福島 正伸

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掲載の本

アントレプレナーになろう! 
会社の元気はメンターがつくる 

著者紹介

1958年7月28日、東京生まれ。早稲田大学法学部卒業、コンサルタント会社へ入社するも、「時間がもったいない」と2日目に退社を決意。家庭教師で生活費を得ながら、84年7月、(株)ビーボードを設立。事業が軌道に乗るとつまらなくなり、人生をかけて出来る仕事を模索し、88年、(株)就職予備校(現(株)アントレプレナーセンター)を設立する。

現在、同社代表取締役社長。通産省、労働省をはじめとした各種政府諮問機関で委員を歴任。(社)ニュービジネス協議会主催の第1回アントレプレナー大賞人材育成賞受賞。「自立創造型社会の創生」をビジョンに掲げ、起業家および自立型人材育成のための各種支援を行う。主な著書:『起業家精神』『会社の元気はメンターがつくる』『起業家に必要なたった一つの行動原理』『何もないから成功するんだ』『アントレプレナーになろう!』など。

本の概要

この本は、起業家にとって「バイブル」と言われている書です。著者である福島先生は、全国の自治体などの支援のもと、「起業家大学」を全国あちこちで開講されている方です。本書はその講座内容を多くの方に紹介し、さらに多くの起業家を輩出することができれば、という主旨で発刊されたものです。本書は、起業家として成功する為の「ノウハウ書」ではなく、「起業家精神」について述べています。夢と勇気を持って本気で事業に取り組む「姿勢」が書かれております。いわゆる思想書ですが、とても元気にさせてくれる本であることは間違いありません。

今年2002年度、私は福島先生の起業家大学に参加させていただきました。とっても、元気にさせてくれる素晴らしい授業内容でした。この本に書かれている精神論は、単に起業を目指す人ばかりでなく、全ての人に読んでいただきたい内容に富んでいるものだと思っております。人生を成功させる秘訣が盛りだくさんです。尚、上記の書物以外に福島先生のHPからも一部抜粋させていただきました。

目次

福島正伸の世界

人には様々な夢や目標があります。それぞれの人生の中には自ら体験し乗り越えなければならない問題や苦難がたくさん待ち受けています。仕事・恋愛・家族・経営、悩みの種は尽きません。ただ、物事は捉え方によってネガティブにもポジティブにも変わります。雪が降ると嫌な人もいれば、嬉しい人もいます。恐らく生きている間、良いことばかりは続かないでしょう。そんなとき考え方を変える事によって、後悔のない充実した人生を過ごすことや、自分が生まれてきた存在価値を知ることは出来ると思います。

うまくいかないと他人のせいにする依存型から、自分の責任であると考える自立型人間へ。自分の欲望ばかりを優先する自己優先型から、周りの人達に感謝され尊敬されることを優先する支援型人間へ。充実人生のキーワードは「尊敬される人になる」です。

カガミの法則

①人に与えた分だけ、自分に与えられる。

②まずは与えることが何よりも先決である!(Give and Giveの実践)

③他人にやった事が自分に返ってくる。(他人の役に立てる人ほど、他人の力を自分に持ってこれる)

④他人を成功させると自分が成功する。(博多金龍の話・皆が成功する起業家セミナー/他者支援&相互支援) ⑤他人を幸せにすると自分も幸せになる。(人間の修行とは他人に幸福を与えることである。)

成功する方法

⑥他人のため社会のために働く(貢献)すると成功する。(大切なことは、企業に対する忠誠心ではなく、社会に対する貢献心なのである)

⑦何のために働くのか?それは他人のため、社会のために働くことしかないのである。価値と感動の提供(会社や個人の利益のために働くと倒産する。賄賂、癒着、不正)

⑧何のために生きるのか?それは他人のため社会のために貢献し、自分を成長させるため。

⑨起業家とは他人のために自分自身と闘うことが出来る人。

⑩誰にでも出来る最高の支援とは、「励ます」こと。

⑪最大の感動とは、自分が努力したことで他人を喜ばせた時。

⑫自分が変われば相手も変わる。(インサイド・アウト)。

カガミの法則 なぜ?

①なぜ、部下は言うことを聞かないのか? ②なぜ、自分がやろうとすることを周りが助けてくれないのか? ③なぜ、うちの会社の職場は暗いのか? ④なぜ、こんなにも自分だけ評価が低いのか? ⑤なぜ、自分の部下はこんなにも「やる気」がないのか?

