コイカクシュサツナイ岳

- 日高山脈 -

  1. HOME
  2. 山の扉
  3. 岩手の雪山

北海道・日高遠征 1

4年前の夏より始めた毎年夏の恒例になった 「オール岩手(岩手県内の様々な山岳会の 合同山行)」の沢仲間による遠征です。

2008年には南アルプスの赤石沢、 2009年には北アルプスの小倉谷、 去年の2010年には御嶽山の兵衛谷を遡行。 今年は北海道は日高山脈のヌビナイ川右股川 南東面直登沢を遡行しソエマツ岳を目指す 山行計画を練りました。

2011年8月16日撮影

北海道・日高遠征 2

日高の山々は学生時代からの 憧れであり夢でした。 やっと実現できる時がやって来ました!

八戸港フェリーターミナルにて仲間たち。 今回、お天気がかなり悪そうですが、 とりあえず現地まで行くことにしました。

2011年8月16日撮影

北海道・日高遠征 3

八戸港22時出航の「フェリーはちのへ」、 2等の室内です。苫小牧港まで4,500円。 翌朝7時に到着予定です。 寝ていけるので楽です♪

2011年8月16日撮影

北海道・日高遠征 4

閉店後のレストランにて前夜祭を行いました♪ Sさんからの差し入れ焼酎「財宝」を飲みながら これまた楽しいひと時ですね♪

2011年8月16日撮影

北海道・日高遠征 5

もう直ぐ苫小牧港に到着します。 私にとって三度目の北海道遠征、 何と20年振りなんですよ。 海を渡るって、なんか海外遠征の 気分で、とっても楽し~い♪

2011年8月17日撮影

北海道・日高遠征 6

今回大活躍した持参した私のカーナビです。

「どうやってレンタカーに固定しようか?」と 考えた結果、ブックエンドを思いつきました。 ガムテープとゴムで固定してます。 ちょっと痛々しく見えますが…。

2011年8月17日撮影

北海道・日高遠征 7

メロン熊、夕張のイメージキャラクターのようです。 メロンとヒグマを合体させるなんて 凄い発想ですね。まさに驚きです! でも、ちょっと怖~い…。

2011年8月17日撮影

北海道・日高遠征 8

中札内の道の駅にてランチタイムです♪ とっても美味しかったですよ~♪ 北海道って、何を食べても美味し~い!

2011年8月17日撮影

北海道・日高遠征 9

その道の駅の真向かいにあるスーパー 「いちまる」。ここが最後のスーパーになります。

一通り何でも揃っています。100円ショップも併設。 お酒や食料の買い出しをここで行いました。

2011年8月17日撮影

北海道・日高遠征 10

途中道路から見た川や沢が超濁流状態… 怖いくらいに大増水していました。 一体どれだけ降ったんだ!って感じ。

てなわけで、ヌビナイ川の遡行は諦め、 第2候補に考えていた札内川のカムイエク山 に転身。林道ゲートまで行くがやはり大増水! この水量じゃ、本流徒渉は無理です。 さらに、ここでボツボツ雨が降ってきて…

2011年8月17日撮影

北海道・日高遠征 11

てなわけで、直ぐ近くの札内川ヒュッテに避難。 雨の時、小屋のありがたさを実感します。

2011年8月17日撮影

北海道・日高遠征 12

この小屋で今後の行動をどうするか?協議。 その後、どんどん雨が激しくなってきまして…。

2011年8月17日撮影

北海道・日高遠征 13

「今日の行動は無理だべ!」ということで お酒を飲みながら今後の行動を話し合いました。

今夜の天気の様子を見て、カムイエク山にするか、 コイカク岳にするか?考えることにしました。 この大増水では、ヌビナイ川の遡行は 考えられず、絶対無理でしたので。

2011年8月17日撮影

北海道・日高遠征 14

その話し合いは、夜遅くまで続きました。 N大学の学生さんも仲間に交じって 楽しいひと時を過ごしました♪

2011年8月17日撮影

北海道・日高遠征 15

昨夜は大雨が降りました。 あまりの激しい雨音で目が覚めたくらいです。 まさに土砂降り状態でして…。

ただでさえ大増水しているに、 追い打ちをかけるようにな無情な雨…。 小屋で一緒になった学生のN君の話では 今日で5日連続の雨なそうです。 「今日で停滞5日目なんです」と嘆いていました。

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 16

Mさんが作ってくれた超豪勢な讃岐うどんです。

具沢山で美味しかったです♪ 今日の山&沢の行動は無理だべ! 「観光見物の日」とすることに決めました。 朝食後、観光見物にレッツ・ゴー!

