伝左衛門沢~大深沢 2

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伝左衛門沢~大深沢 1

同コース、15年前にも単独遡行しています。 久し振りの単独2泊3日の遡行で軽量化を 図る私です。

たくさんのフリーズドライでお金が掛かります。

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 2

シルバーウィークで巷は5連休! 畚岳の登山口の駐車場は満杯だったので 300m手前の広場に停めました。 畚岳を望みます。

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 3

畚岳登山口より歩くこと2分(140m) ここよりヤブを漕いで伝左衛門沢へと下降します。

ヤブは思ったほど酷くなく、15分ほどで 沢形になり歩きやすくなりました。

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 4

伝左衛門沢 1,190m付近のナイヤガラの?滝です。 淵に滝が掛かっていて見事でしたよ♪

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 5

数日前にかなり雨が降ったようで 増水気味のようです。 ちょっとしたゴルジュでこの先端は滝が… ここは左岸通しに突破しました。

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 6

上の写真の落口の滝です。 そのまま左岸を下りました。

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 7

大深沢といえば、日本百名谷の一つです。 ちなみに岩手の沢の中で百名谷に選ばれている 沢は、葛根田川、大深沢、産女川の三本のみ。

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 8

またもやプチゴルジュです。 ここも左岸を進みました。

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 9

上の写真のゴルジュの出口には小滝が… そのまま左岸を下りお釜をへつりました。

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 10

当然ですが、下るにつれ水量が増していきます。 そして、水勢も強くなっていきます。

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 11

荷物は重いけど、沢自体には難所はないはず! 「癒しの沢旅」気分で計画を練ったものの、 15年前に遡行した時と比較にならないほど 水量が多く、同じ沢とは思えませんでした。

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 12

ソーダ水のようで美し~い♪ 下降に利用したこの伝左衛門沢は、 特にロープを必要とするような難所はありません。

所々ナメが出てきてアクセントを 与えてくれ癒してくれます。

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 13

標高635mにある取水堰堤です。 この堰堤の左岸側壁に大深沢に 至る管理道がありました。 2万5千図の位置より50mほど上にありました。

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 14

大深沢本流に掛かる吊橋です。 2万5千図の609m地点です。 ここより下の写真のダムまで 立派な車道があります。

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 15

標高 630mの大深沢ダムです。 車道はここまでです。 ここより沢へ降り大深沢を遡行します。

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 16

さすが本流!沢というより川です。 予想以上に水量が多いです。

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 17

本日の幕営地は、ソヤノ沢出合手前の 標高 655m左岸にテントを張りました。 砂地でちょっとした台地になっており 明るくて快適な幕場でしたよ♪

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 18

軽量化のため今回はビールと日本酒は断念! ウィスキーにしました。

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 19

ご飯を炊いているとこ♪ お米だけはアルファー米を使わずに 生米から焚くようにしています。

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 20

今回の秘密兵器、ウォークマン♪ これがあれば一人でも寂しくありません。

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 21

焚き火にあたり音楽を聴きながら お酒を飲んでいると、時間はあっという間! この日は、結構寒かったです。 焚き火の前から離れたくな~い!

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 22

今日の晩飯は、フリーズドライの野菜カレー! 10秒で調理出来ちゃいます♪ 結構なお値段(350円)ですが、味は確かです!

何よりも軽いのが魅力です。

2015年9月21日撮影

伝左衛門沢~大深沢 23

遡行2日目、外はまだ真っ暗! 4時半に起きて焚き火の準備をしました。 5時15分頃から明るくなってきて 今日も天気が良さそう♪

本日はメインとなる大深沢本流の遡行日!

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 24

朝食の私の定番「たらスペシャル」です。 山仲間のタラさんが考案しました。

玉子スープ2個とラーメン用のチャーシューめんま 熱々のご飯にお湯を注いで完成です♪

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 25

ソヤノ沢を過ぎると両岸狭まりゴルジュの渓相 になります。それに伴い深く流れも強くなります。 徒渉ポイントを見極めなければ…!

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 26

「このゴルジュ、側壁が高過ぎて高巻きは厳しいし 果たして無事抜けられるのだろうか?」 久し振りにワクワク・ドキドキしながらの 遡行を満喫できました。

深い上に流れが強く徒渉ポイントの 見極めはとても重要!ましてや単独だし。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 27

15年前に遡行した沢と同じとは思えないほど 圧倒的な水量に驚かされ、それにしても スケールの大きな沢だなぁ~! まるでアルプスの沢みた~い♪

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 28

側壁は凄いけど威圧感はなく 明るく開放的な渓でした♪(^_^)v 葛根田川に比べ遡行者の少ない沢ですが もっと遡行されて良い沢だと思いました。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 29

