仙人山 2

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仙人山 1

前回登ったのが2011年4月24日でしたので、かれこれ9年振りの再登になります。この山、数年前より「残雪豊富な2下旬~3月上旬に登ってみたいなぁ~!」って、思っていたのです。やっとチャンスが巡って参りました。

2020年3月7日撮影

仙人山 2

しかし、不安なこともあります。2~3月の山行記録が、いくらネットを駆使して調べても一件もヒットしないのですよ…。

2020年3月7日撮影

仙人山 3

この時期に登られない理由は二つ考えられます。①主稜線に出るまで(姥杉まで)傾斜が強く雪崩の危険性が高い。②夏道(トラバースルート)は、雪に埋もれ急斜面のトラバースは危険度が高い。斜度から推測しても直登は厳しい。

2020年3月7日撮影

仙人山 4

てなことで、主稜線に出るまでのルート取り、つまり、雪崩の危険性が低く、かつ登れそうなルートを見出せるかどうか?が登頂可否のカギになる!と考えました。

2020年3月7日撮影

仙人山 5

こればかりは、実際に現地へ行ってみないとわかりません。無理そうであれば、潔く撤退する覚悟で挑戦してみることにしました。

2020年3月7日撮影

仙人山 6

今年は例年に比べ雪が少ないのが救いですが、山行前の2日間、西和賀のお天気は終始 雪マークでしたので、それなりに新雪が積もった可能性があります。今回は急斜面の登攀に備えアイゼンも持参しました。標高360m付近にて。

2020年3月7日撮影

仙人山 7

久し振りに緊張感を伴った血湧き肉躍る山行プランに胸がときめきました。登るにつれてどんどん雪が深くなってきてラッセルが大変でした。それに、雪が重いのなんのってぇ~!潜った雪面から足を引き抜くのも重労働です。

2020年3月7日撮影

仙人山 8

前方に黒森を望みます。標高390m地点で道を見失ってしまいました(ルートミスの部分)。主稜線まで標高差90mの登りです。登るにつれてどんどん傾斜が立ってきて、ついには腰まで潜る始末…。雪崩れるかも?撤退を決意した標高430mにて黒森を望む。

2020年3月7日撮影

仙人山 9

あと50mも登れば安全地帯の稜線に出るところまで登ったのですが、危険を感じ撤退を決意しました。ところが、山行を断念し下っている途中に道(トラバースルート)を見つけたのです。このルートなら雪崩の心配はないし何とか行けそう!

2020年3月7日撮影

仙人山 10

気を取り直し再挑戦!駐車場から2時間も掛かってやっと主稜線(姥杉の場所)に出ました。「森の巨人たち百選」の姥杉、迫力満点です。

2020年3月7日撮影

仙人山 11

この迫力! 神々しさを感じる名木です。 樹齢約900年、樹高約30m、根本周り11.5m、 大人7、8人でやっと手が回るほどです。 岩手県内でも有数の巨木です。

2020年3月7日撮影

仙人山 12

久那斗(くなと)神社です。 道の分岐点(仙人峠)で「旅人の道中の 安全をはかる神」のようです。 古くから「交通安全」の守り神に祀られ、 御神木として植えられたのがこの「姥スギ」 のようでうす。

2020年3月7日撮影

仙人山 13

時刻は9時15分、仕事(授業)で16時まで帰宅しなければならないことを考えるとマックス11時30分には下山開始しなければ間に合いません。積雪量とラッセルの重労働を鑑みると、残り2時間15分で山頂にたどり着くかなぁ~?標高585m付近にて。

2020年3月7日撮影

仙人山 14

右手前に西和賀の月山、その奥に先週登った方面森を望みます。主稜線に出るまでは深雪でラッセルに苦労したのですが、主稜線に出てからは積雪が減少し(かつ、締まり)大分登りやすくなったのは幸いでした。標高620m付近にて。