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 17

まずは札内川ヒュッテの近くにある 札内川園地内のピョウタン滝へ行きました。 大増水で迫力を増していました。 まるでナイヤガラの滝のようです。

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 18

同じく札内川園地内にある 日高山脈山岳センターを覗いてみることに。 ここは最新の山情報をはじめ、 日高の山を学ぶ絶好のセンターです。 ヒグマのはく製もあります。

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 19

その館内には日高山脈の模型、 動物、植物などのパネルが展示されています。

また山雑誌も豊富ですので、時間を潰すには 良い場所です。札内川ヒュッテには水場が ないため、ここへ水汲みに来ていました。

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 20

次に行った観光地が、一昔前に ブームになった「幸福駅」です。 旧国鉄・ 広尾線の駅(廃駅)です。 広尾線の廃止に伴い1987年に廃止されました。

駅名の縁起の良さから乗車券や入場券などで 有名であり、廃止後も観光地として賑わいを 見せています。

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 21

アベックやファミリーが多い中、 男4名で寄ってみました。 S先生とAさんです。 お二人に幸せが訪れますように♪

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 22

この駅舎の中に入ってみると… ご覧の通り、観光客が張り付けた 「願いごと」の紙で一杯埋まっていました。

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 23

その次に、然別湖へ行きました。 標高810mに位置し、北海道の湖では 最も標高の高い場所にあります。 短パン、Tシャツ姿のMさんは、 「寒い、寒い…」を連発していました。

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 24

さらに糠平湖へも行きました。 昭和30年にできた発電用のダム湖で、 人造湖としては北海道で2番目の広さです。

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 25

その糠平湖畔にあるロッジ風の喫茶店です。 中へ入っていることにしました。

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 26

店内は山小屋を思わせる造りで 落ち着きます。ハンモックもありました。

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 27

その糠平湖を眼下に望みながら コーヒーブレイクする仲間たち。 なんか贅沢な気分になりました。

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 28

お昼は、糠平の繁華街のレストラン ナウシカにてジンギスカン定食(900円)を 食べました。とっても美味しかったですよ♪

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 29

は~い、それがコレで~す! お肉がとっても柔らかくって、絶品でした♪ 北海道って、何を頼んでも美味しいです。

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 30

その後、旧士幌線の 三の沢橋梁を見に行きました。 この橋の上、歩けるんですよ。

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 31

雄大な糠平湖を望みます。 お天気が良ければ 二ペソツ山が望めるそうです。

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 32

タウシュベツ橋梁にも行きました。 士幌町の糠平湖にある コンクリート製アーチ橋です。

別名「アーチ橋」とも呼ばれているようです。 しかし、湖面に沈んでいて全く見えませんでした。

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 33

本当は左の写真のように カッコよく見えるようですが…。 あぁ~見たかったなぁ~! このように糠平湖周辺は見どころ満載でした♪

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 34

帰途に道の駅・しほろ温泉にて入浴♪ 気持ちいがったぁ~!

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 35

夕方6時過ぎに札内川ヒュッテに戻ると 先客で一杯でした。皆で大宴会です♪

S先生は、誰とでも直ぐに お友達になれる才能をお持ちで 「人類皆兄弟」的なお方で、 こういう時に助かります。

2011年8月18日撮影

北海道・日高遠征 36

いよいよ北海道を去る最終日、 19日(金)の朝を迎えました。 泣いても笑っても今日が最後です。

外は曇り、厚い雲に覆われています。 最終日くらい晴れてもらいたかったけど、 雨が止んでくれただけでもありがたく 思わなくっちゃね。

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 37

最後の望みの山、コイカクシュサツナイ岳に 行くことに決めました。コイカクシュサツナイ川は、 札内川の支流ですので、本流より望みあります。

この5日間の雨で、どれだけ増水してるのか? 果たして行けるのかどうか…? 行けるところまで行ってみることにしました。

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 38

コイカクシュサツナイ岳(略してコイカク岳)は、 札内川ヒュッテの直ぐ近くに登山口があります。 身支度を整え、いざ出発です!

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 39

支流とは思えないほど 激しく増水しています。

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 40

何度も徒渉を繰り返しながら進みます。 目印のピンクテープ、たくさんありましたので、 その通りに忠実に歩を進めます。

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 41

杖を支点に激流に挑むS先生です。 一か所ほど深くて流れが強く、4人で スクラム徒渉を強いられた場所もありました。

平水であれば、まったく問題ないと思います。 今回は5日間の降雨で大増水でしたゆえ。

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 42

沢幅が狭い場所は、ご覧の通りジェット水流! 徒渉など、とても考えられませ~ん!