人間社会には一つの法則がある。それは「自分がやったことが自分に返ってくる」という法則である。他人が自分に対して何をしてくれるのかは、自分が他人に何をしてきたかの裏返しということだ。「他人は鏡」なのである。さてこの法則に基づいて先の疑問を解明してみると、それらの答えは以下のようになる。

(1) 部下が言うことを聞かないのは、自分が部下の言うことを聞いていないから。

(2) 周りが助けてくれないのは、周りがやろうとすることを自分が助けてこなかったから。

(3) 職場が暗いのは自分が暗いから。

(4) 自分の評価が低いのは、自分が価値を提供できていないから、または他人の評価を高める支援をしてこなかったから。

(5) 人がやる気にならない本当の原因は相手にあるのではなく、気づかせてやる気にさせることができない上司のリーダーシップの欠如にある。個人が自発的に成長しようとすれば、どんどん自分で知識は身に着けていくものであり、もちろんその修得にかかる時間も短くなるはずだ。教育とは、いかに気づかせてやる気にさせるかが最も大切なことである。

他人のために自分はいったい何ができるのか?

「何かお手伝いできることはありませんか?」 できることはどんなにわずかなことでもかまわない。仮に何も手伝うことがなくても、私たちは他人にできる最高の支援がある。それは「励ます」ことである。励ますことは自分がどのような状況に置かれていようが、いつでもできる最も価値のある支援なのである。大切なことは支援しようという気持ちを持つことだ。「どうか、頑張ってください!心より応援しています!」

カガミの法則・波動(波長)について 塩谷信男著『自在力』より

素直で、物事を肯定的に捉えることの大切さは、いくら強調しても強調しすぎる事はないと思います。なぜなら心というのは波動です。波動には波長がありますが、その波長がちょうど指紋のように人によってそれぞれ異なっています。そして人間はこの固有の波長に同調するような事象にしか出合わないようにできているのです。波長に合わない事は起こらないようになっているのです。私たちの心が発する波長に同調する出来事でしか私たちには起こらないのです。

簡単にいえば、良い波長の持ち主には良い事が訪れ、悪い波長の持ち主には悪い事が降りかかってくるわけです。したがって、心をいつも明るく保ち、物事を前向きに考えている人には、明るく前向きな事柄が起こります。感謝の心を忘れない人は感謝せざるをえない事が起こります。仕事なら成功するし、研究なら成就する。また、自分にプラスの結果をもたらす人にしか出会いません。逆に愚痴ばかり口にし、ため息ばかりついていては、さらにそれを促がすような暗い出来事、マイナスの事象ばかりが降りかかってくることになるのです。

自己責任 
問題の原因は自分自身にあると考える

自己責任と自己依存

他人や環境のせいにしたことは改善できない!改善するには?自分自身に責任(問題)があったと考える。→自分が変われば周りも変わる(カガミの法則)。一方、問題の責任は他人や環境にあると考え、何もしない(苦労したくないから、責任を取りたくないから)→いつまで経っても問題解決されないばかりか事態を悪化させる→益々苦労する結果になる。例:できないのは、○○さんがやってくれないから。売上が上げられないのは、不景気だから。

②自己依存 =○ 状況の変化や相手に期待せず、自らの可能性に期待する。 ○ 自主的な行動をとる。他者依存=景気が良くなってくれれば売上も上がるのに。手助けしてくれればもっと頑張れるのに…。

過去と他人は変えられない。未来と自分は変えられる。他人や状況を変えたければまずは自分を変えるべし。今できること、自分が出来ること(影響の輪)から取り組む。

楽を求めると楽に生きられない!なぜか?苦労なくして充実なし!苦労なくして感動なし!

