐々に日差しが射してきて稜線上の紅葉が美しいこと~!登山道は、たくさんの登山者で賑わっていました。いよいよ、険阻森のコルから仮戸沢(けとさわ)を下降します。
背丈を没する濃密な笹ヤブをかき分けながら進みますが、途中から目印のピンクテープが出てきてビックリ!しかも、真新しいことから今シーズンに付けられたものと思われます。ヤブを漕ぐこと14分で沢形に到着!ふぅ~ヤレヤレ!仮戸沢を下降中、東京からいらした5~6人パーティー(葛根田川を遡行したとか)とお会いし、お互いにビックリ!
仮戸沢を下降すること2時間15分で大深沢本流の992m三俣に到着!仮戸沢は釣り師が良く利用する沢で、滝は一か所しかなく(巻き道あり)難所もなくゴーロ主体で下降用に適しています。40mロープを持参しましたので、せっかくなのでナイヤガラの滝下まで行ってみよう!中段までフリーで下り、以前(2013年)使った支点(ブッシュ)を探すも無くなっていました。右岸端の木を支点に下るしかなさそうで、面倒なのでやめました。ナイヤガラの滝、過去何度も見てるし。三俣に戻り東ノ又沢を遡行します。出合にかかるナメがとても綺麗♪
三俣から東ノ又沢を遡行すること1時間10分で本日の幕営地(標高1,120m)に到着!12年前も同じ場所にテントを張りました。ここが東ノ又沢の中で一番の極上物件です。高台にあり整地する必要が全くないほど平坦で、しかもロケーションも最高です。
今日は、盛大な焚火をするぞ~!と張り切って薪集めをするも中々なくって…。12年前は直ぐにたくさん集まったのにね。先客に使われたのかも知れません。1時間30分も掛けて根性で集めました!これだけあれば、今晩は十分だろう!明日の朝の分はないけど…。
思えば今シーズン初の焚火です♪やっぱ、焚火っていいなぁ~!身も心も温まります。木々は芯までどっぷり濡れていましたが、一発で着火に成功!私の焚き付けの歴史…新聞紙→牛乳パック→ガムテープ→現在はホーマックの着火剤(100円)。新聞紙の時代に比べれば、格段と楽になりました♪夜は寒くって焚火の側を離れられませ~ん!寝る寸前まで焚火の前で一人宴会を楽しんでいました。これにイワナがあれば最高だったのになぁ~♪くぅ~残念!翌朝は4時30分に起きてカップラーメンを食べて5時40分には出発しました。
東ノ又沢は、1,180mにゴルジュ帯を有しており楽しませてくれます(といっても、楽に突破できる)。まさに「沢旅」にふさわしいマッタリとした遡行を満喫できる沢です。上部は、軽いヤブ漕ぎで湿原帯に飛び出し最高のフィナーレを迎えることが出来ます。
登山道に出たらこれまたたくさんの登山者にビックリ!会う人ごとに「沢登りですか?ご苦労様です!」とお声をかけて下さって。きっと、大きなザックを背負っていたので同情してくれたのかも知れませんね。
行動時間は、1日目は 6時間、2日目は 4時間10分で10時前には下山!(休憩時間含む)。今回はこの後に楽しみがあるんですよ~♪当パソコンスクールの生徒さんから教えていただいた巣子にある「超美味しい天丼屋さん」が目的なんです。お昼の時間帯はめちゃくちゃ混むらしくて、11時前には入店したい(10時30分開店)と思っていたのです。それもあって、朝早く出発したのですよ。で、予定通り10時50分に到着!いざ入店しようとすると…あれ?誰もいないぞ~?何と「本日 臨時休業させていただきます!」ですって。ショック~!
