仙人沢 刈田俣

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山形蔵王 仙人沢刈田俣 1

今回は山形蔵王の仙人沢刈田俣へ 愛弟子のえるさんと共に行って参りました。 気温が10度ちょいしかなく、しかも小雨降る 中の遡行となり、とても寒かったです。

この仙人沢は「登山体系」によると 蔵王を代表する名渓とか…。 以前より一度は行ってみたい! と思っていた沢なんです。

2005年9月22日撮影

山形蔵王 仙人沢刈田俣 2

アプローチ方法は、ペンション「TOOコットン」 の駐車場へ。上の写真がそうです。

坊平のライザスキー場にある所です。 ペンション手前の林道を歩くこと数分で この古ぼけた看板が出てきます。 とても不親切な看板でした。

2005年9月22日撮影(写真提供えるさん)

山形蔵王 仙人沢刈田俣 3

上の写真の看板のところから山道へ入ります。 するとこのような(左の写真の)道標が…。 「最初に観音滝を見よう!」って、 思っていたのですが…

2005年9月22日撮影

山形蔵王 仙人沢刈田俣 4

な・な・なんと、観音滝への登山道は 「通行止め」とのこと…。 とりあえず仙人沢を遡行して 時間に余裕がある場合は、「もう一度 ここに戻り観音滝を見よう!」 ということにしました。

2005年9月22日撮影

山形蔵王 仙人沢刈田俣 5

これが仙人橋です。この橋を渡り登山道を 行くと熊野岳へ至ります。我々は、この橋から 沢へ降りて、いざ遡行開始♪

2005年9月22日撮影

山形蔵王 仙人沢刈田俣 6

遡行を開始して直ぐにこの「不動滝(30M)」が 出現します。下段15M、上段15Mのようです。 今回の遡行にあたり白山書房出版の 「関東周辺の沢(増補版)」を参考にしたの ですが、その遡行記録によると「左岸から巻く」 とあります。

どう考えても左岸だとかなりの 大高巻きになってしまいます。 ここは旧登山道を利用して途中から ブッシュに突入し、右岸より高巻きました。 30分くらいの高巻きでした。

2005年9月22日撮影

山形蔵王 仙人沢刈田俣 7

これは、上の不動滝の下段15Mを 間近で見たものです。 夏の暑い日であれば、この下段の滝は 登れそうな感じでしたが、上段 が登攀不可能、とのことです。

この滝の左岸にトラロープがぶら下がって いましたが、その先端が絶壁のところで 途切れていました。何のためのロープか? 理解に苦しみました。

2005年9月22日撮影

山形蔵王 仙人沢刈田俣 8

2万5千図の地形図で見る限り この仙人沢はゴルジュ記号だらけで 「面白そうかな?」ってワクワクしていたのです。 しかし、実際に入渓してみると、思ったより 沢のスケールが小さく側壁は脆い岩盤でした。

側壁の落石に細心の注意を払いながら 遡行した次第です。雨天時の入渓は 止めた方がいいと思います。

2005年9月22日撮影(写真提供えるさん)

山形蔵王 仙人沢刈田俣 9

次なる滝は、この沢最大の滝、燕滝(41M)! いやぁ~!これはスゴイ滝でした♪ 拍手ものです! この沢の場合、スゴイ滝=スゴイ高巻き! って感じでした。

2005年9月22日撮影

山形蔵王 仙人沢刈田俣 10

上の燕滝にさらに接近して撮影したものです。 この1段目の小滝は、右壁を快適に登れます。

2005年9月22日撮影

山形蔵王 仙人沢刈田俣 11

その1段目の滝を登り、2段目の下から 撮影した燕滝(41M)です♪ 迫力、ありました! ここは右岸より高巻きました。 出だしがドロドロ(雨のせいもあり)で 滑るのなんのってぇ~!

えるさんはどうやら滑り落ちたようです。 (える氏のブログで知りました。) 道理でなかなか登ってこないなぁ~! って思った次第です。ご無事で何より!

2005年9月22日撮影

山形蔵王 仙人沢刈田俣 12

この燕滝を高巻き沢床へ降りるには 8Mほどの懸垂下降となります。 懸垂下降用にロープをセット している私です。働き者です。

2005年9月22日撮影(写真提供えるさん)

山形蔵王 仙人沢刈田俣 13

懸垂下降をしている えるさんです。 大分上達したようで、嬉しい限りです!

2005年9月22日撮影

山形蔵王 仙人沢刈田俣 14

この沢は、側壁がスゴイのですよ! スゴイといっても脆そうな岩盤で…。 落石の残骸があちこちにありました。 こんな岩、当たったら死んじゃうかも?

