酔いどれ日記 2013年11月

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11月30日(土)ネクサス7
タブレット講座

長いお付き合いをさせて頂いている当パソコンスクールむげんの生徒Aさん(67歳)よりご相談を頂きました。「外出先で気軽に○○をしたいんだけど、何かいい方法ありますか?」とのこと。「そのような使用目的であれば、タブレットなんかがいいと思いますよ~♪」とアドバイスさせて頂きました。

サイズは7インチと10インチ、どちらがいいですか?アンドロイド(google)とiOS(アップル)、どちらいいですか?それぞれ一長一短ありまして、それは…(説明が続く)。「アンドロイドの端末であれば、私自信も持っていますので(Nexus7)かゆい所に手が届くきめ細やかなフォローが出来ると思います。」

生徒さん曰く「難しいことは分からないけど○○と○○が出来ればそれでいいので、それが出来るように先生(私のこと)に全てお任せします!購入から設定まで全て宜しくお願い致します!」と一任して下さいました。

今回のAさんに限らず当スクールに来られるご年配の生徒さんの中には、「○○がしたいけど何を買って良いのかさっぱり分からないし、その後どうして良いのかも(設定等)分かりません!それが出来るように全部お願いします!予算は○○円で使い方も教えて下さい!」とのご依頼が少なくありません。このような個人の好みに合ったきめ細かい対応は、きっと大手フランチャイズのパソコン教室さんには真似の出来ない部分だと思います。しかも低料金で!

私自身のことで恐縮なのですが、当パソコンスクールむげんの場合、完全マンツーマン(フルタイム1対1)で指導させて頂いていますので、他スクールに比べ生徒さんのことがより深く理解出来ていると思っています。今回のAさんの例でいえば、家族構成をはじめ性格や趣味など雑談の中で把握していましたので、Aさんのご期待に沿うべくタブレットの選別から始まって、必要な備品は何か(保護ケースや外部バッテリー等)?少しでも安くて良いものをお届けしたい!さらに、Aさんが喜ぶ(役に立つ)アプリは何か?を検討し、必要なソフトをインストールし各種設定をさせて頂きました。

Aさんの新型Nexus 7(2013年度版)を代理購入(どこよりも安く)し各種設定しながら、私が持っている旧型Nexus 7(2012年度版)との比較検討が出来ましたので、楽しい2日間を過ごさせて頂きました。本日がAさんへの「引き渡し&使い方説明の日」でした。タブレットにパソコンとは違った魅力を感じてくれたみたいで「凄い、凄い!これを使いこなせたら生活スタイルが変わるね♪」の連発でした。「こんなことまでやってくれて本当にありがとう♪」って、とても感謝して頂き嬉しく思いました。

これまでパソコンにおいては同じような状況は多々ありましたが、タブレット端末に関しては、購入から各種設定、そして使い方の授業まで一貫してご依頼を受けたのは今回が初めての経験でした。その為か、この三日間はかなり集中してタブレットの勉強に励みました。「どうしたら生徒さん好みのタブレットに出来るのか?どうしたらその魅力を伝えられるのか?どうしたら、分かりやすく説明できるのか?」などなど。

私自身、最初にタブレットに触った時「これは革命だ!」と思ったほど強い衝撃を受けました。その魅力を一人でも多くの方に伝えられたら…。情報をいつでもどこでも検索&共有出来る魅力は大きいです。今年に入って「タブレットの使い方を教えて欲し~い!」との依頼が増えつつあります。現在はネクサス7等のアンドロイド端末しか教えられませんが、アップル(iPAD)を購入し教えられるようになりたいものです。

今月初旬に発売された「iPad Air」欲しいなぁ~!買いたいなぁ~!googleのアンドロイド系端末だけでなくアップル製品のiPADも授業に取り込みたいなぁ~!」と思いつつも「う~ん、5万円もするのか…」と、いまだ渋っているこの頃です。来月末(大晦日)には甥っ子のたっくん(6歳)が3年振りに帰省します。お年玉と来春の小学校入学祝いをWであげないとねっ!それらを考えると、身を粉にして働かないと…って感じです(^^ゞ。経費節約の為、しばらくは遠方の山への遠征は控えたいと思っています。パソコンの勉強に励みたいし、アマゾンで買った本が5冊も未読状態で早く読みたいですしね♪PS.上の写真は、左がAさんの新ネクサス7(タブレット端末)で右が私の旧ネクサス7です。年々の進化に驚くばかりです。


フォトショップCS6、
adobe製品等のアップグレード!

