赤水沢~中ノ又沢 周回

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赤水沢~中ノ又沢 1

登山口の森吉山野生鳥獣センターまで我が家から150キロ、3時間30分も掛かります。とても隣県とは思えない遠さです。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 2

赤水沢へ入渓するまでの登山道で蚊の猛攻撃を食らいました。立ち止まると一斉に襲ってきますのでノンストップで歩きました。赤水沢へいざ入渓!

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 3

赤水沢は過去幾度も遡下降しています(桃洞沢下降合流点の標高750mまで)。桃洞沢~赤水沢が3回、九階の滝が4回、赤水峠までは1回の合計8回。何度遡行しても素敵な沢で感動します。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 4

2017年9月30日に桃洞沢~中ノ又沢~安の滝~シシアナトヤバ沢~裏安歩道の周回コース(単独日帰り)を遡行した際、あまりの素晴らしさに感動!「来年は赤水沢から中ノ又沢へとつなげる周回コースへトライしてみよう!」と思ったものの、気付けば早いもので5年の歳月が流れていました。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 5

果たして全長25キロのロングコースを重い荷物を背負って歩き通せるかなぁ~?「左膝が痛くなりませんように!どうか登れない滝が出てきませんように!」と祈るような気持ちで遡行を開始しました!

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 6

赤水沢は、一般的に桃洞沢の下降用に利用されることが多いですが、遡行しても十分面白く遡行価値のある名渓だと思います。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 7

落とし穴のような甌穴が多数あります。ドボンしないように気を付けなくっちゃ!個人的には桃洞沢より赤水沢の方がスケールが大きく好きです。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 8

この日は快晴無風!まさに沢日和!週末こんなに晴れたのはいつ以来でしょうか?とにかく今年の夏は雨ばかりでしたので…。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 9

まるで舗装道路のような快適なナメが延々に続きます。今シーズンはまだ泊りの沢へ行っていなくて「果たして重い荷物を背負っての長時間行動、痛めた左膝は大丈夫だろうか?腰は痛まないだろうか?体力は持つだろうか?」と不安がよぎる。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 10

万が一の敗退に備えて懸垂下降用に40mロープを持参しました。今シーズン初の沢泊り山行でザックが重いです。果たして全長25キロのロングコースをこの重い荷物を背負って歩き通せるかなぁ~?

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 11

赤水沢の大滝、兎滝(40m)に到着しました!中間部までの登りが核心です。ホールドが細かくⅢ級+~Ⅳ級くらいあるかも?特に下部にはハーケンが連打されていました。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 12

その兎滝を登りながら撮影。ホールドは細かいですがフリクションはバッチリです。この兎滝、過去3回懸垂下降で下っていますが、登るのは初めてです。遠目では「コレ、本当に登れるのか?」と不安になるほど立派な滝です。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 13

兎滝の直ぐ上の小滝がむずかった…。中央突破はあと一手がなく断念、右岸側壁からトライするも断念。結局、左岸側壁スラブから高巻きました。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 14

兎滝方面を見下ろします。今回、出発前にダメ元で再度ネット検索してみたところ、何とサワグルイさん達の遡行記録(今年の7月)がヒットし超ビックリ!(コースは異なりますが)。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 15

その後も小滝が連続して楽しませてくれます。右側にマタギステップが見えます。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 16

立派な滝です。この滝も左岸のマタギステップを利用して登ります。まるで舗装道路のような広大なナメとスラブの側壁が圧巻で遡行していて超気持ちい~い♪この開放感、堪らんです!

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 17

滝の右側にマタギステップがハッキリ写っています。ほんとありがたいです。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 18

ナメと甌穴が美し~い♪

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 19

標高750mにて。桃洞沢から降りてきた5~6人のパーティーとお会いしました。ここから先は、未知の世界です。これ以降、マタギステップも消失します。どうか、登れない滝が出てきませんように!