てなことで、高松にあるむら八にて海老ヒレカツ定食(1,628円)を食べました!サクサクでほんと美味しかったです♪キャベツ、みそ汁、ライスおかわり自由なんですよ。この二日間、癒し系の沢を堪能し焚火のお陰で身も心もリフレッシュ出来て楽しかったです♪PS.『酔いどれ画像掲示板』に今回撮影した写真を掲載しました。ご興味のある方は、ご覧下さいね~♪
いよいよ本日が本命の赤留川遡行~中ノ沢川下降の遡行日です♪朝まだ薄暗い5時30分出発!早く遡行したくてウズウズしていたのです。本日も朝から快晴♪どんな沢か?楽しみです。赤留川(あかるがわ)は、沢ではなく「川」の名前になっていることから規模の大きな沢をイメージしてたのですが、実際に入渓してみるとショボイ感じの「沢」でした。入渓早々ゴーロ歩きで「期待外れかも?」って、思ってしまったほどです。
遡行すること40分、F1が出てきました!右岸のバンドから突破できそうにも思いましたが、失敗すれば深い釜にドボンになってしまうため、ここは無理せず左岸より高巻きました(容易)。ここから先が赤留川の真骨頂!遡行開始後1時間でこの沢のハイライトの一つF2(2段15mの赤滝)に到着!登っている記録も多数ありますが、2段目はシャワーになるため、単独でもあるしここも無理せず右岸より高巻きました(容易)。
F2の滝上からは渓相が一変!待望の「赤ナメの連瀑帯」が見渡す限り先まで続いていて感動します。赤ナメと赤ナメ滝のオンパレードで赤留川ワールドの始まり始まり~!そりゃもう、美しいのなんのってぇ~♪水に含まれる鉄分で赤色に染まっているとか…。フリクションぎりぎりで登る傾斜の強いナメ滝もあり、結構楽しませてくれます。まさに、女子ウケする美しさと面白さ満載のアトラクション♪この「赤ナメの連瀑帯」が標高1185mの「深い釜を持つ2m滝」まで続きます。
この深い釜を持つ2m滝は、微妙なヘツリで失敗すれば深い釜の中にドボンです。盛夏であればチャレンジしたかもしれませんが、ここも安全を期して右岸より高巻きました。その後直ぐに(標高1,240m)で核心部の大滝のお出ましです!写真で見るよりド迫力!何より側壁が凄いのなんのってぇ~!
ここの高巻きが難しいと言います。まずはちょっと戻って左岸斜面を側壁 岸壁基部まで登り詰めます。その後、基部に沿ってトラバースし岸壁が途切れる所で急傾斜の小尾根(高度感あり)に乗り岸壁帯の上に出ます。
その後、ヤブ漕ぎしながら滝上目掛けて左方向へトラバース!いわゆる岸壁帯を回り込むようにして巻く感じです。GPSのお陰もあり、滝上にドンピシャリ出ました。15分で高巻き完了!これで難所は全てクリア!ほっと一安心♪大滝を超えると沢は一気にしょぼくなり源頭の雰囲気になってきます。1260mで最後の滝(6m位かな) を登り、1300mにある車輪の残骸からヤブを漕いで尾根を乗越し中ノ沢川に降り立つべく枝沢を下降。おそらくこれが一番楽に中ノ沢川に降り立つことが出来る最短ルートだと思います。
その枝沢は、水が流れておらずゴーロの平凡な沢で下降に適していました。標高1220mで中ノ沢川に合流!降り立ってビックリ!一面広大な赤ナメで まさに美の極致!ウットリするほどの美しさに驚愕しました♪この赤ナメが「これでもか~!」ってほど、延々と続くのですから堪りませ~ん!赤留川といい下降の中ノ沢川といい、なんて素敵な沢なんでしょう!まさに「一粒で二度美味しい」素敵な周回コースに感動しました。
中ノ沢川を下降していると標高1040mで土管橋が頭上に見えました。もしかして、これを管理する道があるのでは?と付近を探ってみるとありました!立派な林道が~!土管橋より50mほど斜面を進むと顕著な林道が見えてきます。
車は到底走れないほど荒廃していますが、歩く分には全く問題ないほどの立派な林道でした。この林道を下った記録はネット上では皆無でしたので、試しに下ってみることに!てっきり地図上990mの林道と合流するものだと思っていましたが、標高970mより方向が変わり沢からどんどん離れていくじゃありませんか~!何てこったい!