実話:アメリカ、デルタ航空の復活物語

アメリカにデルタ航空という航空会社があります。この会社はオイルショックの時に、大打撃を受けて倒産寸前まで追い込まれた会社です。「いよいよ、来月でおしまいかぁ~」ってほとんどの社員は思っていました。そこで、社員が「社長、実は我々社員から社長に最後のプレゼントがあります。ぜひ、整備工場まで来てください!そこでプレゼントの授与式をしたのです!」社長は「こんな大変な時期に何事か…」と思ったものの行ってみました。

そこには全従業員が待っていました。そのプレゼントには大きな垂れ幕がかかっていました。幕を引いたところ、そこには最新鋭のジェット旅客機が止まっておりました。「社長、この飛行機は全社員がお金を出し合って買いました。これは私たちの飛行機です!この飛行機で、来月も再来月も飛ぶ事が出来ます。ぜひ一緒に仕事を続けさせてください!」

当時のアメリカの航空会社は自社所有の飛行機を持っていませんでした。デルタ航空と限らず全ての航空会社は飛行機を借りて飛んでいたのです。その飛行機の胴体の中央には大きなリボンが巻かれており、胴体には飛行機の名前がシッカリと刻まれていました。「スピリッツ・オブ・デルタ号」つまり、日本語で「デルタの魂」。

事の始まりは、たった一人のスチュワーデスが「自分達の仕事の仕方に問題があって、このような事態を招いてしまった。」と謝りに来た事がきっかけでした。その思いが回りに伝わり「皆で何かをしよう!」という運動がおこったのです。それが飛行機を購入することになった。一人のスチュワーデスの「思い」が会社を救ったのです。皆が「会社を何とかしよう!」という気持ちになったとき、既に会社は再生への道を歩みだしていたのです。現在もデルタ航空は大空を飛んでいます。PS. 上記の写真は、今やアメリカのビック3の一つ。Delta Air Lines

夢と自己責任

あきらめない限り「本当の失敗」はない!あきらめさえしなければ成功する。自分があきらめた時が「失敗」となる。

ピンチはチャンス!失敗は総て糧にするだけである。1つの失敗がひとつのノウハウを生む。2回目には成功確率が上がる。失敗するほど次の成功確率は過去最大となり、いつか必ず成功する。

できるかどうかを議論することには意味がない。先にやるかどうかを決めて、どうしたらできるかを考える。

あきらめない限り成功は近づく。成功の秘訣は?全てのできない問題の原因は自分にあると考え(自己責任)、どんな状況や環境におかれようとも決して諦めないこと。人や環境に問題があるのではなく自分がやるかやらないか、それだけが問題なのだ。出来ないのは単に自分の努力が足りないだけ。

本当に頑張っている人は言う「まだまだ努力が足りない」と。

楽を求めると楽に生きられない!なぜか?苦労なくして充実なし!苦労なくして感動なし!

⑦うまくやろうとすれば迷い、全力でやろうとすれば迷わなくなる。

疲れるのはなぜ?それは夢がないから。夢は人を元気にする!一日100回夢を確認すること!

実話:日本で就職のできない留学生のために

【24歳で政財界を動かし、社団法人組織をつくった女性、荒木なぎささんの話】
彼女が武蔵音楽大学ピアノ科に在籍中に友人の留学生がなかなか就職が出来なくて困っていました。「このままでは、自分の国へ帰るしかない…」と残念そうに荒木さんに話しました。荒木さんは自分に何か出来ることはないか?と考えました。「友達の為に何とかしてあげたい!」という気持ちになったそうです。人材のグローバル化が叫ばれている中、なぜ人種によって就職できる出来ないが差別されるのだろうか?そこで荒木さんはある人に聞きました。

荒木さん 「どうしたら外国人が日本で就職できるようになるのでしょうか?」
ある人  「まぁ、社団法人でも作るしかないね!」
荒木さん 「社団法人を作ればいいんだ。どうすれば社団法人を作れるのですか?」
ある人  「まぁ、政財界のトップ、100人以上を説得して、億単位のお金を集めるしかないね!」
荒木さん 「そうか、そうすればできるんだ。どうすれば政財界の人、100人以上を説得できるですか?」
ある人  「まぁ、手紙でも書くしかないね…」
荒木さん 「そうか、手紙を書けばいいんだ…」

ある日の事、先輩のFさんは聞きました。「どうして、そんな人たちに会えたの?スゴイねぇ!」

荒木さん 「エッ、会えない人っているんですか?」
Fさん   「だって、どうやって会うの?」
荒木さん 「手紙を書けば誰だって会って下さいますよ!」
Fさん   「エッ、手紙を書けば会ってくれるの?」
荒木さん 「会ってもらえるまで手紙を書けばいいんです!」
Fさん   「会ってもらえたとしても、どうやって説得したの?わかってもらえないでしょ」 
荒木さん 「エッ、わかってくれない人っているんですか?」
Fさん   「……」
荒木さん 「わかって下さるまで通えば、誰だってわかってくれますよ!」