今回、唯一高巻いたところ。 右岸に顕著は踏み跡があったので 楽勝かな?と思い行ってみると…。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 30

最後は懸垂下降を強いられました。 左岸より突破すればよかった!と後悔。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 31

標高700m付近にて。 ジェット水流です。 下の大きな写真は、標高710m付近の 柱状節理の側壁です。

大深沢の象徴! 渓相の綺麗な沢で特にこの柱状節理が圧巻! まったく飽きることなく楽しく遡行出来ました。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 33

おそらく岩手の沢の中で一番と思えるほど スケールの大きな沢だな!と思いました (15年前に遡行した時は、渇水で思わなかったが)。
今回は単独なので確実なラインを見極め、 気を引き締めて遡行しなければ…。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 34

ヤセノ沢の出合付近にて。 ここでちょっとだけ一旦開けますが… このヤセノ沢出合からS字状に曲がりくねった 標高800mにかけてが、この沢の核心部!

ゴルジュ帯で滝が連続し楽しませてくれて 見どころ満載です♪

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 35

ヤセノ沢出合を過ぎてもゴルジュ地形は続きます。 側壁がお見事です♪

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 36

大深沢、『日本登山体系』の紹介文は、以下通り 「大深岳に端を発する本流であるだけに スケールの大きさは魅力である。

ナメと滝の美しいソヤノ沢の出合を過ぎると 沢幅が狭くなり、滝と瀞が続く。 水量が多いので気が抜けない。」 はい、確かにまったくその通りでした。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 37

ヤセノ沢出合を過ぎて直ぐに(標高740m) ある台座に載った丸岩です。 これも大深沢の象徴の一つのようです。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 38

2万5千図の標高750mの滝マークのある 手前にある場所で、側壁がお見事でした!

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 39

標高750mの滝マークのある付近です。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 40

これもそうです。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 41

標高770m付近の大深沢の最狭部にて。 ここは難所で、左岸の岩をクラック沿いに へつり突破しました。

右岸に怪しい残置ロープがありましたが、 ここは左岸からの突破が正解だと思いました。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 42

標高770m右岸枝沢に掛かる滝。 2万5千図の滝マークのある滝だと思われます。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 43

標高 790m付近の10m滝。 右岸から直登出来そうでしたが、単独なので 無理はしたくなく左岸より高巻きました(容易)。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 44

その滝を間近でみるとこんな感じです。 怖いくらいのジェット水流で迫力満点!

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 45

その上の写真の滝を越えると直ぐに このようなプチナイヤガラの滝が~♪ この滝も綺麗で見事でしたよ~♪

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 46

さらにその上、標高800mの小滝です。 ここら辺は、滝が連続して楽しいです♪ 上部 三又に次ぐ楽しく美しい場所だと思いました。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 47

標高840m付近の渓相です。 ここも、とっても美しくウットリでしたよ♪

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 48

850m付近から側壁の崩壊地へと突入します。 雰囲気(渓相)がガラリと変わる ポイントでもあります。 側壁からの落石にご注意!

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 49

お天気は最高♪ 日差しに照らされてキラキラ輝いていました。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 50

標高930m付近にて。 関東沢出合を過ぎると水量は一気に減り、 「どこにでもある普通の沢」状態となり、 好きな所を気楽に徒渉出来るようになります。

こまでくれば、エスケープは 自由に取れるし一安心です♪

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 51

標高940m付近にて。 幅広の8mほどの美しい滝で左岸に 残置ロープがぶら下がっていました。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 52

言わずと知れた標高 960mにある 通称「ナイヤガラの滝」です。 今回で4度目のご対面!何度見ても迫力あります。

2万5千図にある滝マークの位置が違っている。 滝マークの位置より 220m手前に存在します。


2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 53

さらにナイヤガラの滝に接近! いつもは、虎ロープがぶら下がっている所から 直登していましたが、今回は さらに左側から ら取り付き登ってみました。 こちらの方が傾斜が緩く楽に登れました。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 54

ナイヤガラの滝を越えると 見事な(100m以上の)ナメ床が続きます♪ ナイヤガラとナメの競演で癒してくれます。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 55

標高992mの三又にて。 今回は北ノ又沢をツメます。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 56

私が到着する2日前に仲間が遡行し私への プレゼントをこの三又に置いていってくれた ようですが、私が到着した頃には なくなっていました。

残念ながら飲めませんでしたが、仲間たちの 「粋な計らい」が嬉しく感動しました♪

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 57

当初はこの三又にて幕営する予定でしたが、 時間はまだ11時15分!「これなら大深山荘 まで行けるな!」と判断しました。

大休止!カップラーメンを食べのんびり 過ごし、体力の回復に努めました。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 58

北ノ又沢へ入ってもナメ床滝が続き 楽しませてくれます。 この北ノ又沢は、2年前にタラさんと遡行 していますので勝手を知っており気が楽です。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 59

1040m右岸枝沢の滝です。 本流は右ですが、そこにも滝が掛かっています。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 60

まるで「プチナイヤガラ」ですね♪ とても綺麗でしたよ!

