湯田沢左俣

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湯田沢左俣 1

Sさんと共に遡行記録が皆無の女神山・湯田沢左俣を遡行して参りました。六郷温泉・あったか山に8時待ち合わせ(20分前に着いた)!Sさんの車で後ろのツル道の登山口にて車をデポし8時スタート!SさんとSさんの車です。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 2

湯田沢右俣は、4年前の2020年7月24日にこれまたSさんと一緒に遡行しています。右俣は50mクラスの大滝と100mの長大なナメがあり、面白い沢でした。で、今回は左俣へ行ってみましょう!ってことに。水量が少なく小粒な沢なのですが…この後滝の連続にビックリ!元気一杯のSさんです。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 3

標高220mにある2段の堰堤は、左岸よりまとめて高巻く(顕著な踏み跡有り)。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 4

国土地理院の2万5千分の一地形図を見る限り、大したことない(ゴーロが長い)沢だと思い、正直あまり興味がわきませんでした。先月泊まった美郷町の仏沢公園キャンプ場がとても気入り、その周辺の沢を物色していたところ、去年Sさんから「今度は湯田沢の左俣へ行ってみませんか?」と声を掛けてくれたことを思い出したのです。キャンプと沢のワンセットなら「湯田沢左俣もありかな!」と。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 5

正直、あまり期待してない沢でしたが…。もう直ぐ標高250mの二俣です。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 6

ここが標高250mの二俣でゴルジュ帯になっていました。ここから先は、遡行記録が皆無で未知の世界です。遡行結果は…まさに「お宝発見!二重丸の沢」でした!

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 7

二俣に入ると標高380mの大滝まで次から次へと小滝が連続!その対応の忙殺されました。まさに「滝のオンパレード」でした。しかも、深い釜を持ち滝はテロテロ状態でホールドが細かく(逆層だったり)厄介(ボルダーチック)な滝が連発しました。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 8

小粒な滝ながらもちょっと嫌らしい。滝を登るSさんです。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 9

二俣に入り直ぐに滑り台状の滝が…。容易です。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 10

最初の難所の小滝(4m)。深い釜を持ち、水が冷たく出来れば泳ぎたくないなぁ~!倒木をまたいで登ろうとするも意外と傾斜がありずり落ちてしまう。左壁、ホールドが細かいけど行けるかな?う~ん、ちょっと厳しい。しょうがないので右岸より高巻きましたが、結構(見た目より)悪い…。安全を期してロープを出して高巻きました。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 11

上の写真のテロテロ滝を右岸より高巻き懸垂下降(10mほど)しました。ロープを出したのは、結局この滝の高巻きとこの懸垂下降のみでした。あとは長めのお助けシュリンゲで対応できました。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 12

ロープを回収するSさん。ドンピシャリ滝上に降りられましたが、再び深い釜を持った小滝が…。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 13

深い釜に入水し左壁を直登しましたが、水底に足場がなく上陸がちょっと大変でした。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 14

その後も次から次へと小滝の連続!これは容易でした。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 15

ここの釜も深い!しかも、逆層でホールドがな~い!泳いで滝に取り付き右壁の直登にトライしようとするも水が冷たく泳ぐ気になれず断念!ここは高巻く。盛夏であればチャレンジしていたかも。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 16

その逆層滝を高巻き中のSさんです。ヤブが薄くて助かります。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 17

ここは、右岸より登り落ち口へ。落ち口の一歩がちょっと悪いかも。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 18

この滝も厄介でした。高巻くのが嫌で倒木作戦(土木工事)開始!入水しながら倒木を立て掛けてどうにか直登(突破)しました。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 19

そのテロテロ滝を登るSさんです。深い釜とテロテロ滝が、この沢のパターンって感じです。高巻きも容易ではありませんし、出来る限り直登しました。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 20

次の滝…この滝には元々倒木が掛かっていました。倒木がなくても登れますが…。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 21

その倒木滝を登るSさんです。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 22

これはそこそこ立派な滝でした。ここは右壁を直登しました。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 23

その立派な滝を登っている私です。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 24

標高350mに掛かる滝です。側壁が凄かった~!