2020年3月7日撮影

仙人山 15

これで登頂への淡い期待を抱くようになりましたが、P706まで急登が続き、しんどいです。ファイト!標高630付近にて。

2020年3月7日撮影

仙人山 16

登頂するためには、一分一秒たりとも無駄にできません!力の限りせっせと登りました。P706にて。

2020年3月7日撮影

仙人山 17

右に羽山、左に石羽根ダム、左奥に薄っすらと早池峰山を望みます。肉眼では、ハッキリと見えましたが…。標高790m付近にて。

2020年3月7日撮影

仙人山 18

わぁ~霧氷が綺麗だなぁ~♪ウットリします。標高840m付近にて。

2020年3月7日撮影

仙人山 19

このような平坦地では、雪が吹き溜まっていて結構なラッセルを強いられました。標高850m付近にて。時間が気になる…果たして間に合うかなぁ~?

2020年3月7日撮影

仙人山 20

歩いていて、ほんと気持ち良い稜線です。時間に追われて登るのは好きではありませんが…。ルートミスの部分で30分も時間ロスしたのが大きかったです。標高860m付近にて。

2020年3月7日撮影

仙人山 21

標高870mの雪庇を乗越して山頂を目指します。問題なく突破できホッとしました。ここから北方面の展望が素晴らしかったです(下の写真)。和賀山塊の山々が一望出来ました。

2020年3月7日撮影

仙人山 22

この仙人山、無雪期であれば樹林で展望がほとんどない山のようですが、積雪豊富な今の時期、展望がほんと素晴らしく積雪期登山の醍醐味と言えます。標高870m付近にて。

2020年3月7日撮影

仙人山 23

山頂に続く稜線です。この先が山頂になります。もうちょっとです。標高870m付近にて。

2020年3月7日撮影

仙人山 24

早池峰山と薬師岳がハッキリと見えました。霧氷とのマッチングが素晴らし~い♪標高870m付近にて。

2020年3月7日撮影

仙人山 25

北方面の展望、奥に和賀山塊の山々が見えます。標高870m付近にて。

2020年3月7日撮影

仙人山 26

あそこに見えるのは、秋田駒ケ岳だろうか?標高870m付近にて。

2020年3月7日撮影

仙人山 27

左に前塚見山と右にオガラ森山を望みます。山頂手前にて。

2020年3月7日撮影

仙人山 28

ここを登り切れば、いよいよ山頂です。あともうちょっと!

2020年3月7日撮影

仙人山 29

ほとんど休むことなく登ること4時間(11時10分)つ、ついに山頂にたどり着きました~!どうにか11時30分に間に合いました!

2020年3月7日撮影

仙人山 30

左に夏油の経塚山、右に焼石連峰の山々を望みます。360度の大展望に感動♪北方向には、和賀山塊や岩手山、秋田駒ケ岳が見えます。東には早池峰山と薬師岳、南には夏油と焼石連峰の山々が望めました。

2020年3月7日撮影

仙人山 31

ほんと諦めないで良かった!久し振りに渾身の登山を満喫でき充実感に包まれました。本日は、快晴無風でまさに登山日和でした。

2020年3月7日撮影

仙人山 32

錦秋湖を眼下に望みます(ズームアップ)。標高680m付近にて。

2020年3月7日撮影

仙人山 33

下りはあっという間で1時間40分でした。そうそう、下りでは気温上昇とともに雪解けが進みズッポンズッポン状態!ワカンを雪面から引き抜く際にふくらはぎを使い過ぎてツリそうになったほどです。

2020年3月7日撮影

仙人山 34

トータル5時間40分の山行でしたが、内容が濃かったです。ふぅ~16時からの授業に余裕で間に合いました。よかった、よかった♪帰路、盛岡市内(都南)の幸楽苑で中華そばと餃子を食べました。めでたし、めでたし♪

2020年3月7日撮影

GPSの軌跡

<2020年3月7日(土)>
行動時間 5時間 20分(休憩時間含む)
登り 4時間 下り 1時間40分

駐車場(7時10分)~姥杉(9時10分)~P706(10時15分)~仙人山(11時10分)~P706(11時40分)~姥杉(12時10分)~駐車場(12時50分)
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