何というプラス発想といい、あきらめない姿勢といい、素晴らしいですね!彼女はこの発想方法をピアノの先生から学んだそうです。はじめからショパンやモーツァルトを弾ける人はいない。弾けるようになるためには、弾けるようになるまで弾くしかない。うまく弾けない理由は、単に努力が足りないから。他の理由は関係ない。弾けるようになるまで努力すれば、誰だって弾けるようになる!と。

紙をいくら書いてもわかってもらえない原因を他人や環境のせい(例えば政治家はやはり腹黒い人たちばかりだから…とか、ここは日本だからしょうがない…とか)にしていたら、決して夢はかなわなかったでしょう。荒木さんは、わかってもらえない原因は自分の努力が足りないからだ、自分に問題があるからだ、と考えました。それが「自己責任」の考え方なのです。

プラス発想 
全ては 自分を成長の為に

①問題、困難、逆境、試練、後悔、失敗、苦境、人間関係、全ては自分を成長させてくれるためにある。

試練が大きいほど自分を成長させる事が出来る。苦労なくして、充実なし。苦労なくして生きがいなし。

③自分を成長させてくれるチャンスをくれた全てのこと(試練)に感謝しよう

④人間の存在価値は、試練を通じ人間性を成長させることにある

⑤なぜ、人間は成長しなければならないか?それは人間の本性なのだから。

楽を求めると楽に生きられない。成長に反する行為を行った場合どうなるのか?また同じ試練がやってくる。何度でも。その人の人生は益々苦労多きものとなる。疲労、ストレス、不満、倦怠感、状況の悪化。

世の中は必然にして必要、そしてベストなことしか起こらない。人生には自分で解けない問題集(試練)は用意されていない。

⑧あなたは、今日どんな成長をしましたか?明日はどのような成長を望みますか?将来は?

サムシング・グレートがあらゆる生命体の生みの親であることを考えれば、本当に親が子供のために悪いことをするはずがないのです。そう考えれば、どんなことも「天からの試練」として受け止められる。自分にとって不利な状況の時こそ、プラス発想が必要なのです。プラス発想をする時、私たちの体はしばしば遺伝子がONになるのです。どんなにマイナスに感じられる局面でも、結果をプラスに考えるのが、遺伝子コントロールのためには何よりも大切なことなのです。(村上和雄著「生命の暗号」より)

信頼と支援

他者支援 =他人は信頼して支援する対象である! 博多金龍ラーメン屋の話・相互支援=2ヶ月続けて売上の落ちるお店のない理由は?自分が手伝わなかったから売上が落ちたと考えた。60店舗の売り上げの一番低い店を直ぐに手伝いに行く。手伝いに行けない遠い店舗の人は、自分が出来ること「励まし」の言葉を直ぐに送った。

他人に期待してはいけない、なぜ?他人に期待すると裏切られて不満となって返ってきます。不満やストレスは相手を自分の思い通りにしようとする考えから起こるもの。

誰でもできる最高の支援とは?それは「励ます」こと。

他人の役に立てる人ほど、他人の力を自分に持ってこれる(カガミの法則)。他人にやった事が自分に返ってくる。部下が話を聞いてくれないと嘆く上司のその理由。過去その上司は部下の話を聞いていなかった。自分が過去やった事が全部自分に返ってくる。

教育について

教育とは押し付けるものではなく、気づかせ、やる気にさせることである。人が最もやる気になるのは、自分で気づいたこと、自分で決めたことに取り組む時である。大切なことは、押し付けるのではなく自分で決めさせて取り組むようにすること!

