産女川 3

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栗駒山 産女川 1

栗駒山の「笊森コース」が、2008年の岩手・宮城内陸地震による崩落から18年ぶりに復旧し、2026年7月18日に再開通!今回はその笊森コースを利用し、産女川を13年振りに再訪してみることにしました。真湯野営場のアプローチの途上、おろせ広場にて岩手のアルパインの聖地、猿岩を望む。

2026年10月3日撮影

栗駒山 産女川 2

午前中の仕事を終え、昼食を済ませて栗駒山へ向けて出発。目指すは「真湯野営場」です。我が家から一般道で約2時間30分。日帰りも十分可能な距離ですが、今回はあえて前泊することにしました。温泉に入り、焚き火を囲み、美味しいものを食べながら酒を飲む。これも山旅の楽しみです。

2026年10月3日撮影

栗駒山 産女川 3

真湯野営場は予約不要、しかも無料。テント台やかまどまであり、すぐ近くには温泉もあります。

2026年10月3日撮影

栗駒山 産女川 4

管理棟です。ここで受付を済ませます。紅葉シーズン真っ只中にもかかわらず、この日のテント泊は私以外に2人パーティーだけ。意外な穴場です。

2026年10月3日撮影

栗駒山 産女川 5

炊事場です。

2026年10月3日撮影

栗駒山 産女川 6

奥にあるテントサイトは、車の乗り入れが可能です。

2026年10月3日撮影

栗駒山 産女川 7

真湯野営場から車で1分の所に真湯温泉(600円)があります。ここの露天風呂は最高ですよ~♪湯質は「ザ・温泉!」って感じで体がとても温まります。栗駒山は、まさに紅葉シーズンで登山客でにぎわっていました。

2026年10月3日撮影

栗駒山 産女川 8

温泉で体を温め、焚き火の前で焼肉。ジュウジュウと肉が焼ける音を聞きながら酒を飲み、翌日の沢を思い浮かべる。もしかしたら、これが今シーズン最後の沢登りになるかもしれません。そう思うと、いつも以上に夜が贅沢に感じられました。

2026年10月3日撮影

栗駒山 産女川 9

一人宴会の始まり始まり~♪三種(三酒)の神器です。

2026年10月3日撮影

栗駒山 産女川 10

本日のメインデッシュです♪お肉だけでお腹一杯になり、おでんは持ち帰りになりました。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 11

おつまみもたくさんあります♪私の大好物ばかりです。

2026年10月3日撮影

栗駒山 産女川 12

焚き火最高♪本来なら、日帰り可能な沢なのですが、焚き火がしたくて、あえて泊りにした感じです。

2026年10月3日撮影

栗駒山 産女川 13

翌4日(日)、午前4時15分起床。まだ真っ暗です。親子丼をかき込み、桂川林道へ。私のアクア(FF車)でも問題なく走行できました。準備を済ませ、午前5時55分。18年ぶりに復活した笊森コースを歩き始めます。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 14

登山道は地元のNPO法人や有志の方々によって整備され、長く閉ざされていた道とは思えないほど歩きやすい。「またこの道を歩ける。」それだけでも少し感慨深いものがあります。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 15

かつて「東北一の美渓」「名渓中の名渓」と称えられ、全国の沢登り愛好家を魅了した沢があります。栗駒山に流れる、産女川(うぶすめがわ)です。白山書房の『日本百名谷』にも選ばれた名渓でしたが、2008年の岩手・宮城内陸地震で大規模な崩落が発生。大量の土石に埋まり、かつての美しい渓相は失われたといわれました。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 16

私はこれまで産女川を4回遡行しています。地震前の1997年と2004年、地震後の2011年、そして2013年。地震後は笊森コースが通行不能となり、須川温泉側から往復(ピストン遡行)するしかありませんでした。それでも上流部には、昔と変わらない美しい沢の姿が残っていたのです。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 17

登り始めて約2時間。標高1,170m付近から登山道を外れ、いよいよ産女川へ下降します。ところが、ここからが大変でした。目の前は猛烈なヤブ。笹や枝が体に絡みつき、一歩進むたびに押し返されます。足元は見えず、枝をかき分けても、その先にまたヤブ。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 18

「今回の核心部は、沢じゃなくてここかもしれない……。」そんなことを考えながら、汗だくで格闘すること約30分。ようやく沢音が近づいてきました。ザアァァ……。木々の隙間から白い流れが見えた瞬間、思わずホッとします。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 19

登山口から約2時間20分。やっと産女川の沢床へ降り立ちました。ヤブを漕いで降りてきた斜面を望みます。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 20

そこから景色が一変します。滑らかなナメの上を透明な水が走り、小滝が次々と現れる。沢音が谷に響き、紅葉した木々が両岸から覆いかぶさるように続いています。「そうそう、これが産女川だ!」13年ぶりの懐かしい光景に、自然と気持ちが高ぶります。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 21

沢への下降地点を決めるにあたり、YAMAPに掲載されていた8月29日の遡行記録、ごろたいしさんの「産女川の大冒険」を参考にさせていただきました(この遡行記録を拝見し、下流部からの遡行を断念することに)。地震後の産女川を下流部から遡行した貴重な記録で、現在の沢の姿を知る大きな手掛かりになりました。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 22

アプローチは決して楽ではありません。それでも沢へ入ってしまえば、そこはまさに遡行天国。ナメを歩き、小滝を越え、次の景色を楽しみに進んでいきます。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 23

ただし、この日の水は強烈に冷たい。一度足を沢へ入れると、すぐにジンジンと痺れてきます。「厚手の渓流ソックスにしてくればよかった……。」完全に失敗しました。シャワークライムなど、とてもやる気になりません。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 24

ナメと紅葉が綺麗♪しかも天気まで怪しくなってきます。前夜までの山岳天気予報は午前中「快晴」。ところが朝に確認すると、いつの間にか曇り予報に変わっていました。朝7時頃までは日差しがあったものの、その後は雲とガスに包まれます。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 25

雨こそ降りませんでしたが、とにかく寒い。青空と紅葉の組み合わせを期待していただけに、少し悔しいところです。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 26

側壁が圧巻でした。

2026年10月4日撮影

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まさに、ナメナメ天国です♪

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 28

これも~!

