滑谷沢右俣~左俣

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栗子山塊 滑谷沢 1

盛岡から264K、3時間半で登山口の 東栗子トンネル入り口前に到着しました。 本日はここらで仮眠しようと思うも… ここにテントを張るにはうるさ過ぎます。

よって、10分ほど戻り、国道から離れた 静かな所に幕営しました。 これは遡行当日23日に撮影したものです。 今日も朝から天気がいいです♪

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 2

今回 目指す栗子山(1,216.6m)は、 米沢の東、山形と福島の県境にある山。 かつての米沢―福島間の大動脈であった 「万世大路」の林道から登っていきます。

林道は悪路で、RV車なら通れそう ですが、普通乗用車では無理です。 トンネル入り口前にデポした方が無難です。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 ・滑谷沢 3

その九十九折の林道を登っていくと… 昭和41年に廃道になった 万世大路の二ッ小屋トンネルです。

レンガ作りのこのトンネルは、レトロな 雰囲気をかもし出しており、タイムスリップ したような感覚にとらわれます。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 4

トンネルを出て400mほど進むと ボロボロの橋が忽然と現れます。

RV車でここまで入った場合、橋の直ぐ先に 車を駐車できるスペース(2~3台)があります。 ここが入渓地点となる烏川本流です。 ここから川へ降りて遡行開始です。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 5

烏川本流をどんどん下降してきます。 チャラ瀬がしばらく続きます。 緑が濃く、目に眩しいくらいでした。 森の美しさにウットリです。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 6

周りの森が美しく沢水が日の光に照らされて キラキラ光り輝き、まさに「癒し」の渓でした。 人を安らかな気持ちにしてくれる光景です♪

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 7

静かな流れは心を癒してくれます。 一人でのんびり歩くには、ピッタリの渓です。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 8

入渓後、2時間ちょいで 580m滑谷沢の出合に到着しました。 ここは烏川本流から離れ左の沢へ入り 滑谷沢へと進みます。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 9

滑谷沢は、2~5mの小滝やナメが多く、 結構飽きさせません。ほとんどが直登出来、 また直登困難な滝には、シッカリとした 巻き道が付いていました。

釣り師の入渓も多いと聞きます。 右俣に入ったら、魚影の濃さにはビックリ! 釣り竿、持ってくるんでした。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 10

明るく開けたブナの自然林と滑滝が続き 心が癒され、ウットリ状態の私。 この沢、関東方面の沢屋さんの 入渓も多いと聞きます。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 11

ほとんどの滝は、深い釜を持っています。 泳がなくても、その多くは容易に突破できます。

今回の遡行計画は、沢と沢をつなぐ周遊コースで 結構距離が長いのですが、不思議なことに? 困難と思える滝は、皆無に等しかったです。 ザイル40m、アイスハンマー、ハーケン等 持参したのですが、一度も使うことが ありませんでした。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 12

そうそう、今回の遡行ルートは、以下の通りです。 烏川下降~滑谷沢右俣遡行~栗子山~ 三本木沢左沢下降~滑谷沢左俣遡行~林道 詳細は一番下の「GPSの軌跡」をご覧下さい。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 13

滑谷沢の二俣(650m)、 その直ぐ手前にある素晴らしい天場。 まるでキャンプ場のようです。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 14

その素晴らしい天場から 直ぐが650mの二俣です。 ここは右俣の右へと進みます。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 15

いよいよ滑谷沢右俣の遡行です。 右俣に入ると沢幅が半分になりまりました。 イワナがたくさんお出迎えです。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 16

森の緑と水の緑がなんとも美し~い♪ まるで日本の「原風景」のような光景です。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 17

小滝が連続しますが、どれも 楽しく(容易に)登れます。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 18

これも4mほどの小滝で右壁から登りました。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 19

このような深い釜や淵には だいたいイワナがいました。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 20