実話:面白い仕事と面白くない仕事

以前、私は新宿に事務所を構えていたことがあるが、そこから一○○メートルほど離れたところに駐車場があった。そこにはいつでも元気で明るい、六○歳を過ぎたばかりの管理人のおじさんが働いていた。毎日のように顔を合わせていたが、いつもおじさんは明るい笑顔で挨拶をしてくれた。以前は大手企業で働いていたそうだが定年になって退社し、そして駐車場の管理人の仕事を始めたということだった。

ある雨の日、駐車場に車を止めたとき、私は傘を忘れたことに気づいた。車の中でどうしたものかと考えていたところヘ、スタスタと管理人のおじさんが近づいてきて、「傘を忘れたんなら、これ持っていきなよ」と、自分がさしている傘を私にさしだしてくれた。

「でも、それっておじさんの傘じゃないの?今日の帰りは遅くなるから、おじさんがいる時間に返せないよ」「いいんだよ。私のことはどうでもいいから持っていきなよ」「じやあ、後ですぐに返しに来るから少しの間だけ貸してください」管理人のおじさんはいつもこんな調子で、自分のことよりも他人のことばかり考えてくれるような人だった。

その駐車場は時間貸しもしていたが、場所柄もあってか、いつも満車の状態だった。そんなとき、管理人のおじさんは駐車しようとして入ろうとする車の運転手に、いかにも申し訳なさそうに謝っている姿をよく見かけた。そして必ず、道路に出てその車が見えなくなるまで少し薄くなった自髪の頭を深々と下げている。

そんなある日、寂しそうな顔をして、「福島さん、実は今週いっぱいでこの仕事を辞めることになりました。妻が胸を悪くしたので、空気のきれいなところでのんびり暮らすことにしたんですよ。いろいろお世話になりました」と言って、頭を下げた。「え、それは残念だなあ。でも、いろいろお世話になったのは、こっちのほうですよ」私は何ともいえぬ叙しさを覚えた。

今日が最後というその日、私はちょっとした感謝の気持ちで手みやげをおじさんに持っていくことにした。駐車場に着くと、私はびっくりするような光景を目にした。管埋人室は駐車場の端っこにあって、やっと二人くらいが入れるくらいのプレハブ。その管埋人室は花束がいっぱいで中がまるで見えない。さらに置ききれなくなった手みやげがドアの外に高く積まれてあった。「おじさん、じゃまになるかもしれないけど、これもここに積んどくよ」

「いやあ、どうもすみません。何の気遣いもいらないのに申し訳ありませんね。私はこの仕事をして毎日毎日がとても楽しくて、とっても幸せでしたよ」「おじさんはどんな仕事をしたって、みんなに喜んでもらえる人なんだよ」(カガミの法則=人に与えた良いことは自分に返ってくる!→結果自分が幸せになる。)つまらない仕事なんかない。その仕事にかかわる人の姿勢が仕事を面白くしたり、つまらなくしたりしているにすぎない。私はそんなことを管理人のおじさんから学んだ。

仕事が面白いとか、仕事がつまらないというのは、その人が面白くなるように仕事に取り組んでいるか、つまらなくなるよう取り組んでいるかで決まるものである。楽しくやろうと思えば何でも楽しくなってくるし、イヤイヤやれば何でもイヤになってくる。(プラス発想)
 私たちは仕事の価値をそれにかかわろうとする姿勢によって作っている。つまらない仕事だと決めつければ、その瞬間にどのような仕事でもつまらないものとなってしまう。つまらない仕事だと思い込んで取り組んでいると、必然的に仕事の生産性は落ちてくる。つまり、その仕事を通して社会や他人に価値・感動を与えることができなくなるのである。仕事にかかわる前に、私たちはすでにその仕事の価値を決めているといえるのではないか。このことは、今どんな仕事にかかわっていたとしても同じである。

一流大学を出たのに、毎日がコピー取りの仕事ばかりと言って嘆いている若手社員の声を聞くことがある。こんなことをするために大学を出たんじやないと。でも、よく考えてみてほしい。コピー取りの仕事ってそれほどまでにつまらない仕事なのだろうか。(仕事が面白くないのを環境や仕事のせいにしている=他者責任/面白くないのは自分の姿勢に問題があると考える=自己責任)

私はあるベンチャー企業の女性スタッフのこんな声を聞いたことがある。その人は仕事のほとんどがいわゆる雑務ばかりであった。電話応対に始まり、銀行へ行ったり、コピーをとったり、社内の清掃をしたりと結構忙しい。にもかかわらず、彼女はとっても毎日楽しく仕事ができるという。