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 25

上の写真の滝を登るSさんです。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 26

標高350mにある2段の滝。一段目も二段目も左壁から登りました。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 27

二段目の滝です。左(右岸)より登りました。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 28

奥にでっかい滝が…。標高380mにある大滝です。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 29

その大滝です。直登できそうでしたが、中間ちょい上で右から左へ水流をまたいでトラバースしなければならず、ずぶ濡れ必須!で、今の時期、まだ水が冷たく右岸より高巻くことにしました。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 30

その大滝を高巻きながら撮影したものです。懸垂なしで沢床へ復帰できました。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 31

標高420mにて。ここより長いナメが始まりました。写真殺意に励むSさんです。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 32

舗装道路のようなナメが続きます。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 33

まだ小滝が出てきます。大滝以降の滝は、どれも容易に登れました。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 34

標高460m二俣付近の滝です。右岸より登れます(容易)。側壁が凄かった~!

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 35

標高490mの最後の滝。これ以降、滝は出てこずツメモードになります。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 36

標高550mにて。倒木でちょっと荒れています。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 37

標高570mの二俣にて。右沢に掛かる滝、ここで水を補給。本流は右沢ですが、左沢へと進みます。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 38

ツメは、カクナラ鞍部を目指してツメ上げます。ヤブが薄くて歩きやすかったです。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 39

車デポ地より3時間45分、カクナラ鞍部の登山道に出ました!正直、ここまで楽しめる沢だと思っていなかっただけに「得した気分」になり、無事登山道に出た時は…未知の沢を遡行出来た喜びと充実感に溢れていました。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 40

ここでSさんより見せていただいた熊除けのニューアイテム!「熊をぼる」です。熊が近づいてこない「臭い袋」のようです。それにしてもSさん、よくこの沢、見つけたよなぁ~!と感心しました。沢って、実際入ってみないと分からないよなぁ~!って。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 41

整備された後ろのツル道を下ります。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 42

熊見平に到着!あと1.8キロです。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 43

その熊見平より見た女神山です。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 44

オトシの三角点にて。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 45

もう直ぐ駐車場です。ウォーミングアップのつもりで選んだ沢でしたが、いらやらしい滝の連続で本番さながら、本気モードで挑んだ沢になりました。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 46

後ろのツル道の登山口、車デポ地に到着!全行程ちょうど5時間でした。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 47

登山口付近から見た六郷ダムにて。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 48

帰路、明後日6月8日(土)から始まる美郷町のラベンダーまつりを見に立ち寄りました。ちなみに本当は仏沢公園キャンプ場にてキャンプし一泊する予定でしたが、下山時間が早かったこともあり家に帰ることにしました。せっかく準備したのに…。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 49

白色のラベンダー「美郷雪華」が有名のようです。湯田沢左俣、大きなこそ滝はありませんが、登り甲斐のある小滝の連続(易し過ぎず難し過ぎず)で滝好きには堪らない沢だと思います。さらに、ツメはほとんどヤブ漕ぎなしですし、1時間ちょっとで下山出来るのも魅力です。ほんと楽しい沢でお勧めです!

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 50

ラベンダー、たくさん咲いていましたよ♪今回ご一緒したSさんの山行記録(ヤマレコ)は、こちらからご覧いただけます。

2024年6月6日撮影

湯田沢左俣 51

その美郷町ラベンダー園より見た真昼岳です。遡行記録のない未知の沢って、ほんとドキドキワクワクして超楽し~い!次に何が出てくるのか?まったく分からないのですから…。ハズレルことが多い沢開拓ですが、今回は久し振りの「大当たり」でした。

2024年6月6日撮影

GPSの軌跡 ※クリックで拡大

<2024年6月6日(木)>
行動時間 5時間(休憩時間含む)
登り:3時間45分 / 下り:1時間15分

後ろのツル道登山口(8時)~250m二俣(8時30分)~標高380m大滝(10時20分)~標高570m二俣(11時15分)~カクナラ鞍部登山道(11時45分)~後ろのツル道登山口(13時)
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