綺麗なナメ滝も随所に出てきます。 唯一の難点は、ヌメッているところが 多々あり滑りやすいです。 調子に乗ってると スッテンコロリンしちゃいますよ。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 21

760mにある樋状の小滝です。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 22

このように次から次へと小滝やナメが 出来てて飽きることなく楽しませてくれます。 どれもこれも容易な滝ばかりで 気分も楽チンです。 まるでお散歩しているかのようです。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 23

ナメと釜と小滝、このパターンが多く まさに「癒し系」の渓です。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 24

静寂な森の渓を遡行していると まるで時が止まったかのような錯覚に 陥る時があります。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 25

それにしても緑が眩しいくらい 綺麗な森だなぁ~♪

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 26

滑谷沢という名前が付くほど 「ナメ」が美しい渓でした。 素晴らしいブナの原生林の下を 流れる明るいナメと淵の渓です。 宴会用に、初級者用にお勧めの沢です。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 27

烏川橋から遡行すること、約6時間半で 今宵の泊り場、830m出合に到着です。

時間はまだ1時前でしたが、この先 良いな幕場がないと思い、時間は 早いけどここに泊まることにしました。 これは、大正解でした。翌日遡行したら この先に良い天場はありませんでした。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 28

時間はタップリあります。 まずはビールで乾杯です(一人で)♪ ヤブ蚊が多く、これには参りました。

ヤブ蚊撃退の為、時間は早いけど 焚火をすることにしました。 煙で蚊も襲ってこなくなりました。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 29

天気予報では、今日は晴れる予報で 降水確率も10%程度でした。 が、実際は朝早い時間のみ晴れて、それ以降は、ず~っとどんより曇っていました。

テントを張って薪を集めている最中に ポツリポツリ雨が降ってきました。 上の27の写真の一段上に真平な素敵な ブナの台地があり、そこにテントを張りました。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 30

今宵のディナーは、ハンバーグカレー! 私の定番メニューなんですよ~♪ ハンバーグ、半分以上食べて しまってから慌てて撮影しました(^^ゞ。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 31

雨の中でも焚火はできる! ブナの木々が傘代わりになり 雨粒を緩和してくれました。

2011年7月23日撮影

栗子山塊 滑谷沢 32

翌朝は3時50分起床、4時50分に出発です! 本日の行動は長いです。よって、早出は必須 晩飯前には帰宅したいと思ってましたし。 朝食はカップ麺ですので3分で出来ちゃいます。 食欲のない時でも食べられて、調理も簡単!

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 33

890mの出合にて。 2万5千図に記載されている滝記号の滝です。

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 34

白い岩肌のプチゴルジュです。 ここは左岸より小さく高巻きました(容易)。

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 35

1,010m二俣です。 ここは左へと進みます。 その後、1,080mを右に入り あとはどんどんツメていくだけです。

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 36

1,190m付近で沢形は完全に消失しました。 いよいよヤブ漕ぎの始まりです。

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 37

最初はパヤパヤのヤブで楽勝!と 思っていたところ、どんどん濃くなってきて 背丈を没するヤブになり、真剣モードに!

山頂付近は、平なため視界の効かない ヤブの中、ルートファンディングは神経を使います。 ここで事件勃発!この深いヤブの中で なんとデジカメを落としてしまいました。

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 38

GPSで辿ったコースを忠実に戻り奇跡的に この深いヤブ中、デジカメを発見できました♪

よって、私はこのヤブを往復したことになります。 まさに「奇跡のカメラ」です。 栗子山(1,216.6m)の山頂です。 山頂は展望がありません。

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 39

栗子山山頂から南方面(1,202m峰方面)に かすかな踏み跡があり、目印のピンクテープも たくさんありました。

その踏み跡を利用して尾根を縦走していくと 展望が開け、素晴らしい景色が見えます。

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 40

このような目印のピンクテープが 随所にあり、迷うことはありません。

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 41

平野と街並みが見えます。

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 42

その踏み跡を忠実に辿っていくと、 やがてこのような棒が立っており、 ここで踏み跡が消失してしまいました。

一等三角点のある栗子山は、 国土地理院の調査の際に刈払され、 その時の道のようです。

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 43

その上の写真の棒の所から、 1,202m峰のコルまでヤブを漕いで目指します。 大したヤブではありません(腰程度のヤブ) 右上に聳えているのが、その1,202m峰です。