でも、必ず車道に出ることはわかっていましたので、そのまま下ってみることにしました。土管橋から当初予定していた877m林道まで23分で下れましたので、沢を下るより早いかもしれません。最後の登りが続く車道歩きが何気に辛かった…。全行程5時間30分の超楽しい周回コースでした(5時30分出発、11時下山)。帰りも約300キロの一人ロングドライブです。
北上江釣子ICで下車し「いきなり!ステーキ・北上店」にて遅いランチを食べました。厚切りステーキ(リブロースステーキ 160g)1,408円とサラダ(小)198円食べましたが、とっても美味しかったです♪でも、お店を出るとちょっと物足りなかったので、隣の「からあげ専門・まつむら商店」で名物醤油からあげ2貫(281円)を買って食べました。
外はカリカリ、中はジューシー♪これまたとっても美味しかったです。これでお腹も満たされ満足しました。ほんととっても楽しい二日間でした♪赤留川~中ノ沢川の周回コース!まさに★★★で皆さんにもお勧めの一本です。PS.『酔いどれ画像掲示板』に今回撮影した写真を掲載しました。ご興味のある方は、ご覧下さいね~♪1枚目は2段15m滝。2枚目はここより赤ナメ連瀑帯の始まり。3枚目は大滝。4枚目は中ノ沢川の赤ナメ。
待ちに待ったシルバーウイーク!当初は、秋田のSさん達と和賀山塊の大鷲倉沢へ行く予定でしたが、コロナと台風の接近により中止!じゃ単独で八甲田の黄瀬川へでも行ってみよう!と考えたものの台風による増水を懸念し、これも断念!台風の影響で18日まで思いっ切り雨が降ったため翌19日の遡行は増水で無理と判断!19日はアプローチと野湯に専念、本番の遡行は減水するであろう翌20日にすることにしました。
さて、どこの沢へ行こうか?と思案した結果、以前より行ってみたかった福島県は安達太良山域の赤留川~中ノ沢川の周回コースを思い付きました!この沢の存在を知ったは2018年7月の「わらじの仲間」さんのブログです。沼尻元湯(野湯)と沢の両方を満喫できる素敵なコースに魅了された私♪それにしても「O(オーバー)60横串の会」の超豪華メンバーにビックリです!
親睦を兼ねた交流山行として遡行する沢は、概ね素晴らしい沢であることが定番なんです。わらじの仲間さんのブログにも『赤色のナメが発達しており日帰りで2本の遡下降が愉しめるとあって安達太良山を巡る幾つかの沢の中でも面白い!』と書いてあります。私は安達太良山の沢、過去5本入渓しています(杉田川、石筵川本流、湯川、烏川左俣、高森川仏沢)。正直、今回遡行した赤留川~中ノ沢川がダントツで一番美しく楽しい沢でした♪皆さんにも、ぜひお勧めしたい一本(★★★)です。
一人で行くのもなんだし、最近懇意にさせて頂ている北上山岳会さんにもお声を掛け、守護神のtbfさんにお誘いのメールをさせていただきました。tbfさん並びにご興味のある方なら参加OKですよ~!って。お誘いのメールをしたのが9月16日で連休直前だったこともあり、何のお返事もいただけず「メールチェックする暇もないほど、きっと忙しいのだろうな~!」って思い断念!結局単独で行くことにしました。
単独でもそれはそれで結構楽しいものですしね♪遠征初日の19日は、翌20日からの遡行に備えて沼尻元湯で野湯(温泉)とキャンプを楽しみました。コロナ禍にもかかわらず山に近づくにつれ凄い車の数にビックリ!道の駅は満車状態で立ち寄ることすらできませんでした。
お天気も良かったし、ワクチンを接種した安心感が行楽地に向かわせたのかも知れませんね。まずは、野湯(温泉)を満喫するために沼尻元湯へと向かいました。沼尻元湯は、沼尻温泉と中ノ沢温泉の源泉で1ヶ所の湧出温泉としては毎分1万3400リットルと日本一なんです。過去、有毒ガスによる死亡事故も起きているようですので、行かれる方は自己責任で!