週末は滝ノ上温泉から三角山を登る予定でいましたが、すっかり寝坊してしまい急遽近場でお手軽な姫神山と矢巾の赤林山を登って参りました。どちらも近くてよい山です。8月9日の大雨による被害で矢巾町の名峰・南昌山がかなりダメージを受け、現在登山が出来ない状況らしいとの話は山仲間達から聞いていました。

私のトレーニング的な山、「その隣の赤林山はどうなんだろう?」と心配になり様子を見て参りました。矢巾温泉は現在休業中、また幣懸(ぬさかけ)の滝、南昌山への林道は矢巾温泉のところで通行止めになっていました。

ちょっと様子を見に入ってみると林道は深くえぐられ、枝沢から流れ出た倒木でガードレールがめちゃくちゃになっていました。ダメージが大きく当分の間、復旧は無理だろうなぁ…。赤林山は、登山口(尾根の取り付き)付近が荒れていましたが、整備されたようで支障なく登れました。以前はなかった新たな道標(○合目)が1合目間隔に設置されていました。

さて、このところ思い切って様々なソフトをアップグレード致しました。出費がそれなりに大きく経費がかさみましたが、スクールを運営する以上、生徒さん達に常に最新のバージョンで学んでいただくためにも必要なことです。先月アップグレードしたソフトは…①ホームページビルダー18 ②アクロバット11プロ

今月アップグレードしたソフトは…③ビデオスタジオ16 ④フォトショップエレメンツ12 ⑤フォトショップCS6、です。いずれも授業や仕事上で必要不可欠な為、これを機会に購入(アップグレード)した次第です。アクロバットに関しては、以前はバージョン10のスタンダード版を使っていましたが、この度思い切って11のプロバージョンに変えてみました。高価なソフトですが、授業以外に仕事でも重宝しています。編集機能がかなり強化されており使い勝手は上々です。

ビデオスタジオに関しては、久し振りに「ビデオスタジオを使ってビデオ編集したい!」という生徒さんがいらっしゃいましたので、数年振りにアップグレードしました。以前はビデオ編集の授業のご要望がそれなりに多かったのですが…。いや~それなりに新機能が増えちゃってて、生徒さんへの授業に間に合うように慌てて?勉強に励みました。以前のバージョンは「重さ」を感じたのですが、新バージョンはサクサクと動作し気分がいいです。

フォトショップエレメンツは、それなりに需要がありますし(ホームページ作成の授業にも欠かせない)、何といってもバージョン11から大幅にインターフェイス(画面)が変わってしまったのです。また操作性もわかりやすく改善されています。何といっても目玉は「フォトショップCS6」です。画像処理ソフトの最高峰ですが、お値段も最高峰なんです。メーカーのアドビ社が今年の春から(CCバージョンから)購入方法が変更になりました。最新バージョンのCCとは、「Creative Cloud」の略のようです。

ソフトの販売形態をこれまでのパッケージ売り切り型中心のビジネスモデルから定額課金のサブスクリプション型へ大きく方針変更されたのです。つまり、ソフト使用料を毎月支払わなければならなくなるようです。初期投資は低く抑えられるものの、長期的には負担が大きくなります。またパッケージ販売からダウンロード販売に切り替わりました。ちなみに気になるお値段は…2,200円 / 月(1アプリケーション 年間契約26,400円)です。

「そりゃ、たまらん!」てなことで、最新バージョンのCCは諦め、パッケージ版最後の製品となるCS6へアップグレードすることにしました(在庫が無くなればCS6の購入はできなくなるそうです)。これなら初期投資は高額ですが、毎月2,200円を支払わなくても済みます。現在は、この度バージョンアップした各種ソフトの勉強に励む毎日です。参考書も購入しましたし、今年一杯は暇を見つけて猛勉強しなくっちゃ~!新バージョンのソフト、触るのが楽しくって~♪どんな機能が増えたのか?ワクワク興味津々です。PS.『酔いどれ画像掲示板』に姫神山と赤林山の写真を掲載しました。ご興味のある方は、ご覧くださいね♪(^o^)

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11月18日(月)雪景色の岩手山

昨日17日(日)は雪と戯れたくって、岩手山を登って参りました。今シーズン初の雪山登山、お天気にも恵まれ眺望もバッチリ!楽しく登ることが出来ました。本当は登頂する予定がなかったのですが、快晴無風!あまりにも天気が良くって山頂まで登ってきちゃいました。