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 20

桃洞沢から赤水沢本流へと合流する地点(標高750m)を過ぎてもナメと小滝が連続し楽しませてくれます。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 21

快適にどんどん登っていきます。フリクションはバッチリです。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 22

おぉ~!素晴らし~い!まるで舗装道路のようなナメが続きます♪

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 23

ほんと明るくて開放的で遡行していて清々しい気持ちになる沢です。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 24

ちょっと大き目な滝が出てきました~!左岸より快適に登れました。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 25

その後も気持ち良いナメが続きます。まさに「日本一長いナメ沢」ではないでしょうか?

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 26

標高840mの枝沢分岐。ここから本流を離れ左岸枝沢へ入り910m尾根を乗越し甚兵衛沢~中ノ又沢へと降ります。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 27

枝沢へ入ってもまだまだナメが続いていてビックリします。赤水沢の源流部は枝沢が多数派生しておりとても複雑です。「中ノ又沢とどうつなげるか?」が読図の見せ所です。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 28

だんだん細って来ましたが、まだナメが続いていました。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 29

パヤパヤのヤブを漕いで標高910mの尾根を乗越します。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 30

甚兵衛沢へと降り立ちました。歩き始めてから「やっとゴーロが出てきた!」って感じです。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 31

そのゴーロ地帯も束の間…甚兵衛沢の標高860m付近より再びナメと甌穴のオンパレードです♪この手前付近で裏安歩道と交差するはずなのですが、探しても見つることが出来ませんでした。本来は、その近辺に(登山道付近に)幕営する予定でしたが…。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 32

甌穴にドボンしないように気を付けながら遡行します。完全にナメとスラブ地帯に突入してしまい幕営地を見つけ出すことはできるか?不安になりました。最悪、戻って甚兵衛沢の標高880m~870m付近に張るしかないか(幕営適地多数点在)。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 33

見事なナメと甌穴のオンパレードです。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 34

標高820mの金兵衛沢の出合いです。テント、張れそうにないなぁ…。この先以降、甚兵衛沢から中ノ又沢へと名前が変わります。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 35

標高820mの金兵衛沢出合にかかる多段の金兵衛滝です。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 36

おぉ~!なんて美しい景観だろう♪この中ノ又沢源流の一帯は「天空の箱庭」と呼ばれているようです。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 37

この美しさに感動!

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 38

だんだん沢幅が大きくなって参りました。エメラルドグリーンが美し~い♪

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 39

標高810m枝沢分岐の手前でまさかの10mほどの懸垂下降!プチゴルジュ帯の高巻きで。私の赤いシュリンゲロープを残置してきました。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 40

そのプチゴルジュ帯を左岸より高巻きした時に懸垂下降を強いられました。下降後、よく見たらトラロープが設置されていました。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 41

標高810mの枝沢分岐(二俣)に素敵な幕営地を発見!せっせと整地しました。本日の行動時間は6時間30分!どうにか膝の痛みもなく安堵!

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 42

ウィスキーを飲みながらウォークマンで音楽を聴きながら一人宴会です♪赤水沢は桃洞沢の下降だけで利用するのはもったいない!と思うほど素晴らしい沢です。甚兵衛沢~中ノ又沢と繋げることで遡行価値がさらに高まると思います。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 43

この二俣は、岩畳が広がっていて気持ち良い所でした♪これで焚き木があれば文句なし!だったのですが、まったく流木がなく焚火を断念せざるを得ませんでした。くぅ~残念!

