大荒沢川 1

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和賀山塊 大荒沢川 1

今回の遡行計画で一番頭を悩ませたのが アプローチと下山ルートでした。この和賀山塊 の山は、自然保護区域に指定されていて 2万5千図には記載されている登山ルートが 完全な廃道になっているところが多々あります。

一番早く下山できる方法を考慮した結果、 貝沢登山口に車をデポすることにしました。 デポ後、林道と車道を10Kほど歩き、大荒沢川の 入渓口へ…。入渓地はご覧の通り工事中! ちなみに、今回は単独遡行でした。

2006年9月23日撮影

和賀山塊 大荒沢川 2

入渓口は、堰堤工事の真っ最中でした。 この大荒沢川は「暴れ川」と称されるほど 雨が降ると増水の勢いが凄いようです。

580M地点まで林道が続いているようですが、 お天気もいいし、さっそくこの堰堤より 入渓致することに致しました。

2006年9月23日撮影

和賀山塊 大荒沢川 3

これがちょっと失敗だったようです。 堰堤がいくつも出てきて参りましたぁ~! 580Mの林道終点地に釣り師の車が停まって いました。

どうやって入ったのだろう? ここまで車で入れば、下流部約1時間は 節約できます。ちなみに下流部は、平坦な ゴーロ歩きが続きます。

2006年9月23日撮影

和賀山塊 大荒沢川 4

最初のゴルジュ帯です。 両岸が絶壁に近く増水したら 逃げ道がないなぁ~!って感じでした。

ここの小滝は、シャワーを浴びながら 水線突破しました。滝上から撮影。

2006年9月23日撮影

和賀山塊 大荒沢川 5

さすが和賀の沢です。 水の美しさは素晴らしいですね♪ この沢、日本登山体系には記載されていますが ネットで検索しても遡行記録がほとんど ないようです。冒険的で面白かったです♪