先日都南図書館より「ご予約の本が入りましたので取りに来てください」との電話を頂き、行ってみると百田尚樹の『夢を売る男』でした。あまりにも過去のことで、自分が予約していたことすらすっかり忘れていたのですよ…。

先週は仕事が結構忙しくって、「たまにはのんびり読書したいな~!」と思っていた矢先に超売れっ子作家(彼の本はほぼ全て読んだ)、百田尚樹の本が手元に入ったわけでして、「今日は登山と読書の両方を楽しむぞ~♪」とワクワクしていました。「岩手山は長靴で登れるところまで登る。早目に下山し温泉に入り休憩室でタップリと読書を楽しもう♪」という計画でした。一応の目安として3時間登ったら下山しよう!と考えていました。

今回は積雪期一番人気の馬返し登山口ではなく、今の時期にしてはマイナーな焼走り登山口から登ることにしました。我が家から登山口まで約30K、50分で登山口に到着します。ほんと近くて良い山、岩手山!それにアプローチが短く朝が楽です。朝焼けに染まる岩手山を望みながら車を走らせました。うわぁ~綺麗だなぁ~!それにしても雪が多いなぁ~!中腹部から山頂まで真っ白じゃありませんかぁ~!

駐車場には既に車2台停まっていました。7時15分、登山開始!快晴無風、まさに登山日和♪登山者は誰もいなく貸し切り状態。標高千メートル付近から雪が出てきました。今回の山行は、長靴の性能テストも兼ねています。今年の春に購入したダンロップ製の高級長靴、果たして雪山でどれほど使用可能か?標高1,200mの第1噴出口跡を過ぎるとさらに雪が深くなっていきましたが、トレース(踏み跡)がありラッキー!

登り始めて下山予定の3時間が経過、ツルハシを過ぎ1,600mまで登ってきました。ダンロップ製の高級長靴、さすがタイヤメーカーだけあり、まるでスタットレスタイヤのように滑りません。また保温力もあり指先が冷たくなることもありませんでした。本当はここで降りて、あとは温泉&読書三昧の予定でしたが、あまりにもお天気が良くって、こんな好条件めったにあるものじゃありません。長靴で登れるところまで、さらに登ってみたくなりました。

今のところ、長靴も絶好調!この調子だと1,770m平笠不動避難小屋までは問題なく登れそうです。そこから先の山頂までは、雪の状態をみて長靴でも登れそうなら山頂を目指そう!避難小屋から先、アイスバーンを危惧していましたが、今日は気温も高く凍っていませんでした。ラッキー♪これなら山頂を目指せるぞ!

登り始めて4時間40分、11時55分に山頂を踏むことが出来ました。山頂付近にて馬返し方面から登ってくる登山者を結構見かけました。さすが超人気の岩手山、ほとんどが単独の方でした。中には女性の単独行者もいました。今の時期に岩手山を登る人って、よほど山が好きな方に限られると思います。下山はあっという間で、2時間チョイで降りることが出来ました。

山頂から八幡平の山々を望むことが出来ましたが、結構(雪で)白くなっていました。山はもう冬なんだなぁ~!と思うと同時に、今年の雪山は早いな!と感じました。下山後は、焼走りの湯にて入浴し(500円)、読者はあきらめて帰宅することにしました。帰路ラーメン屋の幸楽苑にて先週同様「酸辣湯麺(サンラータンメン)590円」を食べて帰りました。近くてよい山、岩手山。年に数度は岩手山に登りたいものです。ほんと充実した楽しい一日となりました♪ PS、『酔いどれ画像掲示板』に今回撮影した写真を掲載しました。ご興味のある方はご覧くださいね♪(^o^)

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11月10日(日)霧氷の焼石岳 (1,548m)

昨日9日(土)…本当は先週行った仙北街道を今度は岩手県(胆沢ダム)側から入り全行程をつなげる計画でした。問題は、現在胆沢ダム工事の影響で街道入口(猿岩隧道を通り大寒沢林道終点)まで車で入れるのかどうか?でした。

焼石観光開発連絡協議会に電話して確認してみると、「大丈夫ですよ!つぶ沼のY字路を左に入ると行けますよ!」とのこと。安心しきった私は、山行計画を練りました。先週はツナギ沢出合まで行っていますので、今回は大寒沢林道終点から大胡桃山~879m峰~ツナギ沢出合まで。しかし、それだけだと距離が短く物足りないので、さらに栃沢~大高鼻沢~小出川の滝マークのある場所まで遡行し、きのこ採り&滝見物も絡めよう♪今回をもって本当に沢納めにしよう!