野湯を目指すべく沼尻登山口へ(安達太良山の登山口でもある)!50台停められるという大駐車場が満車に近い状態でビックリです。沼尻元湯へのアプローチの途中にある「白糸の滝」にも感動しました。安達太良山の噴火口「沼の平」や沼尻元湯の谷間から湧出する温泉が硫黄川となって流れ落ちる落差50〜60mの直瀑で、滝に流れる水流そのものが温泉なんです。野湯(温泉)を楽しんだ後は、本日の幕営地探しです。当初は、沼尻スキー場付近にテントを張ろうと思っていましたが、あまりの人の多さに気が引けてしまいました。
中ノ沢温泉付近を物色するも優良物件見つからず…。で、結局明日の沢の入渓地点である「赤留川(あかるがわ)橋」右岸側の広場にテントを張り宴会場としました。これがなかなかの優良物件でして~♪明日の朝の移動がなくて楽ですしね。宴会用マットを敷き、椅子とテーブルを出し、気分はまるでオートキャンパーです♪
一人宴会も楽しいものです!山へ行く時はちょっと高級なお酒を買って飲むようにしています。今回のお酒は、安達太良の銘酒「奥の松(世界一を獲得したチャンピオン・サケ)」です。やはり、地元のお酒を飲んであげないとね♪コレ、私のお気に入りのお酒なんですよ。
椅子に座って、音楽を聴きながら日本酒とおつまに舌鼓!まさに至福のひと時です。運転疲れもあり(我が家から300キロ、4時間30分)夜9時頃には寝てしまいました。翌20日(祝)は、朝4時20分起床、中華丼と蟹汁を食べ沢支度を整え、まだ夜が明けたばかりの5時30分から遡行開始!今回のコースは、赤留川遡行~中ノ沢川下降の周回ルートです。どんな沢か?とても楽しみです。続きは、後日の日記に続きます。
PS.『酔いどれ画像掲示板』に今回撮影した写真を掲載しました。ご興味のある方は、ご覧下さいね~♪沢の写真は、後日公開予定!そうそう、コロナのこともあり今回は野湯と沢以外、どこにも立ち寄らず。安達太良へ行って、沢登って帰ってきただけの山行となりました。
6月初旬に出張専用に購入したばかりの中古パソコン、LenovoのThinkPad X250(27,500円で購入)が壊れてしまいました~!って言うより「壊してしまった…」というのが正しいです。本体購入後、IPS液晶パネルやバッテリー、マウス、PCバック、キーボードシールなども追加購入しましたので何だかんだで合計45,000円も掛かっているパソコンなんです。
壊してしまった原因が、今年の末にWindows11が正式にリリースされます。現在Windows10をお使いの方は、もちろん無料でWindows11にアップグレードできるのですが、そのアップグレード要件が厳しいのです。現在お使いのパソコンがWindows11にアップグレードできるか否か?「WhyNotWin11」というアプリで一発で調べることが出来ます。
「どうせならこの中古パソコンもWindows11にアップグレードしたいなぁ~♪」って欲が出てしまったのです。で、要件をクリアすべく「Paragon Hard Disk Manager 17 Professional」を使ってハードディスクを色々といじっているうちに起動しなくなってしまったのです。「あ~やるんじゃなかった!」と思うも後の祭りです。でも、私は冷静でした。なぜなら、システムのバックアップを取っていたからです。
それも二つも~!①上記のParagon Hard Disk Manager 17 Professional(有料アプリ) ②AOMEI Backupper(無料アプリ)しかも、両方ともブータブルメディア(Windowsが起動しない時にCDやUSBメモリから起動出来るメディア)も作っていましたので「何とかなる!」と気楽に考えていたのです。
ところが…まずは①のハードディスクマネージャーでUSBから起動するも復元が上手くいかず…。後から分かったことですが、私の操作ミスでした。失敗の連続で「これやヤバいかも!」と少し焦り始めた私…。
次に②のアオメイバックアッパーのブータブルメディア(USB)を使って試してみたところ、無事復元でき正常にWindowsが起動できました♪なんやかんやで、ここに至るまで(PCが直るまで)膨大な時間が掛かってしまいました。②のアオメイバックアッパーは、操作が分かりやすく簡単で優秀なバックアップアプリだと改めて思いました。何を言いたいか…と申しますと、不測の事態に備えてバックアップはとても大切です!
