春川本谷・赤湯又沢・三滝沢・生保内川

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真昼山塊・胆沢川・小出川・柏沢

胆沢川 小出川 柏沢

この写真はこの沢の核心部とも言える 「柏の大滝50M」で、一緒のS先生は その昔、水流左から登ったそうな! おそらく、初登なのでは? 「小笠原君も登ってみるかい?リードし てもいいぞっ!」と言ってくれましたが、 かなりヤバッチイです。

岩は脆いし 逆層だし。通常は左から大高巻き となります。高巻きも結構急傾斜で 疲れます!ルートファインディングは 慎重に!下降ルートは牛殺し沢 が最短距離ですが、懸垂下降がビシ バシあります。

1998年8月撮影
虎毛・春川本谷ダイレクト1

虎毛山塊 春川本谷ダイレクトクーロワール 1

随所にこのような赤い格子模様のナメ床 が続き、美渓であった。下降ルートは虎毛沢 を下降したのだが、やはり同様の綺麗なナメ 床が見られた。

尚、万滝沢出合を過ぎると ビバーク適地はない。 私は単独だったのでダイレクトの出合に斜面を 整地してやっとこさ設営した。ダイレクトの出合は 視界が悪いとわかりづらいので気をつけて!

1998年9月12日撮影

虎毛山塊 春川本谷ダイレクトクーロワール 2

これは万滝沢出合を過ぎたちょい先 にある「大釜を持った10M樋上」です。

右を泳いで、直登しました。

1998年9月12日撮影

虎毛山塊 春川本谷ダイレクトクーロワール 3

西ノ又沢出合直前のところは、 丸型の釜が4つほど続きます。 とても綺麗なところです。

1998年9月12日撮影

虎毛山塊 春川本谷ダイレクトクーロワール 4

さらにその上には、10M滝が現れます。
これは登れそうになく、高巻きました。

1998年9月12日撮影
虎毛・春川本谷ダイレクト2

虎毛山塊 春川本谷ダイレクトクーロワール 5

これは春川本谷の上流部で、この先少し 行けばダイレクトクーロワールの出合に 到着します。 春川本谷、万滝沢、ダイレクト。この3本の内、 ヤブ漕ぎがないのはダイレクトです。

他の2本は、ヤブ漕ぎ2~3時間も有ります。 ダイレクトは滝だらけで、傾斜も強く 一気に高度をかせげます。 源頭部は、湿原なのでヤブを漕ぐことなく 気持ちよく稜線に出られる素敵な沢です!

虎毛山塊 春川本谷ダイレクトクーロワール 6

ツメは草原の中を歩けば虎毛山山頂です。 これは虎毛小屋です。 確か水場はなかったような?

1998年9月13日撮影
虎毛沢・赤湯又沢1

虎毛山塊 虎毛沢・赤湯又沢右俣右沢 1

鉄橋跡(手すり無し)&長い梯子です! 良くもまぁ~、こんな橋を作ったものだぁ! 高度感をたっぷり楽しめま~す! 今回我々が採ったルートは…

赤湯又沢右又の二俣・標高800Mを右→ 850Mの二俣を左→標高900Mを右 そして、稜線上のコル1230Mへ(ヤブ漕ぎ 約15分)→泥湯温泉へ下山。

時間:林道行き止まり地点から赤湯又沢 標高670Mの天場まで約5時間。 2日目:天場から稜線まで2時間半。 稜線から泥湯温泉まで1時間強。
虎毛沢・赤湯又沢2

虎毛山塊 虎毛沢・赤湯又沢右俣右沢 2

左岸から小滝を持った沢が流入する。 これが、赤湯又沢の出合で~す! これより、温泉を目指してレッツ・ゴ~! 赤湯又沢の出合、標高540M地点です。
虎毛沢・赤湯又沢3

虎毛山塊 虎毛沢・赤湯又沢右俣右沢 3

ここは最高の天場でしたぁ~! 野天風呂まで1分、寝床は何と床暖房付 ですぞ~!地熱のお陰でポカポカの一夜 でした!奥の煙は温泉の噴煙です。

私の山仲間たちです!標高670M付近にて。 大人数なのでブルーシートを2枚連結して 赤湯御殿の出来上がり~!右の写真は 夜の宴会シーンで~す!舞茸汁(もちろん 天然)やヤマメのコツ酒をはじめグルメ三昧! 今週も酔いどれ絶好調でしたぁ~!
虎毛沢・赤湯又沢4