先週はスーパーのビニール袋一杯にナメコが採れ、これが母に大好評♪「うめなぁ~♪(美味しいなぁ)」を連発しています。ほんと天然ナメコって、美味しいですよねぇ~!「今週はもっと気合を入れて採るぞ~!」とビニール袋を2枚も用意しました。

9日(土)朝5時、自宅を出発!途中北上の吉野家で朝から牛丼を食べパワーを付ける私。予定通りつぶ沼手前のY字路から旧道に入りつぶ沼に到着!その先に看板が…「この先3K通行止め」だって…。「なに~!しょうがない、そうなったら林道を歩くしかあるまい…」と意を決する私。やがて通行止め地点に到着し、そこには警備員が立っていました。朝早いのにご苦労様です。「あっ、すみません。ここから先は工事関係者以外通れないんですよ!」と警備員さん。

「猿岩隧道(さるいわずいどう)へ行きたいのですが、どう行ったらよろしいのでしょうか?先日電話で行けることは確認したのですが…」と私。「そりゃ、無理ですよ~!だって、今は湖面に埋まっていますから…」。その警備員さん、遠方に指を差し「ほら、あそこに湖に浮かぶ小山があるでしょ。その下に白色の岩肌が見えるでしょ。そこが猿岩隧道(トンネル)なんですよ!」と優しく教えてくれました。あちゃ~!ボートを使わない限り無理だ!「ちなみに現在工事中のこの道はどこまで続くのですか?」と伺ったところ「完成すると一関の祭畤(まつるべ)大橋まで通じますよ!」とのこと。

これで今回の山行計画は泡と化しました。せっかく焼石連峰の麓まで来たのだから、このまま帰るのはもったいないなぁ~!久し振りに焼石岳でも登るかな♪ということに。今回も単独山行ゆえ、自分の思う通りに臨機応変に対処できます。中沼登山口に到着したのが8時、駐車場には既に5~6台の車が停まっていました。

焼石岳は、沢登りの下山路に使うか積雪期にしか登ったことがありませんでした。よって、沢登りと積雪期を除いて一般登山道を下から登るのは初めてかもしれません。無雪期は沢登り、積雪期は雪山という危険を伴う緊張感のある山行を毎年、毎週繰り返していますので、いつも緊張感をもって山を登っています。しかし、今回は超久し振りに一般登山道からの登山ですので超リラックス♪「こんなに楽していいのか!」って感じ。たまには息抜きにこんな登山もいいかも♪と思った次第です。

銀名水の小屋を過ぎると風が冷たく登山道にも雪や氷が…。「山はもう冬なんだなぁ~!」。さらに上部に登っていくと木々が凍り付いた霧氷が綺麗なこと~♪その霧氷が日光に照らされ、シャンデリアみたいにキラキラ輝く様は、まるでおとぎの国のようでした。焼石岳で標高が約1500mもありますから、立派な霧氷が出来るのも頷けます。今朝はかなり冷え込みましたもの。予定外の山行となりましたが、この美しい霧氷が見れただけでも焼石岳を登れたことに感謝!

帰りにひめかゆにて入浴♪今読んでいる本が、大ベストセラーになったカーマイン・ガロ著の『スティーブ・ジョブズ驚異のプレゼン ‐人々を惹きつける18の法則 - 』です。この本、めちゃくちゃ面白くって、為になります。入浴後も休憩室でこの本を読んでは温泉に入り…を繰り返しました。この書はアップルCEO、故ジョブズのプレゼンテクニックの指南書ではありません。「他人にモノを伝えるということとは何か!効果的な伝え方とは?」それらの「本質」をジョブズのプレゼンを例に見事に解き明かしています。スクール業という仕事柄、私も「人に伝える、より深く理解してもらえる方法」を常日頃模索し研究しています。目から鱗、本当にお勧めの書です。キーワードは、短い言葉でいかに感動を与えるか!