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 44

このアマノフーズのカレーが美味しいのだ♪翌11日(日)は下山日!裏安歩道を歩くだけですので気楽!ということもあり、ついつい酔いどれてしまった私…夜9時頃には就寝しました。

2022年9月10日撮影

赤水沢~中ノ又沢 45

翌11日(日)は朝5時30分に出発!綺麗に整地した幕営地です。ただちょっと傾いています。時間に余裕がある場合は、安の滝の滝頭まで足を延ばすことをお勧め!さらなる絶景を満喫できます。私は、過去3度も見ていますので今回はパスしました。

2022年9月11日撮影

赤水沢~中ノ又沢 46

裏安歩道へは幕営地810m二俣の先10mほど進んだ左岸の枝沢にあります。この瀬の直ぐ手前の枝沢です。

2022年9月11日撮影

赤水沢~中ノ又沢 47

その枝沢の裏安歩道へ続く入り口です。ちょっと遡行するとトラロープが見えてきて裏安歩道に至る道であることを確認できます。

2022年9月11日撮影

赤水沢~中ノ又沢 48

今日も朝からナメ歩きです。

2022年9月11日撮影

赤水沢~中ノ又沢 49

裏安歩道に合流しました~!

2022年9月11日撮影

赤水沢~中ノ又沢 50

案内板もあります。

2022年9月11日撮影

赤水沢~中ノ又沢 51

5年前に歩いた時と比べ刈り払いがされていないのか?ちょっとヤブっぽかったです。しかし、踏み跡は明瞭ですので迷うことはありませんでした。

2022年9月11日撮影

赤水沢~中ノ又沢 52

高場森に到着!今回25キロのコースの中で唯一スマホが通じた貴重な場所です。この先以降は、綺麗に刈り払いされており、まるでハイウェイ状態でした。

2022年9月11日撮影

赤水沢~中ノ又沢 53

立派な桃洞杉に感動しました!

2022年9月11日撮影

赤水沢~中ノ又沢 54

まるで「もののけ姫」の世界のようです。

2022年9月11日撮影

赤水沢~中ノ又沢 55

高場森以降は、刈り払いされた立派な登山道で超快適です。

2022年9月11日撮影

赤水沢~中ノ又沢 56

ブナの原生林もこれまた素晴らしかった~♪二日間ともアップダウンが少なく距離ほどあまり疲れを感じませんでした(帰宅後、どっと疲れが…)。

2022年9月11日撮影

赤水沢~中ノ又沢 57

ふぅ~!やっとここまで降りてきました。あともうちょっとです。お天気に恵まれとっても楽しい二日間でした。まさに「ナメと森の贅沢コース♪」を堪能出来て最高でした!

2022年9月11日撮影

赤水沢~中ノ又沢 58

帰路、森吉山荘で入浴しようとしたら何と閉館ですって!あれほど大人気の温泉宿が…。盛岡へ戻ってみたけの大戸屋さんにてランチタイム!

2022年9月11日撮影

赤水沢~中ノ又沢 59

大戸屋さんの一番人気メニュー「鶏と野菜の黒酢あん(890円)」を食べました♪

2022年9月11日撮影

赤水沢~中ノ又沢 60

現物がコレです!いや~楽しかったなぁ~♪この赤水沢~中ノ又沢の周回コース、病み付きになりそうです♪9月10日 6時間30分、11日 3時間30分。2日間の合計10時間(歩行距離25キロ)。遡行条件が良く沢慣れた足の速い人なら日帰り遡行も可能(8~9時間)だと思いました。

2022年9月11日撮影

GPSの軌跡 (クリックで拡大)

<2022年9月10日(土)> 行動時間 6時間30分(休憩時間含む)

森吉山野生鳥獣センター(7時40分)~桃洞赤沢分岐(8時15分)~669m 赤水峠分岐(9時25分)~兎滝(10時)~750m 桃洞沢からの合流点(10時50分)~840m 二俣(11時30分)~910m 尾根乗越し(12時)~820m 金兵衛沢出合(13時40分)~810m 二俣幕営地(14時10分)▲

<2022年9月11日(日)> 行動時間 3時間30分(休憩時間含む)
810m二俣 幕営地(5時30分)~高場森(6時30分)~割沢森分岐(7時10分)~P791(8時15分)~森吉山野生鳥獣センター(9時)
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