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 43

遡行すること約2時間で標高640mの 二俣に到着しました。

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 44

その二俣はテントを張れるスペースがあります。

多くの皆さんは、この二俣に沢装備をデポして登山靴に履き替え、 山頂アタックに行かれるようです。 ここより沢から離れ尾根登りになります。

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 45

笹ヤブを掻き分けながら激急登を登っていきます。 正直、ビックるするほどの急登でした。 よって、休憩場所も限られます。

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 46

標高1,305m地点は尾根上に幕営出来る 貴重な場所です。二張りは大丈夫です。 開けた場所で、心休まる場所でもあります。

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 47

さらにグイグイ高度を稼ぎながら 急登を登っていきます。 あの急登を登るのか… 目が点になりました。

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 48

痩せ尾根の岩稜帯も出てきて 楽しませてくれます。 ここは穂高ですか!って感じで 高度感抜群でした♪

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 49

登り始めは厚いガスが垂れ込めていたのですが、 どんどんガスが晴れてきてくれて、太陽が♪ いいぞ、いいぞ~♪

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 50

痩せ尾根で急登、重労働です。 でも、最高の展望で気持ちい~い♪

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 51

主稜線の1,719m峰に到着しました。 左手に目指すコイカク岳が見えます。 もうちょっとで山頂ですね。

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 52

主稜線には、紫色で高貴な花、 ミヤマリンドウが咲き乱れていました。

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 53

コイカク岳目指して縦走です♪

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 54

この縦走が気持ちいのなんのってぇ~! 今までの苦労が報われた瞬間でした。

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 55

は~い、コイカク岳の山頂に到着で~す♪

360度の大展望に、皆大感動! 雨に祟られ予定通りいきませんでしたが、 どうにかワンピーク踏めて、いがったいがった♪ 終わり良ければ、全てよし!

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 56

下りは傾斜が強いため、慎重に! 登りより神経を使います。 痩せ尾根の岩稜帯にて。

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 57

コイカクシュサツナイ川の難所、お函にて。 立派な巻き道がついていました。

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 58

帰りは川の濁りも取れ、思いっきり 減水していて楽勝でした♪ この数時間で水位は10センチ以上、 下がったと思われます。

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 59

無事下山し、一路苫小牧港を目指します。 Aさんの華麗なドライビングテクニックで 夜8時には苫小牧港に到着しました。

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 60

苫小牧港に一番近い温泉「なごみの湯」 にて汗を流します。 とても立派な総合温泉施設でした。 料金は大人一人 850円。 そのホームページは…(クリック)

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 61

タクシー運転手に勧められた「打ち上げを するならココがいいよ!」と食べ放題の バイキングレストランへ行ったのですが…

ラストオーダーが21時30分で断れました。 そのイートアップさんのHPは…(クリック)

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 62

「ここのラーメン屋も旨いよ♪」と勧められ そこで打ち上げをすることにしました!

苫小牧港より車で10分ほどにある 苫小牧の人気店、羅魅陀(らみだ)です。 ラーメン屋とは思えないほど くつろいで食することが出来ますよ♪

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 63

まずは生ビールで乾杯で~す♪ 満面の笑みのS先生です。

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 64

餃子、とっても旨かったぁ~♪

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 65

味噌ラーメンも絶品です♪ お腹イッパイになりました。満足・満腹! その後、深夜12時のフェリー(べが)に乗船。 八戸港到着予定時刻は翌朝の7時半です。

2011年8月19日撮影

北海道・日高遠征 66

フェリーの船内、ロビーにて。 まるでホテルだ!結構豪華です。

2011年8月20日撮影

北海道・日高遠征 67

もう直ぐ八戸港に到着します。

2011年8月20日撮影

北海道・日高遠征 68

ここで雑魚寝した2等の船内客室です。 広々していて快適でしたよ♪

2011年8月20日撮影

北海道・日高遠征 69

無事八戸港に到着で~す! その後、東北道を走り一路盛岡へ。 皆さん、お疲れ様でした。 そして、ありがとうございました♪

今回の遠征、計画通りに行きませんでしたが、「行って良かった!」と心から思っています。 なぜなら、日高山脈の山や沢について 実に多くのことを学ぶことが出来たからです。 日高の山と沢には魅力が満載! またぜひ行きたいと願っています。

2011年8月20日撮影

1,719m峰よりコイカク岳を望む(左)

コイカク岳山頂よりパノラマ

GPSの軌跡

<2011年8月16日(火)>
フェリー八戸 22時 出航

<2011年8月17日(水)>
苫小牧港着 7時30分=札内川ヒュッテ13時着 雨のため停滞、ヒュッテ泊。

<2011年8月18日(木)>
雨のため停滞。十勝方面へ観光見物し札内川ヒュッテ泊。

<2011年8月19日(金)>
コイカクシュサツナイ岳へ
行動時間 合計9時間20分 (休憩時間含む)
登り:5時間20分 下り:4時間

林道・駐車場(6時)~520m出合(6時40分)~640m二俣・尾根取付(7時50分)~1719m峰(11時10分)~ コイカクシュサツナイ岳(11時20分) 山頂(11時25分)~1305m地点(12時25分)~640m二俣(13時30分)~林道・駐車場(15時25分) 車で移動=苫小牧港着20時=温泉&ラーメン店にて打ち上げ=24時のフェリーに乗船

<2011年8月20日(土)>
8時 八戸港へ到着→東北道で盛岡へ。
  1. HOME
  2. 山の扉
  3. 岩手の雪山