大作沢右俣(偵察)

- 早池峰山 -

  1. HOME
  2. 沢の扉
  3. 北東北の沢

大作沢右俣 1

7月21日に大作沢の遡行中に右手首を骨折し約2ヶ月(57日)が経ちました。復帰第一弾の沢に選んだのが、大作沢右俣の偵察山行です。大作沢、正直言ってとっても面白い!滝の連続でほぼ全て直登可能!しかし…ツメのヤブ漕ぎ(ハイマツ)と下山が長いのがネック。ヤブ漕ぎ2時間10分、登山道に出てからの下山が、3時間30分。沢を離脱し下山まで合計5時間40分もかかってしまうのです。

2024年9月16日撮影

大作沢右俣 2

で、何か良い方法(効率的に遡行できる方法)がないものか?と思案した結果、大作沢右俣を下降するのが良いのではないか?と思い付いたのです。しかし、右俣は、まったく遡行記録がなく未知の沢なので、本番前にリスク回避したくて偵察してみることにしました。ここが大作沢の入り口です。先行者が?いやいや、きっとキノコ採りのおじさんでしょう。

2024年9月16日撮影

大作沢右俣 3

【調査目的】①右俣のメインとなる沢形はどこへ突き上げるのか?②水はどこで枯れるのか?沢形はどこまで続き、どこからヤブ漕ぎを強いられるのか?またヤブの濃さは?③本流同様、右俣は滝が連続するのか?④下降に適した沢なのか?難所の有無と下降に要する時間は?これらの疑問を解明したくて遡行してみることにしました。

2024年9月16日撮影

大作沢右俣 4

どんな沢なのか?まったく分からないので、三つ道具を含めたフル装備で挑みました。2ヶ月振りの沢登りでワクワク・ドキドキ状態の私…。

2024年9月16日撮影

大作沢右俣 5

標高830mの二俣です。今回は水量の少ない(2対1)右俣へ進みます。

2024年9月16日撮影

大作沢右俣 6

右俣は、こんな感じです。秋特有のヌメリが…。転ばないように気を付けなくっちゃね!今、右手から転ぶわけにはいかないので、慎重に遡行しました。

2024年9月16日撮影

大作沢右俣 7

時々小滝も出てきますが、右俣は概ねゴーロの沢でした。

2024年9月16日撮影

大作沢右俣 8

ラバーの沢靴、今回で3回目となります。ラバーの場合、突然滑るので気を付けなくっちゃね。滑る岩と滑らない岩の見極めが重要となります。

2024年9月16日撮影

大作沢右俣 9

何と標高1090mで水が枯れてしまいました。あれ?もう枯れたの?って感じ。この先、ヤブ漕ぎを覚悟した私でしたが…。

2024年9月16日撮影

大作沢右俣 10

水が枯れた後も、立派な沢形が続き安堵しました。

2024年9月16日撮影

大作沢右俣 11

1250mの岩場地帯、簡単に巻けます。

2024年9月16日撮影

大作沢右俣 12

標高1200mより徐々に右へズレていき、結果1500m尾根上に突き上げる模様(想定していたのと違っていた)。よって、1360mから沢を離脱、1400m尾根上を目指しトラバース。そのトラバース間でヤブ漕ぎあり(薄いところを上手くつなぎ合わせていく)。

2024年9月16日撮影

大作沢右俣 13

ヤブの薄そうなところを探しながらトラバースしてきます。

2024年9月16日撮影

大作沢右俣 14

標高1390mまでトラバースして、今回はここまで!この笹ヤブを漕ぐのがシンドそうだったので…。あと20分もヤブを進めば本流の沢と合流したと思われます。

2024年9月16日撮影

大作沢右俣 15

下山開始!沢はヌメって滑るので(特に下山時)なるべく沢沿いの斜面を進むことにしました。ヤブは薄いので歩きやすかったです。

2024年9月16日撮影

大作沢右俣 16

下山後は、いつもの矢巾温泉でランチ&温泉&読書でマッタリ過ごしました。

2024年9月16日撮影

大作沢右俣 17

食事と入浴で1,100円とはお得です♪去年まで千円だったのですが、値上げしたようです。

2024年9月16日撮影

大作沢右俣 18

久し振りの沢登りだったせいか?とても疲れました。今朝起きたら、筋肉痛がひどくて…。2ヶ月のブランクで体力低下は否めません。でも、久し振りに沢登りが出来て、とっても嬉しかったです。沢自体はゴーロ主体の沢で魅力に欠けましたが、様々な謎が解けて満足しました。

2024年9月16日撮影

GPSの軌跡

GPSの軌跡 ※クリックで拡大

【結論】大作沢本流遡行時(青ライン)の「1,390m沢離脱地点」より標高差20mほど登り、尾根を目指してトラバース(70m)、その後、右斜め45度の角度で約200mトラバースすると1,360mの沢形に合流する。大作沢右俣の沢下降は、約2時間~2時間30分。大作沢遡行(青ライン)~1,390m沢離脱地点~右俣下降(白ラインと赤ライン))の周回ルートに要する遡行時間は、5~6時間だと推測される(早池峰山経由で下山するより4時間の短縮)。
<2024年9月16日(祝)>
行動時間 4時間50分(休憩時間含む)
登り:2時間45分 / 下り:2時間5分

清廉の滝付近(6時45分)~大作沢右俣(7時10分)~1,090m水枯れる(8時10分)~1,200m・地形図の沢形より徐々に右に離れていく(8時35分)~1360m・トラバース開始地点(9時15分)~1,390m・終了地点(9時30分)~1,090m(10時20分)~清廉の滝付近(11時35分)
  1. HOME
  2. 沢の扉
  3. 北東北の沢