そうそう、アオメイ・バックアッパーの場合、ブータブルメディア(USB)は、お使いのパソコンの起動方式が「Legacy(旧来のBIOSモード)」の場合、問題なく起動できました。一方、新しい起動方式「UEFIモード」の場合は起動しませんでした。しかし、CDで作成したブータブルメディアの場合は、LegacyとUEFIのどちらも起動しました。万が一に備えCDとUSBの両方でブータブルメディアを作っておくことをお勧めいたします。ちなみに①のハードディスクマネージャーの場合は、旧新全てのパソコン環境においてCDとUSB、どちらも起動することが出来ました。備えあれば患いなし!システム(ディスク)のバックアップは必ず取りましょう!
昨日12日(日)は、秋田駒ケ岳の荒沢右俣遡行~下シズノ沢下降の周回コースを単独遡行して参りました!この秋田駒ケ岳の荒沢、日本登山体系に記載されているにもかかわらず、何故か遡行記録が見当たらないのです。11年前に荒沢左俣(横岳に突き上げる)を遡行しましたが、「荒沢」で検索すると私の遡行記録しかヒットしないのですよ…。
この度、本流の右俣を遡行してみることにしました。問題は、下降ルートです。秋田駒ケ岳の沢って、どれも(小柳沢、安栖沢、荒沢、大焼砂沢など)車の回収が大変なんです。よって、今回は一番車の回収が楽な周回コースを思い付きました!単独行ゆえの苦肉の策なんです。荒沢は沢とは思えないほど水量豊富でスケールの大きな沢です。
ここ岩手にあって大渓谷遡行前のトレーニングの場として、貴重な沢だと思います。現に2008年に南アルプスの赤石沢を遡行した際、北上のS先生とAさんは、事前のトレーニング山行で荒沢の支流・大焼砂沢を遡行されています。その時の水量にもよりますが、徒渉ポイントを見極めないと厳しい沢になります。過去、増水時に入渓し手も足も出ず敗退した記憶があります。
入渓地点の荒沢橋は、我が家から1時間ほどで到着!準備を整え6時20分遡行開始!昨日の雨で多少増水していましたが、遡行できないほどではありませんでしたので、突っ込んでみました。下降時もこの沢を下りますので、ひと雨降ればさらに増水し退路を断たれる可能性があります(最悪、長い林道を歩き荒沢橋に戻ることは可能)。お天気の読み、かなり悩みました。だって、雫石は晴れマーク、仙北市は雨マークだったのですから…。一体どちらを信じればよいのでしょう?こればかりは、現場で判断するしかありません。
11年前の遡行時に比べ、今回はかなり水量が多いように思いました。その分、迫力のある遡行を満喫出来て楽しかったです♪核心部は入渓地点から大焼砂沢出合まででしょうか。その先、一気に水量が減りますゆえ。と言っても、水量が少なければ問題なく遡行できます。
特に荒沢下流部は、アルプス級のスケールを感じられる沢だと思います(ちょっと大げさかな?)。ゴーロの突破でさえも、ルートファインディングに神経を使ったほどです。滝は全部で4つしかありませんが、ナメも随所に点在し渓相が美しい沢で、もっと遡行されて良い沢だと思いました。
遡行開始後30分ほど経った頃でしょうか…。滑った岩で思いっ切り転倒し左足の膝小僧を強打、悶絶状態になりました。痛みますが歩けないほどではないし、びっこ引きながら遡行を続行することに。これから先、遡行ペースが一気にダウンしましたが、沢登りが出来るだけで幸せ一杯の私です♪当初の予定では、荒沢本流(右俣)遡行し、1090mで1091ピークを回り込むようにして下シズノ沢を下降、標高870m左岸枝沢にある湿原を見物し、荒沢に戻っての周回コースの予定でした。
