出羽沢 松倉沢 左俣 2

- 花巻(豊沢ダム) -

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松倉沢左俣 1

本日は平日山行を決行!豊沢ダムの時間帯通行止めの案内板(日曜日は除く)。12時~13時までに通過しなければ…。もし、間に合わない場合は、エスケープ道としてR234の峰越峠経由で雫石へ抜けることも可能!と書いてありました。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 2

出羽沢林道は、途中で通行止めの半開きのゲートが…。ゲート前の広場(4~5台駐車可)に車を停めて出発!

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 3

この山域は、とても熊が多いです。熊除け鈴を二つ付けて、さらに笛をピーピー吹きながら歩きました。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 4

林道を歩くこと20分で入渓地点の出羽沢橋に到着!林道の土砂は既に撤去されており、私の車(FFのアクア)でも問題なくここまで入れたのに…。往復50分の損失。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 5

橋の手前(左岸)より沢へ降りて、いざ遡行開始!今回、9年振り8度目の遡行(うち単独4回)となります。この9年間で沢や登山道がどのように変貌したのか?調査してみたくなりました。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 6

遡行すること15分で最初の滝F1です。左岸を高巻きます。なんと立派な固定ロープが垂れ下がっていました。この松倉沢、北上の諏訪木先生著『いわての沢』にも紹介されているのに、遡行者が少ないようです。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 7

森が美し~い♪滝の名前(F1~F6)は、全て上記の沢ガイド本「いわての沢」と合致させています。下の「GPSの軌跡」も同様です。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 8

この沢、ネットで遡行記録を調べても、なぜか私とK君(私の後輩)の記録しかヒットしないのです。隣の大ヘンジョウ沢の遡行記録はたくさんヒットするのですが…。「なぜなんだろう?」と疑問に思いました。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 9

最初の難所 F2(標高500mにある流木が刺さっている5m滝)にて。今回は流木がさらに一本増えたことにより、それを足場に直登しました!従来であれば、登れそうにない滝で右岸(大高巻きの後、懸垂下降)、もしくは左岸(小さく巻くが悪い)より高巻きしていました。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 10

上のF2滝。2011年に仲間6名と遡行した際に、左岸の高巻き用にと8mmロープをFIXしておいたのですが、流出していました。この滝の10mほど手前にロープの残骸を発見!あんなにシッカリ固定したのに…。自然の力って凄いです。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 11

標高550mにある堰堤状の滝。左岸より直登。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 12

F3(3m×7mの二段の滝)です。一段目も二段目も左岸より直登可能です(容易)。見応えのある立派な滝です。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 13

F3の2段目を望みます。左岸(右壁)より登ります。松倉沢、小滝やナメが連続し、そのほぼ全てが直登できる素敵な(面白い)沢です。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 14

F3の落口より下を望みます。松倉沢、雪深い北東北にあって、6月から遡行できる貴重な沢なのです。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 15

4mほどの小滝。いつも左岸より登っていましたが、今回は右岸より登ってみました。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 16

標高580mの二俣のF4(5m滝)にて。右奥に見えるのが12m滝です。進路は左俣(手前の小滝の沢)へ入ります。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 17

標高580mの右俣に掛かる12m滝です。見応えあります♪

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 18

580m二俣を右に入ると直ぐにF5(7m滝)です。ここは左岸より直登しました。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 19

9年振りとはいえ、過去何度も遡行していますのでハイキング気分の私♪サクッと登ってゲートが閉まる13時前には豊沢ダムを通過し、大沢温泉でひと風呂浴び、お昼は花巻の中村食堂でステーキを食べて帰宅する予定でいましたが…。ところが、どっこい!でした。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 20

標高630mの二俣にて。本流の右俣を進みます。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 21

その右俣に掛かる滝にて。左のリッジ状を登り落口に至ります。この二俣を過ぎるとF6は直ぐです。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 22

標高660mにあるこの沢の最大の核心部 F6(クラック滝)が見えてきました~!