虎毛山塊 虎毛沢・赤湯又沢右俣右沢 4

こんな山奥で温泉に入りながらビールを 飲めるなんてもう最高!何も言うこと無し! 周囲には軽い硫黄臭がただよっています。 単純硫黄泉と推定。疲れた体にはここち良い お湯です。

他にもあちこちで温泉の湧出が 見られました。あちこちからボコボコと熱湯が 湧き出て 硫黄臭があたりに立ち込め ています。 入湯地点の選定に悩みます。 1日4回も入浴したつわものもいましたよ~!『いい湯だっなぁ、ハハァ~ン』のHさん!
虎毛沢・赤湯又沢5

虎毛山塊 虎毛沢・赤湯又沢右俣右沢 5

これは遡行2日目。 なんと秋だというのに、沢の水がぬるいの ですよ~!ぬるい沢の正体は…?

硫黄臭がたちこめる噴気地帯から熱い お湯が流れ込んでいたのでしたぁ~! もうビックリですよ。 こんな沢、始めてぇ~!
虎毛沢・赤湯又沢6

虎毛山塊 虎毛沢・赤湯又沢右俣右沢 6

こんな感じで~す!これは標高830Mの 枝沢が流れ込んでいる地点です。 右岸に何と湯治場の小屋跡の残骸が…。 その昔、湯治小屋があったそうな…。

皆さん、曰く『こんな山奥まで歩けるのなら 湯治の必要が無いっ!』って。 もっともなご意見ですね~! 遡行中、足を火傷しないように神経を 使った、珍しい沢です。熱湯ボコボコ状態です。
虎毛沢・赤湯又沢7

虎毛山塊 虎毛沢・赤湯又沢右俣右沢 7

写真左のV字切り込みが、赤湯又沢 右俣右沢に流れ込む熱湯沢? 温泉の噴気よく見えませんが…。

標高850M地点にて。とても この沢は遡行出来そうにありませんねぇ! だって、熱湯なんだも~ん! ア~チッチ~!状態ですよ~! もちろん、我々は左に入りましたよ~!
虎毛沢・赤湯又沢8

虎毛山塊 虎毛沢・赤湯又沢右俣右沢 8

今回は岩手、宮城より12名の参加で した。大好評でしたよ~!泥湯温泉にて。 皆さんで「ハイ・ポーズ!」20代から60代 まで。学校の先生、大学(ドイツ)の 天文学教授、某大手新聞記者まで 職業は皆さん色々…。山では皆平等です!

楽しかったなぁ~!目的はただ一つ! 楽しい山と美味しい酒!我ながら素晴らしい 山行企画だったと自負しています! 当初は同沢下降の予定でしたが、Kさんの マジックに?まんまとハマリ稜線までツメる ハメに…。災い転じて福となす!とはこの事か!
虎毛沢・赤湯又沢9

虎毛山塊 虎毛沢・赤湯又沢右俣右沢 9

下山後、泥湯温泉にて、またまた入浴! まったくもって温泉三昧の山行でしたぁ~! とっても素晴らしい湯でしたよ~!

ここの露天風呂は最高で~す! またまたビールで乾杯! もちろん、ここは有料で500円です。
虎毛山塊・三滝沢1

虎毛山塊 役内川 ツブレ沢 三滝沢 1

ツブレ沢の滝にて。この日の朝、岩手を 出発する時は、大雨でした。 まさかこんな土砂降りの中…と 思いましたが、『とりあえず、出合まで!』 が結局最後まで遡行してしまいました。