しかし、膝小僧を強打したことにより足を上げる度に痛かったので、標高880mから尾根を乗越し下シズノ沢を下降することにしました。いわゆる、時間短縮のためのショートカットルートです。尾根を乗越した時、目の前に突如林道が現れ超ビックリ!え~何で?って感じでした。2万5千図に記載されている林道が、さらに奥まで伸びていたようです。まさに、これぞ怪我の功名♪これにより湿原の見学を断念し、そのまま下シズノ沢と合流する地点までこの林道を下ってみることにしました。
下シズノ沢は、予想通りゴーロの沢でした。林道を利用したことにより、予想外に早く荒沢本流に戻ることが出来、超ラッキー!下流部のゴルジュ帯を2度も楽しめるなんて最高♪行きは曇りだったのですが、帰りは晴天!キラキラ輝き綺麗だなぁ~♪同じ光景でも日が照っているのとそうでないとでは、違った沢に見えてしまいます。
全行程5時間15分でしたが、ひざの痛みがなければ大幅に時間短縮できたと思います。下山後は、沢仲間の雪華さんに教えてもらった美味しいラーメン屋さん、上堂に今年の春にオープンした桜木屋にてランチタイム♪
ちょうどお昼休みの時間帯ということもあり、長蛇の列でした。この桜木屋さん、テレビ番組で秋田県ナンバーワン店に輝くなど、秋田県で最も人気のあるお店の一つのようです。感動的な美味しさでした♪また食べに行きたくなる!病み付きになる味です。沢とラーメン、とても楽しい一日となりました♪
そうそう、先週 北上山岳会さんとご一緒させていただいた葛根田川、メンバーのchemさんと雪華さんの両名が、遡行記録をアップしてくださいました。これもあわせて、ご興味のある方はご覧いただければとても嬉しく思います。皆さん、お二人の渾身の作、ぜひ見てやってくださいね~♪
●『葛根田川北ノ又沢』chemさんの遡行記録(ヤマレコ)
●『葛根田川北ノ又沢』雪華さんの遡行記録(ヤマップ・動画付き)
先週の北上山岳会さんとの葛根田川の遡行で、私が興味を抱いた沢用器具が二つあります。一つは、チェーンスパイクです。北上山岳会の皆さん、全員持っていてビックリしました!今回11名の遡行で、渓流足袋を履いていたのは唯一私だけ、その他10名は全員渓流シューズでした。
チェーンスパイク、私はてっきり渓流足袋には使用できないものと長年思っていたのです(シューズに比べて直ぐに外れてしまうと思っていた)。今回の葛根田の遡行で、2日目の下山時に八瀬森山荘でY君のチェーンスパイクを試しに借りて履いてみたところ「これはイケる!」と直感♪さらにサイズを小さいもの(Sサイズ)を買えば「きっと大丈夫、外れないだろう!」と確信するに至りました。
沢登りを始めて約30年!いつも渓流足袋で下山していましたので、別にチェーンスパイクを履かなくても転ばずに下山できる自信はあります。しかし、私が一番興味を引いたのが渓流足袋の「フェルトの減り」なんです。遡行後、渓流足袋で下山するとフェルトの摩耗が激しく、私は毎年渓流足袋を購入しているのです。一足8千円もするカモシカスポーツの渓流足袋をね!その摩耗を少しでも軽減したくて「買ってみようかな?」って思った次第です。
それと…雨で濡れた登山道を下る時ってフェルトだと、ほんとズルズル滑ってゆっくりしか下れなくって…。ほんとはバンバン素早く下りたいのだけど…ね。チェーンスパイクを履くことによって、下山の時間短縮が可能だと思ったのです。