この沢は、なだらかなゴーロと大きな滝と 屹立した側壁で構成されている沢でした。 一応グレードは3級となっていますが 高巻きのルートファインディング力が 問われる沢だと感じました。

2005年9月22日撮影(写真提供えるさん)

山形蔵王 仙人沢刈田俣 15

その後、「関東周辺の沢」の⑦に該当する 10M滝に到着!「巻かざるを得ない」と ありますが、まったくもって巻かざるを得ません。

左岸はルンゼが走っているので、無理。 右岸からなんとか巻けそうかな?と。 高巻き中にちょっとしたハング越えが あるんですよ。高巻きでハングだなんてぇ~! このような時、「クライミングをしていて よかったなぁ~!」って思います。

2005年9月22日撮影

山形蔵王 仙人沢刈田俣 16

その後、糸滝(25M)が出現! いやぁ~!素敵な滝でした!しかし… 私は、「う~ん!」ってうなってしまいましたよ。 「この滝の高巻き、どうしよう?」って。

だって 右を見ても、左を見ても絶壁なのですよぉ~! 直登はどう考えても無理そうですし…。 そして雨は降って寒いし…。

2005年9月22日撮影

山形蔵王 仙人沢刈田俣 17

これは上の糸滝を間近で撮影したものです。 う~!それにしても、この滝、どうやって 突破しようか?と悩む私…。

2万5千図の地形図を見ると、右岸は岩盤 マークが入り組んでいて大変そう…。 下部は左岸より登りやすそうだけど、 きっと上部で行き詰ること必至。

2005年9月22日撮影(写真提供えるさん)

山形蔵王 仙人沢刈田俣 18

結局、左岸のこの絶壁を高巻くことに決定! いやはや、傾斜が強いのなんのってぇ~! 重労働でした!

下から仰ぎ見た時に 「えぇ~!あそこまで登らなきゃならんのかぁ!」 と、気が遠くなりそうでした。 途中トラバース出来そうもありませんでしたし 滝の高さより遥かに登らなくてはなりません。

2005年9月22日撮影

山形蔵王 仙人沢刈田俣 19

その高巻き途中に後ろを振り返ると 「おぉ~長~い滝だぁ~♪」 落差100Mはありそうな滝でした。

2005年9月22日撮影

山形蔵王 仙人沢刈田俣 20

かなりの高さまで側壁を登りやっと 傾斜の緩いところへ出ました。 さて、この先沢へ降りるか?そのまま 500Mほどトラバースして登山道へ出るか? 迷いましたが、満場一致で「登山道へ出よう!」 ということに決定した次第です。

異議を唱える人はいませんでした。 ところが、その500M(直線距離)が長いこと。! このような地に足が着かないような密度の 濃いヤブ!いやはや、これには参りました。 結局この500Mを進むのに1時間半以上も かかりましたよ!腕、パンパンです!

2005年9月22日撮影(写真提供えるさん)

山形蔵王 仙人沢刈田俣 21

うぅ~!やっと登山道(スキーリフトの駅) に到着!リフトのロープが見えた時は 感動しました!だってガスが濃くて 2万5千図の地形図とコンパス、そして高度計 だけが頼りでしたから…。

何度も木登りして ルートを確認した次第です。 遡行時間が4時間30分です。 下山はなんと40分ほどでした。 下山後に見た下流部の観音滝(30M)です。 とても素晴らしい滝でしたよ♪

2005年9月22日撮影

山形蔵王 仙人沢刈田俣 22

その観音滝の落口です!

2005年9月22日撮影

山形蔵王 仙人沢刈田俣 23

これは、左側に回りこんで撮影した観音滝です。 水量豊富で、豪快な滝でしたよ♪ 登山道を下って見れる滝なのですが、 現在は「崩壊地あり」とのことで通行止めに なっているようです。

そこを強引に?入りました。 確かに崩壊していた部分がありましたが 沢屋にとっては、ハイウェイに思えました。

2005年9月22日撮影

山形蔵王 仙人沢刈田俣 24

観音滝(30M)の撮影に忙しいえるさんです! このように人物が写っていると、滝の規模も わかるかなぁ~?この滝の登攀は絶望的で 登山道を利用して高巻くしかありません。