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 29

大きな釜を持った小滝。盛夏であれば泳いで楽しむでしょうが…。あまりの水の冷たさに、つい巻くことばかり考えてしまう私…。ここは、右岸を淵沿いにトラバース。草付きで結構滑る。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 30

ナメと小滝のオンパレードです♪これで青空があれば、最高だったのになぁ~!

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 31

快適に登れるナメ滝でした。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 32

歩けど歩けど、ナメと小滝が連続し、飽きさせません。何より寒い…。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 33

ミニ・ナイヤガラ♪絵になる光景です。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 34

深く大きな釜を持った10m滝。左岸より小さく高巻きました。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 35

標高1,250mの二俣にて。右俣に入ります。ここまで来れば、安心です♪

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 30

右俣に入ってもナメが続きます。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 36

そうそう、今回は登山道歩きが長いことから、渓流シューズ(ラバー)で遡行しました。部分的にヌメっている箇所もあり、油断できません。慎重に足場を確認しながら遡行しました。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 37

いよいよ産女川のフィナーレに突入です!

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 38

今回最も楽しみにしていた場所へ。「天国の源頭部」です。水量が細くなり、沢がゆるやかに草原へ溶け込んでいく。視界が一気に開けました。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 39

その瞬間、思わず立ち止まります。目の前に広がっていたのは、黄金色に輝く湿原。その周囲を、赤、黄、橙に染まった木々が取り囲んでいます。青空こそありません。しかしガスに包まれた湿原は、どこか幻想的で、まるで別世界に迷い込んだよう。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 40

沢はその真ん中を、静かに流れていました。「これは凄い……。」思わず声が出ます。長いアプローチも、30分の激ヤブも、冷たすぎる沢水も、この景色を見た瞬間に全部どうでもよくなりました。まさに「天国の源頭部」。13年ぶりに戻ってきた産女川で、最も心を動かされた場所です。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 41

笊森避難小屋へ至る水場用の道を利用し、快適なフィナーレを迎えることができました。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 42

笊森避難小屋に到着!外は風が強く寒かったので、小屋の中でランチタイム♪中に入るとご年配のご夫婦?がいらして、しばし歓談させていただきました。この日、登山者と会った唯一の方でした。笊森コースは、静かな山登りを満喫できます。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 43

小屋の中は、とても綺麗で快適です。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 44

その後、ガスと強風が続いたため、予定していた栗駒山への山頂アタックは断念し下山することにしました。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 45

紅葉が綺麗♪来た甲斐がありました。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 46

紅葉に染まる笊森山を望みます。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 47

紅葉が素晴らし~い♪まさに「神の絨毯」です。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 48

この日の全行程は6時間45分。沢登りが約2時間20分、登山道歩きが約4時間25分。18年ぶりに復活した笊森コース。13年ぶりに訪れた産女川。そして最後に待っていた「天国の源頭部」。笊森コースと産女川をつなぐ今回のルートは、アプローチも長く決して手軽ではありません。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 49

それでも、ナメと小滝が続く美しい渓相と、源頭部に広がる湿原と紅葉は、その苦労を十分に報いてくれます。かつて「東北一の美渓」と呼ばれた産女川。地震から18年という歳月を経ても、上流部には確かにその美しさが残っていました。

2026年10月4日撮影

栗駒山 産女川 50

岩手・宮城内陸地震前の産女川(下流~中流部)にて。2004年7月撮影。22年前の私(44歳)です。「東北一の美渓」「名渓中の名渓」と称えられ、全国の沢登り愛好家にとって憧れの聖地でした。白山書房が発行する沢屋のバイブル『日本百名谷』にも選出されるほどの名渓でした。

2004年7月15日撮影

栗駒山 産女川 51

このようなナメや滝が連続し、まったく飽きさせない名渓でした。当時の私です。

2004年7月15日撮影

栗駒山 産女川 52

滝を登る22年前の私。

2004年7月15日撮影

栗駒山 産女川 53

地形図上に滝マークのあるザイルが必要な15m滝にて。右壁を登った。今では、この滝も土砂に埋まり消失したとか…。

2004年7月15日撮影

地震前の産女川のハイライト 3段40m滝

GPSの軌跡 ※クリックで拡大

<2026年10月3日(土)>移動日(2時間30分)
盛岡自宅~ツブ沼~真湯野営場(テント泊)

<2026年10月4日(日)> 遡行日
行動時間 6時間45分(休憩時間含む)
登り:4時間40分 / 下り:2時間5分

※ 沢登り:2時間20分 /
登山道:4時間25分

笊森登山口(5時55分)~1,170m下降点(7時50分)~産女川(8時15分)~1,250m二俣(9時55分)~笊森避難小屋(10時35分)~笊森登山口(12時40分)
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