てなことで、葛根田川から帰宅した翌日には、モンベルのチェーンスパイク(5,060円(税込)を購入しました。万が一歩行中に外れないよう落下防止用ベルトは、別途購入!(マジックテープタイプ)。早く試し履きしてみたいものです。
もう一つの器具は、ペツルのマイクロトラクション(11,000円)です。いわゆるセカンドで登る時の登高器なのですが、仲間達と沢へ行く時は、大体いつも私がトップ(リード)で登ることが多く必要性を感じていませんでした。セカンド以降で登る時は、プルージックかヘッドオン、昔買ったユマールなどを利用して登っていました。
北上山岳会の皆さんが使っているのを見て「コレ欲しいなぁ~♪」って、思ってしまったのです。以前よりその素晴らしさは知っていたのですが、高価ゆえなかなか手が出ずにいました。滑車が付いていますので、ロープの滑りがとてもいいんですよね。さらに、登高器以外にザックの吊り上げやレスキュー用にも使えるのも利点です。登山道具って、どうしてこんなに高価なんだろう?と思いつつも、自分の命を守ってくれる大切なモノなんですよね。素敵な買い物をしたと思っています♪
9月4日から5日の2日間、山中1泊2日で北上山岳会の皆さんと八幡平の葛根田川を遡行して参りました♪総勢11名の大パーティーとなり、とても賑やかで楽しい山行となりました。ある日のこと、今回の山行リーダーである 雪華さんから「葛根田川へご一緒しませんか?」と、お誘いの言葉を掛けていただきました。
とはいうものの、私は葛根田川、過去14回も遡行していて「また行くのか~!勘弁して~!」という気持ちがあったのも事実です。でも、北上山岳会さんとは、S先生はじめ長年にわたり交流があり、岩手沢屋交流会にもご参加いただき、旧知の仲でもあります。また、最近では、北上山岳会さんの新メンバーで吾妻連峰の前川大滝沢をご一緒したりと、さらに親交を深めつつあります。
北上山岳会さん、若手の入会者が増え「沢登りに興味を抱く人」が急上昇中だとか~!皆さん好奇心旺盛で、今 岩手県内で最も「熱い山岳会」なんです。私の知る限り、現在岩手県内で一番活発に沢登りをされている山岳会だと思います。せっかくお声をかけていただいたし、これを機会に「岩手の沢の魅力」を少しでも皆さんにお伝え出来たら…との思いもあり、かつ、親交をより一層深めたい気持ちもあり、参加せていただくことにしました。
山の専門誌2007年7月号の「岳人」。特集が「日本の渓スタンダード10」でした。何を持ってスタンダードとしているのか?本誌によれば「多くの人が遡行したり、遡行してみたいと憧れる定番の渓」と定義していました。その10本の沢とは…①奥利根川本谷(5級) ②北アルプス・上ノ廊下(4級上)
③奥秩父・東沢釜ノ沢 (1級)④大雪・クワンナイ川 (2級上)⑤北アルプス・北又谷(5級) ⑥朝日連峰・八久和川 (5級)⑦御嶽・濁川兵衛谷(4級上) ⑧谷川連峰・湯檜曽本谷(3級) ⑨八幡平・葛根田川 (3級下)⑩南アルプス・赤石川(4級)でした(数字は順位ではありません)。
ちなみに、私はこのスタンダートの10名渓、全て入渓済みです。地元岩手の葛根田川、なんとこの「日本の10名渓」に入っているのです。しかも、今回のメンバー11名のうち、葛根田川の遡行経験がある人は私含め二人だけ。こんな日本を代表する名渓が、ここ地元岩手にあるのに 遡行したことがないなんて、もったいな~い!北上山岳会の皆さんに、その魅力をぜひ知って欲しいなぁ~!って、思った次第です。