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 44

1,202m峰のコルより三本木沢左沢を下ります。 5分もすると直ぐに沢形が出てきてホッ♪ コルからはほとんどヤブを漕ぐ ことはありませんでした。

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 45

ただこの三本木沢左沢、下る為の沢で まったく面白味がありません。 それに滑る、滑る~! 容易に下れて懸垂下降するような 滝もありませんでした。

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 46

830m二俣です。 ただひたすら黙々と下るのみ。 楽しくも美しもありません。

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 47

滑谷沢左俣730m二俣手前は、渓相が 一変して美しいナメの連続で感動しました♪

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 48

730m滑谷沢左俣の出合にて。 噴水のように勢いよく流れ出ている沢が 滑谷沢左俣です。ここで左俣へ入ります。

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 49

左俣に入り、少し遡行すると 素晴らしい幕営地が♪ なんと石と木々で作った椅子まであります。 ここでたき火を囲んで宴会したら さぞや盛り上がることでしょうね♪(^o^)

2011年7月24日撮影影

栗子山塊 滑谷沢 50

左俣もナメが発達した綺麗な沢でした。 まるで二口山塊の大行沢のようです。

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 51

綺麗な渓相が続きます。 この左俣にもイワナがイッパ~イ!

2011年7月24日撮影影

栗子山塊 滑谷沢 52

この滑谷沢左俣と林道が交差する所には このような橋が架かっています。 この橋の上に出て遡行終了です!

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 53

は~い、これがその橋の上です。 明治時代に作られたようですが、 なかなか立派な橋です。 ここで、遡行終了で~す♪ ここから東栗子トンネルの 車デポ地まで林道歩きです。

2011年7月24日撮影影

栗子山塊 滑谷沢 54

再び、二ッ小屋トンネルを潜ります。 林道を歩くこと1時間40分で車デポ地に到着!

2011年7月24日撮影

栗子山塊 滑谷沢 55

車デポ地に到着したのが13時10分、 お腹ペコペコです。福島飯坂ICに乗る前に どこかで腹ごしらえしたいな♪

てなわけで、福島飯坂IC手前にある ラーメンこぶしで昼食タイムです♪ なぜ、このお店を選んだのか? 駐車場に車が一杯停まっていたので 人気のあるラーメン屋さんだと判断しました。

2011年7月24日撮影影

栗子山塊 滑谷沢 56

何を頼んだらいいのか?店員さんに 「一番のお勧めメニューを下さい!」と 言ったところ、「四川胡麻担担麺(750円)」を 勧められました。

とっても美味しくって、ボリュームもあり 満足・満腹でした♪お勧めのラーメン屋さんですよ♪

2011年7月24日撮影

GPSの軌跡 赤線23日、青線24日

<2011年7月22日(金)>
移動日 盛岡南IC==福島飯坂IC==R13==東栗子トンネル付近 (264K、約3時間30分) ▲幕営

<2011年7月23日(土)>
行動時間 7時間20分(休憩時間含む)

東栗子トンネル入り口・車デポ地(5時30分)~烏川橋・入渓地点(6時25分)~ 滑谷沢右俣出合580m(8時35分)~滑谷沢左俣出合650m(10時35分)~830m出合・天場 ▲(12時50分)

<2011年7月24日(日)>
行動時間8時間20分(休憩時間含む)

830m天場(4時50分)~1,010m二俣(6時)~栗子山山頂(7時40分)~1,120mコル・下降点(8時30分)~ 滑谷沢左俣出合730m(10時30分)~林道終点の橋(11時30分)~東栗子トンネル・車デポ地(13時10分)
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