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 61

標高 1250mから100mほど急登が続きます。 快適に登れますが、疲れます 。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 62

ツメは1,370m右岸枝沢をツメました。 1,400m手前よりかなり強く意識して左へ 進まないと登山道と平行して長いヤブ漕ぎ を強いられますので注意を要します。

ついつい右へ進みたくなってしまうようです。 ヤブ漕ぎは実質 20~30分程度でした。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 63

ふぅ~!遡行すること9時間、やっと 今宵の泊まり場、大深山荘に到着♪ この小屋、改築されてから初めて泊まります。

全部で6名泊まっていました。北海道、東京、 青森等、シルバーウィークで5連休でしたので 遠方からの登山者で賑わっていました。

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 64

当スクールの生徒さんから頂戴した フリーズドライの「極食」です。

これ、とっても美味しかったですよ♪ ネットで調べたら1,300円もするんですね!

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 65

焚き火が出来ないのは残念ですが、 小屋の中はとても暖かかったです♪ 昨夜は寒くて何度も眼を覚ましましたから… 今日もウォークマンが大活躍です!

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 66

これも生徒さんから頂戴した フリーズドライの「極食」です。 1,000円もしますが、とても美味しかったです♪

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 67

大深山荘の2階からみた夕焼けです。 明日もお天気、良さそうです♪

2015年9月22日撮影

伝左衛門沢~大深沢 68

三日目の朝を迎えました。 今朝は、5時50分に出発! 今日の行動は、大深山荘から嶮岨森~諸桧岳~ 畚岳の一般登山道を縦走し車デポ地 (畚岳の登山口付近)へ戻ります。 朝一番の縦走は、清々しくて気持ちい~い♪

2015年9月23日撮影

伝左衛門沢~大深沢 69

紅葉がとても綺麗でした♪

2015年9月23日撮影

伝左衛門沢~大深沢 70

黄金に輝く湿原も綺麗でしたよ♪

2015年9月23日撮影

伝左衛門沢~大深沢 71

畚岳の山頂です! ゴールまでもうちょっとです。

2015年9月23日撮影

伝左衛門沢~大深沢 72

その畚岳の山頂より岩手山を望む。

2015年9月23日撮影

伝左衛門沢~大深沢 73

同じく畚岳の山頂より秋田駒ケ岳を望む。

2015年9月23日撮影

八幡平 伝左衛門沢~大深沢 74

畚岳を背に下っていきます。 大深山荘から畚岳の登山口付近(車デポ地)まで 3時間半でした。

これで今回の山行はお終い! お天気にも恵まれ、とっても 充実した楽しい三日間でした♪



2015年9月23日撮影

伝左衛門沢~大深沢 75

久し振りの単独2泊3日の沢山行! とっても充実して楽しかったです♪ 大深沢、スケールが大きく変化に富み 美しく予想以上に素晴らしい渓でした。

個人的には、葛根田川より大深沢の 方が好きになりそうです。 下山後は、東北最高地「海抜1,400m」の 秘湯で有名な藤七温泉に入りました。

2015年9月23日撮影

伝左衛門沢~大深沢 76

帰路、「道の駅 にしね」に寄って昼食に♪ 季節限定の「芋の子汁定食(750円)」を食べ ましたが、これがまた旨かったぁ~♪

2015年9月23日撮影

GPSの軌跡 ※クリックで拡大

<2015年9月21日(土)>
行動時間 7時間 30分(休憩時間含む)

畚岳登山口300m手前車デポ地(7時)~畚岳登山道下降(7時5分)~1,250m(7時50分)~ 1,140m(8時40分)~滝ノ沢出合(10時40分)~湯田又沢出合(12時10分)~大深沢 609m(13時30分)~ ソヤノ沢手前 655m(14時30分)幕営▲

<2015年9月22日(日)>
行動時間 9時間 (休憩時間含む)

▲(6時)~ソヤノ沢出合(6時10分)~ヤセノ沢出合(7時30分)~障子倉沢出合(9時35分)~ 関東沢出合(10時15分)~三又(11時15分)大休止後 北ノ又沢遡行~1,130m出合(12時30分)~ 1,370m出合(13時55分)~登山道(14時45分)~大深山荘(15時)小屋泊

<2015年9月23日(月)> 行動時間 3時間 30分(休憩時間含む)

大深山荘(5時50分)~嶮岨森(6時30分)~諸桧岳(7時50分)~畚岳(9時)~車デポ地(9時20分)
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