2005年9月22日撮影

山形蔵王 鴫の谷地沼 1

せっかく蔵王まで来たんだし、観光見物でも するかぁ~!って行ってみた鴫(しご)の谷地沼です。

沼と後方には蔵王連峰が… 静かで素敵なところでした。 地元の人曰く、穴場の観光地とか…。

2005年9月23日撮影

山形蔵王 鴫の谷地沼 2

これもそうです! 祝日だというのに、人がいませんでした。 静かに自然と戯れたい方にはピッタシかも! 一周1.5Kmのようで、20~30分で 一周できます。

2005年9月23日撮影

山形蔵王 鴫の谷地沼 3

その沼の畔に咲いていた小さく可憐な 花です。名前、わからず…。

2005年9月23日撮影

山形蔵王 古屋敷村 1

次に寄ってみたのが上の山の古屋敷村です。 映画「ニツポン国 古屋敷村」で有名?になった 所で、過疎化が進んだ村を観光地化したとか。 それで興味シンシンで行って見ました。 そ

のような古き良き日本を感じさせる ところって好きなんですよぉ~ん! 茅葺きの民家がそのまま保存されていて、今も人が住んでいるようでした。 ただし、観光地としては現在メインテナンスが されていない状態でした。

2005年9月23日撮影

山形蔵王 古屋敷村 2

蔵王の秘境として100~150年前の 山村の茅葺き民家がそのまま保存されています。 ただし、民族資料館などは閉鎖されていました。

2005年9月23日撮影

山形蔵王 古屋敷村 3

その古屋敷村の入り口にある「開運の滝」♪ 落差8M位でしょうか?スダレ上でとても 美しい滝でした。開運の滝とはいい名ですね♪

2005年9月23日撮影

山形蔵王 古屋敷村 4

そこより車で5分ほどで萱滝(萱平の大滝) に到着します。登山道が整備されていて 滝下へ楽に降りられます。 3段20M滝です。 とても綺麗な滝でしたよ♪

2005年9月23日撮影

山形蔵王 古屋敷村 5

これは上の写真の萱滝の 真下で撮影したものです。 まるで滑り台のような滝ですね♪

2005年9月23日撮影

宮城県七ヶ宿町・滑津大滝 1

盛岡への帰路、宮城経由で帰って参りました。 途中、刈田郡七ヶ宿町の七ヶ宿街道 (国道113号線)沿いにある滑津大滝を見て 来ました。

とても有名な滝のようです。思えばこの道、過去何度か通っているんです。 朝日連峰の沢へ行く時に…。この看板は なんとなく覚えているのですが、一度も立ち 寄ったことがありませんでした。

2005年9月23日撮影

宮城県七ヶ宿町・滑津大滝 2

この滑津大滝は、観光地化されいて このような立派な遊歩道が…。 おぉぉ~楽チン、楽チン♪

2005年9月23日撮影(写真提供えるさん)

宮城県七ヶ宿町・滑津大滝 3

遊歩道を歩くこと数分で滑津大滝が 見えてきました♪ 落差はないものの、横幅があり まるでプチ・ナイヤガラの滝のようでした。

ちゃんと階段もあり滝上に行けるのですよ! 至れり尽くせりです♪

2005年9月23日撮影(写真提供えるさん)

宮城県七ヶ宿町・滑津大滝 4

これは、上の滑津大滝を間近で見たものです。

2005年9月23日撮影

宮城県七ヶ宿町・滑津大滝 5

滝上からは、このようなヒョングリも 見えましたよ!

2005年9月23日撮影

宮城県七ヶ宿町・滑津大滝 6

これは、滑津大滝の二段目、上段の 右側の滝を撮影したものです。 結構豪快でした♪

2005年9月23日撮影

宮城県七ヶ宿町・滑津大滝 7

上段の滝の全景です。 写真撮影に励むえるさんです。

2005年9月23日撮影

宮城県七ヶ宿町・滑津大滝 8

個人的には、下段の滝より 上段の滝の方が好きです! このような幅広の滝は、珍しいですよねぇ!

2005年9月23日撮影

宮城県七ヶ宿町・滑津大滝 9

その滝の畔に咲いていた可憐な花です。 蘭にも似ているような…。 相変わらず名前わからず…。

2005年9月23日撮影

宮城県七ヶ宿町・滑津大滝 10

そのお土産売り場にこのイノシシカレーが あったのですよ!心優しきえるさんが 「お母さんに…」ってプレゼントしてくれました。 まだ食べていないのですが…。 イノシシの肉って、食べたことな~い! どんな味がするんだろう?

この丸森町の イノシシカレーは、漫画『美味しんぼ 第75巻』 にも紹介されたようで、なにやら名物の ようですよ♪ イノシシ肉って、別名 「ぼたん肉」って言うそうなんです。

2005年9月23日撮影

宮城県七ヶ宿町・滑津大滝 11

このパッケージの裏面を見ると… 結構ウケましたねぇ~♪ 「罪ほろぼしに喰ってけろ!」が。 本当に猪が言ったのだろうか…? そんなバカな…

2005年9月23日撮影
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