堺ノ神岳

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堺ノ神岳 1

この山も「岩手県の山60」に入っています。 登山コースは二つあります。

一つは新里村の和井内から登るコース、 そしてもう一つは岩泉町大川から登るコース。 今回は、大川コースより登ることにしました。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 2

低温注意報が出るほど冷え込みが厳しいです。 遠回りになりますが、走り慣れた岩洞湖~ 岩泉経由のルート(自宅から95K、約2時間半)で、 アプローチすることにしました。

車は標高450mの林道分岐にデポしました。 RV車ならもうちょっと奥に進めたと思います。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 3

まずは林道を黙々と歩きます。 RV車の車輪の跡があり、楽です。 無雪期であれば車で楽に登れる山ですが、 今の時期、往復18Kも林道を歩かなければ なりません。時間との勝負です。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 4

林道通りに忠実に歩くと物凄く長いので、 時間短縮の為、尾根を登りショートカットルートで 行くことに決めていました。 車デポ地より30分ほど林道を歩くと、 予定していた尾根取り付き地点に到着しました。

2万5千図を見ても当然登山道などはなく、 雪を利用して登る予定だったのです。 ところがビックリ!その予定していた尾根手前の 沢沿いにでっかく赤ペンキで目印が~! しかも、数日前に登ったばかりと思われる 真新しい踏み跡まであったのです。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 5

登り始めて10分ほど経った頃でしょうか…。 突然踏み跡が消えてしまったのです。 なんとマーカー(目印)も道も消失…。

このまま沢を詰めれば尾根に出て、その後 林道にぶつかるはずだ!」と、登山を続行 しましたが、深雪とヤブに阻まれ四苦八苦!

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 6

ラッセルとヤブ漕ぎのダブルパンチ…(泣)。 標高差たった300m登るのに1時間15分 もかかりました。

苦労の末、傾斜の緩む 稜線へ出ました。ここまで来れば 林道までもうちょっとです。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 7

問題は、950mの林道に登り詰めた際に、 「林道上にトレースがなければ登頂は無理! この長い林道でラッセルを強いられたら時間的に 登頂は無理で、その時は断念しよう!」と。

刻一刻と950m林道との合流点に近づくにつれ、 ドキドキ状態の私。無意識にペースが上がって いました。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 8

超フカフカ雪で軽いのですが、 とても深く潜り重労働です。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 9

もう直ぐその950m林道が出てくるハズです。 ドキドキ、ドキドキ…。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 10

その林道にツメ上げた時、思わず「やったぁ~♪」 と声が出ました。何とスノーモービルの跡が! その部分だけは、雪が踏み固められラッセルする ことなく歩ける状態でした。

「よし!これでなんとか 登頂できるかもしれないぞっ!」と希望が♪

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 11

ふぅ~!ラッセル地獄から解放されひと安心♪ まるでハイウェイのように感じられました。 スノーモービルで固められた軌跡を歩くのは ホント楽で、ハイペースで進むことが出来ました。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 12

やがて2万5千図に記載されている登山口 地点(1,120m)に着きましたが、案内板も道標も 何もなく現在廃道状態って感じでした。

よって、さらに林道を進むことにしました。 「一体登山口って、どこにあるんだぁ~! まぁ、この林道をそのまま歩き続ければ、 そのうち看板が出てくるだろう!」。

2012年1月29日撮影

白堺ノ神岳 13

はい、やっと出てきました♪ ここが正規の登山口のようです。 ただ2万5千図には記載されていません。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 14

そこからはラッセ大会です!潜る潜る~! それにしても、登山道が良くわかりません。 作業用林道でしょうか、それがあちこちにあり、 作業用林道と登山道の区別が出来ませんでした。

目印となるマーカー(赤布)も皆無状態で、 「冬に登る人はいなんだな…」と思いました。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 15

「え~い!面倒だぁ~!登山道を無視して 最短距離の尾根通しに登ろう!」と覚悟を決めて 突き進みましたが、何度もヤブに阻まれました。 これが結構大変でして…。 超フカフカ雪+ヤブでとても歩きにくい状態でした。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 16

1,206m峰と大川牧場を望む。 この辺は解放感があり気持ちい~い♪

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 17

お天気が良いものの、風が強いのなんのってぇ~! しかも、かなりの低温です。

持参したスポーツ 飲料水は、凍っていてシャーベット状態、 「今日は寒いからおにぎりは、凍って食べられない だろう!」と思い、昼食用にパンを持参したのですが そのカレーパンも凍っていて硬くて噛むのが大変!

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 18

遠方に堺ノ神岳が見えま~す! 近くに見えてなかなか着きません。 ヤブが結構うるさく歩きづらい…。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 19

寒いので休憩もままならず、ず~っと 歩き続けました。2~3分立ち止まるだけで 体が芯まで冷える状況でしたし。

どんなに厳しいラッセルをしても、 まったく汗が出ないほど寒い日でした。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 20

堺ノ神岳、山頂直下です。 ここでも夏ルートが分からずヤブに突進! 山頂までもうちょっとです。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 21

あと数十歩で山頂です! 風が強くて寒い、寒い…。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 22

車デポ地より歩き始めること4時間30分、 堺ノ神岳の山頂に立つことが出来ました♪ ヤレヤレ、結構長く感じられました。 360度の大パノラマには感動!

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 23

山頂からの展望です。 右側遠方に早池峰山が望めます。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 24

山頂から大川放牧場を見下ろす。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 25

下りの時間を考えるとゆっくりするわけにもいかず 直ぐに下山開始です。下山ルートは、GPSを 駆使し、最短の尾根をガンガン下ることにしました。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 26

下りですから、傾斜が強くても雪が深くても、 さらにヤブが濃くても何とかなります

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 27

ヤブ尾根を下っていると、このような赤ペンキ が至る所にありました。途中で突然消えたり また現れたり…。これに騙されないように! 最初、これに騙され?沢をツメるハメに…。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 28

枝尾根を下ったのですが、結構ヤブが ひどかったです。当初、この尾根を登る予定 でしたが、やめてよかった…。

2012年1月29日撮影

堺ノ神岳 29

登りの半分の時間、2時間20分で下ることが出来、 暗くなる前に下山することが出来ました♪

本日の行動時間は、合計7時間! 変化に富んだ充実した山行を満喫できました♪ 帰りも2時間半かけて自宅に戻りました。

2012年1月29日撮影

GPSの軌跡

<2012年1月29日(日)>
行動時間 7時間 (休憩時間含む)
登り:4時間30分 / 下り:2時間30分

450m林道分岐車デポ地(8時30分)~600m沢入り口(9時)~950m林道(10時15分)~ 1,000m登山口(11時20分)~1,269m地点(12時40分)~堺ノ神岳山頂(13時)~ 2万5千図登山口970m(14時)~車デポ地(15時30分)
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