「私の仕事はいわば雑用ですよね。みんな嫌がることかもしれません。でもみんなが嫌がることをするってとても気分がいいんですよ。自分が他の人の役に立っているって感じるじゃないですか。そのためにも、一つひとつの仕事の意味を考えるようにしています。この仕事をするとだれが喜んでくれるかを考えるんです。もちろん相手は声に出して喜んでくれるばかりとは限りません。でも、それはかっこ悪いと思っているからじゃないかと思うんです。心の中ではきっと喜んでくれているはずなんですから」いまかかわっている仕事の面白さは、自分の仕事に取り組む姿勢によって決まるのである。

自立型用語

生きがい
日々充実感を感じて生きること。充実感を感じるためには、夢・目標を持ってチャレンジし続けることである。障害や問題に対して、今できることからあきらめずに取り組んでいくことが生きがいになる。一方、目先の安楽を求めるほど生きがいのない人生になる。 苦労なきところに生きがいなし。


夢とは、どんな困難を乗り越えても達成したいものであり、決意である。夢は行動してこそ夢。行動の伴わないものは幻である。

決意
やると決めて、いかなる困難でも受け入れること。決意において大切なことはどこまでの困難を受け入れる覚悟ができるかである。世界一の企業をつくるには世界一の困難をも乗り越える決意をしなければならない。決意をするにあたっては、自分がいまどのような状況にいるかは関係ない。そして決意をすると、目的を達成するために1つでも多くの問題を少しでも早く見つけ出して対処していきたくなる。 決意は顔に現れる。

幸せ
今の状況をすべて受け入れることによって得られる。いま、幸せであると思っている人は10年後に環境が変わっても幸せである。一方、いま幸せと思っていない人は10年後に環境がどれほど良くなったとしても幸せではない。 どのような環境にいるのかではなく、その環境をどのように受け止めているのかによって幸せであるかどうかが決まるのである。プラス受信をすることができれば、どのような時でも幸せを感じることができる。

感動
感動は、うまくいかないことの先にある。大きな困難があり、不可能と感じる障害があるほど、その先には大きな感動が待っている。さらに最大の感動は、自分が努力したことで他人を感動させたときに得られる。企業活動における究極の目的は、顧客に感動を提供することである。そしてピジネスの世界で相手に感動を与えるためには、相手の想像を超える商品・サーピスを提供することが条件。顧客の想像を超えた商品・サーピスこそが感動を生む。

感謝
感謝されることを目的とし、感謝されるために行動する。感謝することも大切だが、それ以上に大切なことは感謝されるようになることである。自分が存在することの価値を最も感じるのは他人から感謝された時である。また、企業の存在価値とはどれだけ多くの人に感謝されたかで決まる。

期待
相手を思いどおりにしようとすること。期待が大きい人ほど人間関係もうまくいかなくなる。相手に期待すると裏切られて不満となって自分に返ってくる。それは他人を思いどおりにすることはできないからである。さらに不満を蓄積するとストレスになる。不満、ストレスの解消のためには考え方を変えるしかない。つまり他人に期待するのではなく、自分自身に期待することである。

信頼関係
 こちらから信頼することによってのみ相手からも信頼される。信頼関係がつくれるかどうかは相手が信頼できるかどうかではなく、自分がどれだけ相手を信頼するかによって決まる。信頼関係は話し合ったり、飲みに行ったりすることによって生まれるのではなく、こちらが相手のすべてを受け入れることによって生まれるものである。

一流
他人に感動を与えることができる人。単に能力に秀でているだけではなく、その生き方が人々の見本となる人。自分で自分が一流であると言うことはできない。一流であるかどうかは他人が決めることであり、自分は一流を目指して努力し続けるしかないのである。

プロ
他人に感動を与えるために、日々自己成長の努力をすることができる人。プロは言い訳をしない、人のせいにしない、楽を求めない。プロはうまくいかなかった責任を環境や他人のせいにぜず、自己の責任としてとらえ、全力で自己改善に取り組む。プロのライパルは昨日の自分であり、昨日できなかったことを今日できるように努力する。プロはすべてを努力によって解決する。

売上
社会への貢献度が数字化されたもの。売上の向上はそれがどのような理由で伸ぴたのかが問われる。社員への強制的ノルマや営業外収益などでいくら企業の売上が伸ぴたとしても、その企業の社会的存在価値があるとはいえない。むしろ社会に価値、感動を提供せずに売上が伸びたとすれぱ、そのこと自体が問題。社会に価値・感動を提供した結果が売上であり、売上が伸ぴないのはそれができていないだけである。

