栗駒山 産女川 12008年(平成20年)6月14日(土)午前8時43分 に発生した岩手・宮城内陸地震(震度7)により、 日本百名谷であり名渓中の名渓、栗駒山の 産女川は壊滅的なダメージを受けました。現在も沢は土砂で埋まり遡行は困難を極めます。 今回は上流部より入渓し、被害状況を確認しに 行って参りました。 自宅を4時半に出発、朝焼けが美しかったです。 2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 26時半に須川温泉駐車場に到着した ものの、既に満杯に近い状態でした。 10月の紅葉シーズンの三連休、 一番混む時期でもあります。2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 3名残ヶ原にて。 「本日を逃しては、今シーズンの偵察は無理だ! 今月末になると雪も降るし…。行くなら今日!」と、 半ば強行山行して参りました。ここでいう「強行」という意味は、実は明日9日(日) からも沢の予定が入っていまして…。 今日は単独で遡行して、明日からは宮城の沢を仲間達と遡行!しかも私がリーダーなんです。 ちょっと?ハードスケジュールかも。 2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 4てなわけで、「疲れが残らない程度に遡行しよう!」 明日からの沢の準備もしなくてはいけません。り残した仕事も片づけなければなりません。 夕方頃には帰宅できる時間で山行スケジュール を組みました。 2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 5時間調整できる山行を組むためには、 下流部の桂川林道からのアプローチではなく、 上流部の笊森避難小屋から時間を決め、 産女(うぶすめ)川を下降することにしました。これがその笊森山荘です。 ここより産女川目指して下降します。 2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 6新しくなった笊森避難小屋です。 二階建で、とっても立派です♪2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 7笊森避難小屋を後にして産女川の 源頭部へと降りて行きます。 お天気が今一つです。天気予報によれば、今日は晴れる予定の ハズなのですが、濃いガスに覆われ、 今にも雨が降り出しそうなお天気でした。 2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 8秋ですねぇ~♪2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 9小屋より10分ほどで源頭部に降り立ちました。 産女川は過去2回遡行しています。最初は今から14年前の1997年7月、 二回目は7年前の2004年7月に。 今回は上流部からの下降です。 2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 10遡上するのと下降するのとでは、大違い! 同じ沢とは思えな~い!って思うほど 異なって見えます。 それに簡単に登れる滝も、下降する となれば、それなりに難儀となります。2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 11「10時まで下降したら、どんな状況であれ、 遡行を打ち切ろう!」と最初から決めていました。夕方までには、どうしても帰宅しなければ なりませんゆえ。 船橋勤労者山の会さんの遡行記録によれば、 「970m付近から下は物凄い土砂で埋まっていた」 とのこと。出来れば(時間が許せば)、 そこまで下れれば…と思っていました。 2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 127年振りの産女川、懐かしさが込み上げてきました。 滝やナメなどの美しい光景に見惚れながら どんどん下っていきます。まさに「癒しの渓です」。 遡行していて思わず笑みが こぼれる…そんな渓です。 今回の核心部の滝?左岸より巻下る。 2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 13昔と変わらぬ美しさが、そこにはありました。2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 14この産女川、全体の約半分も 土砂や土石で埋まってしまいましたが、 上半分だけでも十分遡行価値がある と思いました。2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 15ナメナメ尽くしで、ほんと美しい渓です♪ 何よりも渓相が綺麗です。2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 16ナメ、そして小滝と深い釜が連続し、 まったく飽きさせません。2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 17産女川の岩、フリクションはバッチリです!2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 18このようなゴーロも産女川では 絵になります。2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 19ポツポツ雨が降ってきた…!と思ったら、 どんどん雨脚が強くなってきました。時間は9時30分、タイムリミットの10時まで あと30分ありますが、増水と土砂崩れを 危惧して、標高1,100mのプチゴルジュ帯で 遡行を打ち切ることにしました。 ここで産女川、全体の3分の1程度の流程です。 2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 20あと100mも下れば、1,000m付近の大規模 地滑り地点まで下れて、岩手・宮城内陸地震の 被害をこの目で確認出来たのですが…。 雨の中、崩壊地へ行くのは危険極まります。崩壊現場を見たい気持ちはありましたが、 ここで引き返し、正しい判断だったと思います。 2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 21引き返すこと10分ほどで、なんとお日様が♪ 下降中は終始曇り&雨でしたが、 帰りはお日様が照る中の遡上です。来た時とは全く異なって見えます。 同じ沢なのにね。 ちなみにこれら写真の多くは、引き返す過程 で天気が回復した際に撮影したものです。 2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 22それにしても沢がキラキラ輝いて美し~い♪ まるで絵ハガキのような光景です。2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 23結論として、笊森避難小屋から標高1,100m までは、まったくの無傷だったことになります。紅葉もキラキラ状態で見惚れるほどです。 「来て良かったなぁ~♪」って、心から思いました。 歩くのが「もったいない!」と思うほど、 綺麗で素敵な沢でした♪ 2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 24笊森避難小屋が見えてきました。 今回私は、同沢をピストンしましたが、 笊森コースの登山道を下り、標高1,100m付近を 目指して沢に降り、それから遡上しても 楽しいかもしれませんね。流程はとても短いですが、名渓と謳われた 産女川の素晴らしさの一端を垣間見ることが 出来ると思います。 2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 25一般登山道を下山中に 栗駒山を望む。紅葉が綺麗♪2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 26まさに秋の光景です。2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 27見事な紅葉でした♪無事下山しところ、須川温泉は凄いことに なっていました。人、人、人、そして車、車、車…。秋の行楽シーズン、三連休の初日ですものね。 岩手の山とは思えないほど賑わっていました。 2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 282008年(平成20年)6月14日(土)午前8時43分 に発生した岩手・宮城内陸地震(震度7)で 壊れた祭畤(まつるべ)大橋、 今や観光地になっていました。2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 29上の写真、展望台から祭畤大橋を望む。 ズーム撮影しています。2011年10月8日撮影 |
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栗駒山 産女川 30車の長蛇の列にもビックリです。 12時に下山したのですが、これから 登ってくる車で道路は大渋滞!須川温泉は観光客と登山者で一杯! 穴場の温泉、祭畤温泉(かみくら)で ゆったりと入浴、幸せなひと時でした♪ 2011年10月8日撮影 |
林野庁発表 産女川の被害状況 |
今回は笊森避難小屋から1,100mまで下降(全体の約1/3の流程)。この間、まったく被害なし。 上の被害状況マップを見ても分かるように全行程の約半分(下流部)が土砂で埋まっていることが分かる。 970m付近は特にひどく、巨大な地滑りにより土石流が発生しているのがわかります。 下流部の美しいナメも大滝も、そして核心部の12M滝も全て土石流で埋まってしまったのがわかります。 参照URL |
GPSの軌跡 |
<2011年10月8日(土)> 行動時間5時間10分(休憩時間含む) 行き:2時間45分 / 帰り:2時間25分 須川温泉駐車場(6時50分)~笊森避難小屋(8時10分)~産女川下降~ 1,250m二俣(8時30分)~1,100mゴルジュ(9時35分) 1,100mゴルジュ~1,250m二俣(10時30分)~笊森避難小屋(10時50分)~須川温泉駐車場(12時) |