温泉で長居したせいもあり、盛岡に帰着したのは夕方6時前で、晩飯をラーメン屋の幸楽苑で食べることにしました。今月の大盛り無料キャンペーンのメニュー「酸辣湯麺(サンラータンメン)590円」を頼みました。「ギョーザもいかがですか?」と勧められましたが、大盛りを食べて、さらに餃子ではお腹一杯で食べることは厳しいです。「ごめんなさい…」と断りました(^^ゞ。でも、このサンラータンメン、めちゃくちゃ美味しかったですよ♪汁まで飲み干しちゃったほどです。第5弾となる「大盛り無料キャンペーン」の中で、今回のサンラータンメンが一番の私のお気に入りです♪何はともあれ、今回も楽しい一日となりました!感謝♪(^o^) 

PS.今回撮影した写真を『酔いどれ画像掲示板』に掲載しました。ご興味のある方は、ご覧くださいね~♪(^o^)

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11月6日(水)古道巡礼

「仙北街道について、もっと知りた~い!」と思い、高桑信一書の『古道巡礼』(現在絶版)を読んでみました。アマゾンの紹介文を以下に抜粋いたします。『今は人影も絶えて、静かに森のなかへ埋もれていくしかない道。その懐かしい記憶をたどる旅に出てみたくなったのだ-。「八十里越」「津軽白神、マタギ道」など、14の古道巡礼の記録。』

その14の古道とは…(1)八十里越―会津と越後を結んだ歴史の街道 (2)津軽白神、マタギ道―日本海から遡上するマスを求めて通った人びと (3)仙北街道―古代東北の謎を秘めた千年の道 (4)越後下田の砥石道―信仰と産業が交錯した山岳世界 (5)足尾根利山の索道―山中に消えた幻の集落をつなぐケーブル道 (6)奥利根湖岸道―首都圏の水瓶に残された文明の残骸 (7)会津中街道―白湯山信仰の陰に隠れた不運な峠道

(8)黒部川、日電歩道―電源開発のために拓かれた苦闘の渓谷道 (9)松次郎ゼンマイ道―早出川に沿ってつづいた伝説の仕事道 (10)北海道、増毛山道―陸の孤島を支えた開拓の道 (11)米沢街道、大峠―海と山をむすぶ生命線、塩の道 (12)熊野古道、小辺路―信仰によって結ばれた辺境の風土 (13)鈴鹿、千草越え―一攫千金を夢見た鉱山の光と影 (14)八十里越の裏街道―古道の織りなす原郷の風景。

著者の高桑信一さんは、沢登りの世界において神様的な存在!沢屋の間では、その名を知らぬ人はいないほどの超有名人。高桑さんとは、沢で何度かお会いしたことがありますし、その時ちょっと会話させて頂いたこともあります。この本、貪るように一気に読んじゃいました。それほど面白くってグイグイと引き込まれた次第です。マタギ道、ゼンマイ道、仕事道、今や廃道になった街道などなど、一般の人は到底入れない荒れ果てた古道を自らの足で歩き取材し、さらに歴史的背景まで調べ上げた良書だと感服しながら読ませて頂きました。沢のスペシャリスト、高桑さんだからこそ作り上げることが出来た素晴らしい本だと感心した次第です。

先週末に私が辿った古道は、上記(3)の仙北街道ですが、この書を読めば、「いかにしてこの径(みち)が出来たのか?」の時代背景が分かりやすく記されています。また、この本によれば、源義経が平泉の藤原氏を頼って越えた道だったらしい。牢を脱獄した高野長英が水沢の母に会う為に通ったとか。さらに、幕末の戊辰戦争の時も兵がこの道を通って秋田に侵攻したとか…。

この仙北街道を歩きながら思ったこと…。時は西暦800年の平安時代、衛星もなければ、2万5千図(地形図)もない時代、24キロにもわたる険しい山越えの道…。岩手の胆沢町から秋田の東成瀬村抜けるルートは、他にもたくさんあったはず…。なのに、なぜこの場所(尾根と沢をつないだルート)に道を作ったのか?そこでなければならなかった理由は?実際に自分の足で歩いてみると、その答えが良くわかります。危険な場所を上手く回避出来る地形で高低差が少なく、しかも効率の良いルートなのです。先見の明に脱帽です。