2006年9月23日撮影

和賀山塊 大荒沢川 6

ゴルジュの側壁もどんどん 狭まってきました。 ここまでは特に突破に苦労する滝もなく 快適だったのですが…

2006年9月23日撮影

和賀山塊 大荒沢川 7

そのゴルジュ帯の出口にかかるこの8M滝は、 直登は不可能!しかも、両岸の側壁は 立ってる上に悪そうだし…。 ここは、右岸の側壁を登り小さく高巻きました。

下降は、うまくブッシュを利用し懸垂下降せずに 済みました。 パートナーがいれば、ザイルを出していた ところだと思います。

2006年9月23日撮影

和賀山塊 大荒沢川 8

ゴルジュも狭まり、水流にも勢いを 増してきます。ゴルジュと言っても 結構明るい渓相でしたよ。

2006年9月23日撮影

和賀山塊 大荒沢川 9

これも上に同じ。

2006年9月23日撮影

和賀山塊 大荒沢川 10

ここは腹まで水に浸かり滝に取り付き 左壁を直登しましたが、容易でした。 ただ、水が冷たいだけ…。

2006年9月23日撮影

和賀山塊 大荒沢川 11

滝あり、ゴルジュありでそれなりに 楽しませてくれました♪ もう直ぐ本日の幕営地、900Mの二俣で~す♪

2006年9月23日撮影

和賀山塊 大荒沢川 12

標高900Mの二俣はテントが 張れそうな場所がなくって そこから80Mくらい下流のところに 素敵な台地がありました。 ここを今宵の泊まり場としました。

2006年9月23日撮影

和賀山塊 大荒沢川 13

それがここで~す♪ せっせと草をむしり、整地し リバーサイド・ホテルの完成で~す♪

後にも先にも快適なビバーク適地は ここしかありませんでした。 ここなら大雨が降っても安心して 寝ることが出来ます。

2006年9月23日撮影

和賀山塊 大荒沢川 14

暇だったので、せっせと薪を集めました。 この沢は、超マイナーな沢、遡行者は極めて 少なく、薪は直ぐにたっくさん集まりました♪

そして夕方3時より焚き火を開始♪夕方5時頃にはとっても寒くなりましたが 焚き火のお陰で、身も心もあったかでした♪

2006年9月23日撮影

和賀山塊 大荒沢川 15

夕方5時頃より晩飯作りを開始! 本日は、豪勢で~す♪ なんと牛たんカレーですぞ! 美味しかったなぁ~! ご飯も美味しく炊けました。

2006年9月23日撮影

和賀山塊 大荒沢川 16

夜は星を見ながら一人宴会をしました♪ 9月の末ともなれば、夜は結構冷えます。 焚き火のありがたさを痛感しました。

夜、8時30分には寝ました。 翌朝は、4時30分に起きて6時に出発! なんと健康的な生活なんでしょう♪

2006年9月23日撮影

和賀山塊 大荒沢川 17

900Mの二俣を過ぎると側壁はさらに 狭まり、そこに数多くの滝が…。 その多くは、直登できて楽しかったです♪

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 18

これも小滝で~す! ここは泳ぐのが嫌で(冷たいから)、 右岸の岩を伝って滝上に…。

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 19

ここも登れそうになく、右岸の岩を 伝って、滝上に出ました。 このような小滝が次から次へと出てきて 飽きさせませんでしたよ♪

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 20

940Mの二俣で~す! 左俣は樋状の滝、右俣は簾状の滝が かかります。ここはその中央の壁を登り 左俣へと…・。

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 21

これは980Mの二俣の手前にかかる 20M滝です。左壁を直登しました。 見た目より容易です。

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 22

小滝といえど、侮れない…。 ここの突破はちょっと頭を悩ませました。 高巻きは大高巻きになってしまうゆえ。

結局、滝手前の右の壁をちょいと登り、そこからトラバースして落口へ。 うまい具合にバンドが走っていました。 取り付きの岩が脆いので要注意。 必要最小限に巻きました。

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 23

この滝は、左壁を登りました。

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 24

もう滝は出てこないだろう!と思っていたら かなり上部に出てきた20M滝。 ここは左壁に取り付き途中まで直登しましたが 上部が悪そうだったので、途中から クライムダウンして、結局左岸を高巻きました。

ビレーヤーがいれば、そのまま登った でしょうけど…フリーで登るのは ちょっと怖かったかな?

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 25

稜線までもうちょっと! 沢の上部より根管岳を望む。

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 26

最後のツメはほとんどヤブを漕ぐことなく 山頂直下の草原帯に出ました。 気持ちのいいところですよ♪ ここより3分ほどで山頂へ!

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 27

ここが大荒沢岳の山頂で~す♪ 山頂からの展望は、360度の絶景ですよ♪連休だというのに、会った登山者は二人だけ。 静かな山登りを楽しめるところです。

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 28

大荒沢岳の山頂から望む 根管岳(左)と和賀岳(右)で~す♪

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 29

山頂からは早池峰山も見えましたよ♪ お天気は、まさに秋晴れで最高でした!

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 30

なんと鳥海山も見えましたよ♪ 和賀岳(左)の右にうっすらと 見えるのが鳥海山です。

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 31

山頂からの登山道です。 草原で心安らぐところです。 夏の高山植物のシーズンは、花が咲き乱れ もっと素敵でしょうね~♪

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 32

大荒沢岳をちょっと下ると 岩手山も見えましたよ♪

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 33

和賀の名峰、朝日岳(右)も見えました♪ 素晴らしい眺望でした。

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 34

ブナの原生林がとても美しかったですよ♪ 和賀山塊の魅力ですね!

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 35

貝沢登山口に下山したのですが、 大荒沢岳より1時間30分で下山できました。 登山口は、放牧地になっているようです。

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 36

下山した貝沢コースの登山口です。 車はここまで入れます。

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 37

この沢内に向かう県道1号線上に 貝沢コース登山口入り口の道標があります。

この道、過去何度も車で走っていたのですが いままで気付きませんでした。 山伏トンネルを過ぎて直ぐのところです。

2006年9月24日撮影

和賀山塊 大荒沢川 38

下山後は、沢内銀河高原へ寄って 温泉に入りました。600円なり。

何はともあれ、お天気に恵まれ 二日間、とても楽しい遡行が出来ました♪ たまには単独遡行も楽しいものですね!

2006年9月24日撮影
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