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 23

そのF6の滝です。左岸から取り付き、中段でクラックをジャミングで斜上、そのまま右岸を登るのですが、今回はちょっと難儀しました。これまで何度もサクッと登っていたのになぁ…。クライミングレベルが落ちたのかも?

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 24

標高690m付近の舗装道路のようなナメ~♪

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 25

標高730m付近にある幅広の滝。ここからちょっと戻って(下って)標高710mの右岸枝沢をツメて見ることにしました。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 26

上部のツメに関して、従来は松倉山と駒頭山の登山道分岐にツメ上げていたのですが、今回はちょっとでも時間短縮したくて標高710mの右岸枝沢を始めてツメてみました。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 27

またもや舗装道路のようなナメ~♪

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 28

写真で見ると傾斜が緩くナメ床のように見えますが、立派な傾斜のあるナメ滝(7~8m)です。標高730m付近。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 29

標高800m、もう滝は出てこないだろう!と思っていたら突如15m滝が立ちはだかりました。逆層でしたので安全を期して右岸より高巻きました。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 30

最後のツメは、5分ほどのパヤパヤのヤブ漕ぎで登山道に出ました!ところが、その登山道がヤブ化しており踏み跡不明瞭…。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 31

844mの南方コルまでは、どうにか踏み跡を追えたのですが、コルの所で踏み跡が完全に消失しました。下に長々と続きます(34番まで)。

2020年9月29日撮影
当初は東又沢を下降しよう!と考え、旧道(2万5千図の登山道で完全な廃道)に沿って下り、適当なところで沢へ降りるつもりでいた。ところが…途中で気持ちが変わり「正規のルートがどこまで廃道化しているのか?」調査したくなり、正規ルートと合流すべく斜面をトラバースし尾根上700mで正規登山道と合流。 この間のヤブを漕ぎながらの急斜面トラバースがシンドかった。

松倉沢左俣 32

初めから東又沢を下降するか、ヤブの中 正規登山道を下るべきだった…と、中途半端な選択(判断)をしたことを反省!尾根上700mで正規登山道と合流したものの、踏み跡不明瞭で何度か踏み跡を見失いヤブ漕ぎを強いられた(と言っても、背丈の低い薄いヤブだが)。無事林道に出た時はヤレヤレと安堵したものの、林道もひどいヤブだった(登山道のヤブに比べればマシ)。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 33

結論を述べれば…松倉沢を遡行した際の下山ルートは、後輩のK君と同じ東又沢を下降するのがベストだと思われる。彼は、ツメ上げた登山道から東又沢を下降し1時間30分で林道に出ているが(スーパー早い)、2時間~2時間30分くらい見た方が良いだろう。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 34

彼の遡行記録によれば「東又沢はゴーロの沢で滝が1つも有りませんでした!」とのこと。もしくは、正規の登山道をヤブ漕ぎしながら下山するか…。ヤブは薄く容易だが、距離が長くストレスに感じた。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 35

沢はとても快適でしたが、下山に苦労し、結果豊沢ダムのゲートが閉まる13時には間に合いませんでした(エスケープ道のR234を利用し帰宅)。山越えの狭い道ですが、全線舗装されていました。

2020年9月29日撮影

松倉沢左俣 36

帰路、上堂の幸楽苑で遅い昼食を食べました♪久し振りに味噌野菜たんめん(640円)を頼みましたが、美味しかったです♪下山にちょっと難はありますが、松倉沢、もっと遡行されて良い沢だと思います。

2020年9月29日撮影

GPSの軌跡

正規の登山道(踏み跡不明瞭)

<2020年9月29日(火)>
行動時間 6時間(休憩時間含む)
登り:3時間 / 下り:3時間

ゲート(7時10分)~出羽沢橋(7時30分)~580m二俣(8時45分)~登山道(10時10分)~844mコル(10時30分)~尾根上700m(11時10分)~林道終点(11時40分)~出羽沢橋(12時40分)~ゲート(13時10分)
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