その他、9月に遡行した白神山地の暗門の滝~西股沢~赤石川~ヤナダキ沢も上記2の「津軽白神・マタギ道」で紹介されており、これまた興味深く読みました。遡行中にあちこちにあった顕著な踏み跡…実は、追良瀬川の淵滝へ通じる道であり、日本海から遡上するサクラマスを求めて通った人々によって付けられた道(径)だったのです。その豊かな川の恵みも、昭和32年(1957年)に追良瀬堰堤の完成よって消失し、入山者が減り道は次第にヤブに埋もれていったようです。

その他、書に紹介されている6の「奥利根湖岸道」も歩いています。この時は、奥利根本谷の遡行に行った時で、モーターボートの予約が取れず止むを得ず湖岸道を歩きましたが(完全なヤブ!ヤブ漕ぎ2日間も強いられ過去最高記録)、そのような歴史的背景があるとは全く知りませんでした。8の「黒部川、日電歩道」の下ノ廊下も歩いていますし、9の「松次郎ゼンマイ道」も早出川本流遡行の際、その存在を知りました。全国津々浦々いろんな場所の沢を遡行しましたので、「なんでこんな場所に(地形図に記載されていない)道があるのだろう?何のための道なんだろう?」と疑問に思ったことは幾度もありました。

この本を読み、道があるところには必ずちゃんとした目的と理由があることが、よ~く分かりました。その目的が生活の為であったり、軍事目的であったり、開発の為であったり、宗教的理由であったり様々ですが…。それらの古道の多くは、車と鉄道の出現によって、その役目を終え存在さえも忘れ去られ廃れていきました。しかし、今回の仙北街道の山行で、「歴史を体で感じつつ歩くのって、楽しいなぁ~♪」と、その面白さに目覚めてしまった私…。山の楽しみ方が一つ増えたようで、嬉しい気持ちになりました♪今後も、機会あらば古道を訪れたいと思った次第です。

PS.先週行った仙北街道を『山の扉』に掲載しました。皆さんの参考になれば…と思い、結構詳しくまとめたつもりです。ご興味のある方は、ご覧くださいね~♪(^o^)

『山の扉』 千古の歴史 仙北街道 今すぐ見たい方はクリック!


11月3日(日)千古の歴史 
仙北街道を歩く

秋田県東成瀬村(焼石岳の登山口・大森山トンネル方面)から岩手県奥州市の石渕ダム上流(猿岩方面)まで、険しい山々を越える古道、仙北街道に興味を抱き、限られた時間で歩いてみることにしました。今回参考にした資料は、「千古の歴史を刻む仙北街道」と「まるごと自然館」、そして、「仙北街道(仙北道) 古道を歩く岩魚旅」です(一部抜粋)。

秋田県東成瀬村手倉の起点に設置された古道の案内図によると、元々は24キロの道程のようですが、ブナ原生林を縫う古道は、その約半分の13キロ。ルートは、秋田県側東成瀬村の起点・豊ケ沢林道終点(標高約850m)から峰伝いに柏峠(1018m)、中山小屋を経て、小出川(570m)を渡渉し、栃川、ツナギ沢沿いの古道を歩き、展望の良い大胡桃山(934m)を越え、峰伝いに下って岩手県胆沢町側の起点になっている大寒沢林道終点に至る約13キロの区間。

この街道が歴史に登場したのが奈良時代の776年!何と1200年余りの歴史を持ちます。坂上田村麻呂が胆沢城を築城、雄勝城との連携路として整備されたのが、この仙北街道のようです。単に歴史が長いということだけでなく、この一帯は1990年3月、白神山地や八幡平玉川源流部とともに栗駒山・栃ケ森山周辺森林生態系保護地域に指定されました。そのど真ん中を横断し、現在もなお開発から逃れて、ほぼ昔のまま現存しています。

千年を超す長い歴史を持ち、明治15年までは大いに栄えた仙北街道ですが、大正時代、北上-横手間の平和街道(国道107号)が開通すると、急速にさびれ、いつしか忘れ去られ国土地理院発行の地図からも消えました。近年(23年前より調査開始)、岩手県、秋田県の地元有志の皆さんによって、荒れ果てた街道を踏査し、刈払い等の作業を続けてくれたお陰でこの古道・仙北街道が復活したと聞きます。

「この道を絶やすまい!」と秋田県東成瀬村と岩手県奥州市の「仙北街道を考える会」が毎年「仙北街道探訪踏査」のイベントを実施しているようです。今回歩いてみて、普通の登山道と何ら変わりなく立派な道でした。道幅は狭い場所で30センチ、広い場所で1メートルといったところでしょうか。ちなみに、文献によると当時の街道の幅は9尺(2.7m)もあったようです。