口コミ
一人の顧客を完膚なきまでに感動させることに始まり、広告宣伝なしで企業を成長させる最も効果のあるPR方法。情報化社会ほど、体験した人の話が最も信頼性を持つ。それが極めて効果のある広告宣伝となり、加速度的に広まる。1人の顧客の後ろに100万入の顧客がいるのである。

教育(人材育成)
自らの姿勢で示し、信頼して支援すること。知識を教えるのではなく、自分から知識を身につけようとする自発性を喚起することが真の教育である。他人を成長させる最も良い方法は、何よりもまず自分が見本となって自分自身を成長させること、つまり、言葉よりも行動で育てることである。

共存
相互に貢献することによってすべての個人・企業が成長すること。共存するためには、まずは自分から他に貢献すること。経営者団体などで参加者は自分の企業が成長することよりも、他の企業の成長に貢献することによって、すべての企業が成長することができるようになる。企業内においても他部署に貢献することによって、企業全体が活性化することができるようになる。

競争相手(競合他社)
ともに一流、本物を目指して自分との闘いを競い合う仲間。うまくいったこと、うまくいかなかったことを伝え合い、励まし合う仲間。お互いに社会に貢献するために、助け合う仲間。そして強い相手こそ自分の見本である。アメリ力大リーグで世紀のホームラン競争を演じたマーク・マグワイア選手とサミー・ソーサ選手の関係は相互に励まし、称え合う真の競争相手であった。

苦境
自分が最も成長できる状況。乗り越えられない苦境は起こらない。苦境のない人生はない。そして、苦境は悩み考えることによって行動を変革し、人間的成長を図る場である。その結果、自分と同じような苦境に立たされた人々の役に立つごとができるようになる。つまり、苦境は自分が社会に貢献するために自分に降りがかると考えることができる。乗り越えた苦境の数は、その人の社会貢献度を示す。

後悔
後悔はあきらめたときに始まる。夢に向けてチャレンジしているかぎり後悔はない。後悔するかしないかは目標を達成したかどうかよりも、どんな失敗にもあきらめないで生きてきたか、チャレンジし続けてきたかどうかで決まるものである。長期的展望もなく目先の利益にとらわれていると、日々後悔することになる。

困難
乗り越えることができる人だけに、さらなる人間的成長のために起こること。飛躍のチャンス。困難はいかなる人にも必ず訪れるものであり、困難を避けることはできない。問題はそのような困難をどのように受け止めるのかである。そして困難を乗り越える最も良い方法は困難を楽しむことである。そしてそのためにも夢は不可欠である。

失敗
失敗とは「手段上の失敗」と「真の失敗」の2つに分けて考えることができる。手段上の失敗 私たちがやろうとする手段の9割は失敗するだろう。しかし、失敗を糧にすれぱ1つの失敗から1つのノウハウを知ることができる。つまり、失敗するほどノウハウがたまることになり、常に次のチャレンジは過去最大の成功確率があることになる。失敗するほど、やめる理由がなくなるといえる。真の失敗 どれほど成功に近づいていたとしても、自分があきらめた瞬間が真の失敗である。真の失敗は環境的要因によって決まるものではない。つまり、あきらめない限り人生に失敗はない。

疲れる
夢がないときに起こる意識。疲れるというのは肉体的に疲れるのではなく、精神的に疲れるのである。そして精神的に疲れるのは、夢や目標を見失ったときに起こる。夢もなく目先の安楽のために嫌々やると、ほんのわすかな努力でも大変な疲労感となる。しかし夢があれば、肉体的に疲れることはあっても精神的に疲れることはなくなる。それは努力したことで充実感が得られるからである。疲れを感じたときは夢を確認する。

問題
改善、向上、成長、飛躍のチャンス。成功する人は問題を喜ぶことができる。問題がなけれぱ、より大きなピジョンを描いて問題を創り出すことが大切。問題がないことが最大の問題である。

リスク
リスクを感じていないときが最大のリスク。これまでこの方法でうまくいっていたのだから、これからもこの方法でうまくいくと安心して、同じことを繰り返すことが最も大きなリスクである。つまり、リスクの本質とはそのような意識である。変化している社会の中では、同じことを繰り返すことは衰退につながる。事業はうまくいっているときほど、うまくいく方法を繰り返してしまう傾向がある。それこそがリスクなのである。

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