幸いなことに、秋田県はそんなに 降らなかったみたい。でも しっかり増水していました。
虎毛山塊・三滝沢2

虎毛山塊 役内川 ツブレ沢 三滝沢 2

三滝沢出合の8M滝を越えるとそこは 素晴らしいナメ床が…。

車でも走れる のでは?と思うほど、ナメ床の1枚岩は 素晴らしかったです。 デートコースにお勧めかも?
虎毛山塊・三滝沢3

虎毛山塊 役内川 ツブレ沢 三滝沢 3

このようなナメ床とナメ滝が連続し 遡行者を楽しませてくれます。 フリクションはバッチリ効きます。 スメアリングの練習に最適です!
虎毛山塊・三滝沢4

虎毛山塊 役内川 ツブレ沢 三滝沢4

ゲップが出るくらいナメ、ナメ、ナメの連続で 全行程の約8割はナメ床とナメ滝の連続です。

沢の初心者をこのような沢へ案内 すると沢好きになるかも? 増水で楽しい遡行が満喫できました。
虎毛山塊・三滝沢5

虎毛山塊 役内川 ツブレ沢 三滝沢 5

一緒に行った岩手の山仲間たち。 皆イワナ釣りは上手だし、山菜キノコにも とっても詳しいです。また、料理方法も たくさん知っていて良い勉強に なります。

翌朝土砂降りで 天場が水没する寸前でした。 避難用に固定ロープを張る。 テントを張れる良い場所はあまりない。 当初の予定では、ワルイ沢を下降予定 でしたが土砂降りのため登山道を下山。
和賀山塊・生保内川1

和賀山塊 生保内川 1

~部名垂(へなたれ)沢下降 今年、2001年の沢納めの沢です。この沢は、沢登りの神様『浦和ロマンの高桑 さん』が絶賛していた程の沢でもあり以前より 一度は入渓してみたいと心に思っていました。

下流部のゴーロ歩き(4時間)がどうもイヤで、 これまでノビノビになっていましたが、とっても 素晴らしい沢でした! この写真はゴルジュ帯の入口にある 4段ネジレの滝です
和賀山塊・生保内川2

和賀山塊 生保内川 2

何が素晴らしいかと言いますと、『柔と剛』の 沢なのです!下流部の長~いゴーロ歩き を我慢すると、いきなりゴルジュ帯に入り、 ゴルジュの突破や滝の登攀など 稜線直下まで充実した沢登りを満喫 できるのですからタマラナ~イ! これ程までに極端な沢は珍しいです。

心の準備が出来ていない内に ゴルジュ帯に入るのですから…。 渓相の変わり様には、もうビックリ! これは「4段ネジレの滝」の 中間部より沢床に降り立ち 先のゴルジュを突破! 通常は大高巻きで全て巻くみたい。 結構、ショッパイよ~!これは私です。
生保内川3

和賀山塊 生保内川 3

このような深い釜を持った 小滝も随所に出てきま~す! 夏だったら泳いで突破するかも?

水がとっても冷たくて、泳ぐ気になれず。 腰まで浸かるのも『おぉ~冷てぇ~!』 右より高巻きました。
生保内川4

和賀山塊 生保内川 4

沢これは標高700M付近にある 『魚止めの滝10M』です。 左岸より高巻きました。 こりゃ~とても登れそうにありません!
生保内川5

和賀山塊 生保内川 5

沢登りの大ベテラン、Sさん。 彼となら多い日も安心…!? お互い結構、直登にこだわり、充実した 遡行が出来ました。

結局、ザイルを使用 したのは懸垂下降で数箇所のみでした。 登攀は全てノーザイルでしたが、 彼とだからこそ出来た事! 初級者がいれば頻繁にザイルが 欲しいところかも。
生保内川6

和賀山塊 生保内川 6

この滝は2段15Mの『銚子滝』だろうか? 左より直登。傾斜はゆるいものの 逆層のため、数歩が悪い! 特に2段目の出だしでチョッピリ緊張。 とても綺麗な滝でした。

この上部も小滝が連続して楽しませてくれ ます。パーティーに確実に登れる クライマー1人は必要だと思います。 高巻きも出来るものの大高巻きに なってしまうのでなるべく直登した方が 早いし、楽しめます!
生保内川7

和賀山塊 生保内川 7

上流部は紅葉の最盛期でとても綺麗でした! 天気も良くて、もう最高!『沢納め』にふさわしい 沢でしたよ!それにキノコたくさん食べたし。

初日の幕場でお会いしたU夫妻、ありがとう ございました。夫婦で沢100本以上入ったとか。 まさに理想のカップルでした!2人共大ベテラン の方でした。また、どこかでお会いできること、 楽しみにしております!
生保内川8

和賀山塊 生保内川 8

沢をツメルと、ここ朝日岳(1,376M)に 到着!後方に見えるのが田沢湖です。

右奥に見えるのが秋田駒ケ岳。 最後のツメはヤブ漕ぎもなく草原歩き を満喫できるのも魅力かな? これは私です。

森吉山 ノロ川 小又峡 1

Y家とA家の家族を連れて秋田はマタギの里 森吉町の小又峡にご案内! 森吉へ向かう車中にてごきげん なY家の萠乃ちゃん6歳!