数百年のブナの森と険しい峰に刻まれた古道、そして苔蒸した山神の石碑…千古の歴史を刻む古道のロマン街道へいざ出発!まずはアプローチ、秋田県東成瀬村は、我が家から結構遠く130Kもあります。豊ヶ沢林道入り口には立派な案内板がありました。そこからちょっと進むとY字路になるのですが、誤って工事中の林道(右側)に突入してしまった私…。いははや、とんでもない悪路で一時はどうなるかと思った…(^^ゞ。戻りたくてもUターンできる場所もなく突っ込むしかありませんでした。

林道終点(850m)はちょっとした広場になっていて5~6台駐車可能です。案内板や道標は皆無ですが、要所に場所を示す石碑があり目印になります。また、迷いやすい場所には目印のピンクテープがありました。道の状態は、とても歩きやすく立派で毎年のように刈り払いされているのだと感じました。ちなみに、これほど立派な道なのに国土地理院の2万5千図には表記されていません。

本当は13k全て踏破したかったのですが、入山口と下山口が離れ過ぎる為、単独の場合は車の回収の問題があります(車デポ地に戻らなくてはならないので「来た道を戻る」しかなく)。ネットで調べても歩行時間に関する記載が見当たらず、往復の場合一体どこまで行けるのか?よって、時間を区切りで折り返し地点を決めることにし、3時間経ったら戻ることにしました。帰りは登り返しがあるため4時間位かかるだろうから。それにキノコも採りたいし。

「街道」というだけあり急坂のアップダウンが少なく体に優しいルートですが、沢を徒渉&遡行する場所(小出川、栃川、ツナギ沢)もあり渓流足袋で歩くことにしました。古(いにしえ)の浪漫街道と沢登りの両方を満喫できる、私にとってまさにトキメキ山行♪森林生態系保護地域に指定されているだけあって、「自然の深さが違うなぁ~!」と体感出来ました。何といってもブナの立派さと美しさが光っていましたし、紅葉は終わりかけていましたが、標高の低い場所ではまだまだ美しく、楽しめました。小出川の紅葉も見事でした。

1200年前の奈良時代から始まって、平安、鎌倉、室町、安土桃山、江戸、明治、大正時代まで歩き続けられた仙北街道、皆この景色を見ながら歩いていたんだなぁ~!と思うと感慨深いものがありました。駐車場から歩くこと3時間、ツナギ沢出合まで進むことが出来ました。出来れば大胡桃山まで足を延ばせたら…との思いもありましたが、帰りのことを考えると無理はできません(帰りの登り返しが辛い)。今度機会あらば、岩手県側から入り残りを歩き全13Kの行程をつなげたいと思います。

黙々と登っていると「おぉぉぉ~!大量のナメコ発見!」朽ち果てた老木一面にビッシリですよ~♪うひゃ~!収穫量は、スーパーのビニール袋一杯(ビッシリ)に採れました。天然のナメコって、美味しんですよねぇ~♪これで母へのお土産が出来ました。採れたのはいいけど、その重量たるや、ザックが一気に重くなってしまいました(^^ゞ。

帰りは来た時と違う林道(迂回路)を通ったところ、何の問題もなく通行可能でした。帰路、真昼温泉にて入浴!西和賀町(旧沢内村)を通る山行で単独の時は、よく利用します。だって、300円ですよ~!他の温泉の半額で、しかもシャンプーと石鹸、そしてドライヤーまであります。但し、浴槽は狭く4人も入れば一杯になります。R1を通りR46に出たら渋滞…。しかも、お巡りさんが10m間隔にビッシリと並んでいるじゃありませんか~!何か事件でもあったのかな?と聞いてみたところ、「皇太子ご夫妻が通られる」とのことでした。時間は夕刻6時、腹減ったぁ~!山へ行った時くらいは、ちょっと贅沢に食べるようにしています。イオン近辺で食堂を探すも、どこも満杯状態…。並ぶのも面倒なので吉野家に入り最高級メニューを頼むことにしました。最高級といっても「ロース豚焼定食(530円)」なんですよ…。何はともあれ、楽しい一日となりました♪ PS.今回撮影した写真を『酔いどれ画像掲示板』に掲載しました。ご興味のある方は、ご覧くださいね♪(^o^)

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