心配なのがお天気!秋雨前線の影響で天気予報がコロコロ変わり、翻弄されました。遡行決行の可否を決めるのは、もちろん私ではなくリーダーの雪華さんなのですが、色々とご相談メールを頂戴しました。悪天時に備えて、第二プラン、第三プラン、第四プランまで考えてくれたようで、ほんと頭が下がる思いです。こんなにも一生懸命に沢に取り組む(のめり込む)人が、北上山岳会さんに(というより、ここ岩手に)いることに正直驚きましたし、嬉しく思いました。とにかく勉強(研究)熱心!私の若い頃とそっくりだなぁ~!って。今後のご活躍がとても楽しみです。
遡行当日の朝の時点で、降水確率が70%でしたので、突っ込むか否か?究極の選択を迫られました。大石沢出合までお天気が持ってくれれば、それ以降は水量が半減しますので「何とかなる!」と思っていました。過去14回も入渓していれば、葛根田川の状態を予測できます。
結果、天気予報は良い方にハズレて雨が降るどころか、青空が垣間見えるほどに好転してくれたのです。北上山岳会の皆さん、初めて遡行する葛根田川の美しさに歓声が上がります♪何たって日本10名渓の一つですから、そりゃもう大喜び♪それと、沢ではなく「川」のスケールの大きな遡行を満喫出来て、楽しそうでした。
皆さんが喜び感動している笑顔を拝見すると、こちらまで嬉しくなってしまいます。15回目の遡行でも、メンバーが変われば、また新鮮な気持ちで遡行できるから不思議です。北上山岳会の皆さんのお陰で、私自身もとっても楽しく遡行できました。滝ノ上温泉駐車場から歩くこと8時間45分!今宵の宿泊場所である八瀬森山荘に到着!待ちに待った宴会の開始です♪総勢11名による大宴会!盛り上がらないはずがありません♪沢談議に花が咲き、楽しいひと時を過ごさせていただき、ありがとうございました!
ほんと、たくさん飲んで、たくさん食べて、たくさん沢談議して、まさに至福のひと時でした♪今回ご一緒した北上山岳会の皆さん、ほんと素敵な方々ばかりで「機会あらば、またご一緒したいな♪」って、思った次第です。宴会の最中も皆さんから「ほんと今日は楽しかったよ~!酔いどれさん、ありがとう♪」って、皆さんに言って貰えて嬉しかったです。北上山岳会さんに限らず、ここ岩手ではちょっとした「沢ブーム」なんです。岩手の重鎮、Sさん率いるRAMさんしかり。
翌5日(日)は、ひたすら下山するための縦走です。予報に反して雨でしたが、たまには縦走も楽しいものです。刈り払いもされていて(しかも、ごく最近)、超ラッキー!八瀬森山荘の小屋を出て7時間!ゴールの滝ノ上温泉に到着♪小雨降る中の縦走、ほんとヤレヤレでしたが、とっても楽しい二日間となりました♪
北上山岳会の皆さん、お疲れさまでした!そして、ありがとうございました!ほんと楽しかったですね♪心より感謝とお礼を申し上げます。また、機会あらばご一緒しましょう!今度は、焚火を囲んで燃え盛る炎を見ながら一杯やりたいものです。
PS.「岩手沢屋交流会を復活して欲し~い!」との声もたくさんあり、来年あたりから「また、やってみようかな?」って、思うようになりました。私は、来年で還暦(60歳)を迎えます。最後のご奉公だと思って、多少なりとも沢を愛する岩手の皆さんのお役に立てれば…と思っています。私が岩手に戻って来た20年以上前から始めた「岩手沢屋倍増計画」の啓蒙活動が、やっと実を結びつつあるのかな~!って、嬉しく思っています。大切なことは「決して諦めず、粘り強く、根気よく…」ですかね。『酔いどれ画像掲示板』に今回撮影した写真を掲載しました。ご興味のある方は、ご覧下さいね~♪
●『画像掲示板』葛根田川 with 北上山岳会