森吉山 ノロ川 小又峡 2

小又峡は、森吉山東麓のノロ川原生林を 源として大小100余りの爆布、 おう穴、深渕 からなる原生峡で、県の名勝天然記念物に 指定されています

森吉山 ノロ川 小又峡 3

秘境といわれる全長6キロの渓谷には 遊歩道(2キロ)と登山道(4キロ)が 整備されており、大小の滝めぐりを 楽しめます。

左の写真はこの散策路を代表する三階滝です 一見の価値あり!雨の中でも素晴らし~い!

森吉山 ノロ川 小又峡 4

盛岡より秋田・森吉の太平湖、小又峡の 基点(グリーンハウス)まで田沢湖経由で 約160K。車で3時間で到着。

そこより遊覧船に乗って25分で小又峡の遊歩道 入り口へ到着です。今回のメンバーで~す! 雨の中、頑張って歩いてくれました

【生保内川について…】

和賀山塊は本邦に残された数少ない秘境の一つ。生保内川は掘内沢と並んでこの山域の 代表的な渓谷である。秘峰・羽後朝日岳に源を発するたいへん長い源流谷で、多くの渓ファン から注目を浴びている。ブナやミズナラの原生自然にドップリつかりながらの遡行ができ、 沢登りの醍醐味を充分味わう事の出来る名渓である。いざ、出発!

遡行日:2001年10月6~7日(山中1泊2日) 
メンバー:小笠原&S氏

10月7(土)

国道46号線の太平トンネルのチョイ先にあるNTT電波中継施設から太平沢を下降。(車の駐車 数台可能です。) 太平沢の下降は難しい所はありませんが堰堤がたくさん出てきて疲れます。 約30~40分で生保内川へ到着。キノコを採りながら生保内川を遡行開始。標高600M近辺の 左岸に幕営。

この日はひたすらゴーロ歩きのみでした。ここまでは、滝は1個も有りません。 夜は、遠路東京から遡行しに来たU夫妻よりキノコをたくさん、ご馳走になりました。 美味しかったですよ~!ありがとうございましたぁ~。

コースタイム

NTT電波中継施設11:00→標高600M幕営地15:00

10月8日(日)

標高640Mあたりの『ネジレの滝』以降は一気に川幅が狭まり、ゴルジュや滝が連続して稜線 直下まで楽しませてくれます。しかし、結構気が抜けません! 全体的にヌメッテいるので慎重に登りましょう!雨で増水するとかなりヤバそうです。確実に登れ ない滝の高巻きは、踏み跡がシッカリ付いていました。登れる滝も多く、楽しませてくれます。 夏はアブがスゴイみたいです。

秋は水がとっても冷たくて泳ぐ気になれません。 一体いつが良いのだろうか?? ゴーロ歩きからゴルジュ帯へ…あまりの渓相の激変に面食らう人も少なくないと思います。 またそれが生保内川の魅力なのかも知れませんね!焼石連峰の沢と違って、滝などの岩は 結構シッカリしています。最後のツメでヤブ漕ぎがないのも嬉しいです。また朝日岳ピークからの 景色も絶景です!

さすが浦和ロマンの高桑さんが絶賛するほどの沢だと思いました。 当初の計画では、生保内川遡行後、朝日岳よりシトナイ沢を下降し2泊3日の予定でしたが (車の回収があるので…)初日で酒を切らしてしまい急遽、部名垂沢を下降することにしました。 朝日岳ピークより約3時間で下れるので…。酒が切れたら、もう我慢できな~い!

コースタイム

幕営地7:00→朝日岳13:00→部名垂林道車止め→16:00→林道を歩いていたら工事関係 車両に乗せて貰えました!→田沢湖駅→タクシー→NTT電波中継施設(タクシー代約2400円)
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