正沢川 細尾沢

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正沢川 細尾沢 1

今回はアルプス遠征5日間の旅♪ 細尾沢と沢上谷の2本を遡行する計画です。 単独行ゆえ、ひとりで11時間の車の運転、 シンドかったぁ~!つ、つ、疲れました。

本日の幕営予定地、木曽駒高原スキー場(現在 閉鎖中)手前の木曽駒天神温泉 国民宿舎 清雲荘にて入浴。風情のある温泉でしたよ♪

2010年9月19日撮影

正沢川 細尾沢 2

木曽駒高原新和スキー場(2004年以降営業休止) の一番上の駐車場が、福島Bコースの登山口。 ここで標高1,350Mもあり、結構寒い…。

朝5時に盛岡を出発し、途中買い出しをして 温泉に入って…なんとか暗くなる前に無事到着することが出来ました。

2010年9月19日撮影

正沢川 細尾沢 3

床がめくり上がり老朽化していたスキー場 のロッジの軒下を拝借!テントを張らせて いただきました。イスとテーブルがあり 快適そうでしたので~♪

2010年9月19日撮影

正沢川 細尾沢 4

さっそく晩飯の準備で~す! その前に、まずは一杯ですね♪ この日は運転疲れもあってか8時頃には 寝ました。

今日は素晴らしいお天気でした。 明日の天気はどうかなぁ~?晴れるといいな!

2010年9月19日撮影

正沢川 細尾沢 5

4時半起床、6時出発!いよいよ細尾沢遡行初日! 外は曇り空で今にも雨が降り出しそうな雰囲気。

茶臼山方面の登山道を進み、正沢川が横切る 1,430Mの橋の100M位手前に、地図には記載 されていない「沢登りコース」の分岐がありました。 ここは右の「沢登りコース」の方向へ進む。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 6

どんどん進むと(途中踏み跡不明瞭になる) やがて正沢川に降り立つことが出来ました。 (インゼル上の1,510M付近) その後も左岸側に踏み跡が続いていて、 踏み跡を辿ったり、沢の中を遡行したり。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 7

巨岩のゴーロ歩きが続きます。 ボルダーチックに超えるところも…

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 8

あぁ~!ついに雨が降ってきました~! こんなところで増水されたらヤバイかも~! 遡行ペースを速めました。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 9

アルプス特有の花崗岩の白い岩肌に エメラルドグリーンの水、とても綺麗♪

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 10

枝沢の滝が綺麗でしたので 思わず撮影しました♪

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 11

あ~!水が結構冷たいなぁ…。 玉ノ窪沢出合手前に遭難碑のケルンが…。 真新しい花束とお酒が供えられていました。 気を引き締めて遡行しなくっちゃ。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 12

1,890M、細尾沢の出合にて。 左が本流、右が今回遡行する細尾沢です。 細尾沢の出合は貧弱に見える。 水量比は2:1といったところか…。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 13

雨も止み、日差しが照ってくれました♪ 15分ほど太陽が出てくれましたが、 その後また曇り空に…。 雨が止んでくれただけでも感謝ですね。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 14

滑り台のようなナメ滝。 ここは確か右岸から登ったような…。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 15

倒木の散乱が凄い。あちこち倒木だらけ~! 上流部から流されてきたのでしょうね。 こんな所で焚火したら凄いだろうなぁ♪

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 16

細尾沢出合から約30分遡行すると… 出たぁ~!この沢の最大の核心部、 細尾大滝40Mで~す!

高巻きルートは三通りあるようですが、 右岸は一目見て却下!左岸から高巻きルート は2つあるようですが、自分の目で見て判断!

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 17

一般的には、左岸枝沢に入りちょっと登った 所で左の傾斜のある涸棚をトラバース、 その後、樹林帯を大きく高巻くみたい。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 18

左が大滝のすぐ右にある涸棚。 右が(よく見えないけど)涸棚のすぐ右側を流れる浮石だらけの枝沢です。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 19

細尾大滝の高巻きルートですが、 その浮石だらけの左岸枝沢を上まで ツメてみることにしました。 浮石に注意しながら急なガレを登っていきます。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 20

やがてこのようなナメ滝が出てきました。 ここも、そのまま直登しました。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 21

上の写真の滝の落口付近で撮影したものです。 落口付近はヌメりがひどく滑る、かつ岩が ボロボロ状態でしたので、慎重に登りました。

難しくありませんが、浮石処理は慎重に! この滝を登りきると傾斜が緩みます。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 22

上の写真の滝を登り切り5分ほどそのまま ツメ上げると尾根に出ました。 あとは斜め右下方向に下ると顕著な踏み跡あり。

それを辿ると滝の落口へ至ることが出来ました。 高巻きに要した時間は、ちょうど20分でした。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 23

難所の細尾大滝も無事クリアし(拍子抜け したほど楽勝でした)、ホッと一安心♪ ロープを要するかなりヤバイ高巻きと聞いていたので…。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 24

細尾大滝を超えると、渓相は一変し、 小滝が連続し楽しませてくれます。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 25

快適に登れる滝が多かったです。 直登困難な滝も容易に高巻けました。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 26

細尾大滝を超えてから1時間ほど太陽が顔を覗かせ、光り輝く水流が綺麗♪ このまま晴れてくれるといいな♪

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 27

この滝は、右から登ったような…。 記憶が曖昧でして…。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 28

計画では、細尾大滝を高巻いたら 皆さんが良く天場にしている2,100M付近に テントを張ろう!って考えていました。 時計を見るとまだ10時じゃありませんか~!

テントを張るにはあまりにも早過ぎる時間。 それに増水に耐えられる天場がなく…。 今夜は雨が降る可能性大でしたので。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 29

細尾沢全体を通して増水に耐えられる天場は、 ここ(下の写真)しかなかったと思います。 私の高度計は2,125Mを指していましたが、 GPSの記録を見ると2,130M(左岸)地点でした。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 30

細尾沢で唯一樹林帯の中に 張れる安全な天場だと思います。 2~3人用のテント一張りが限界か…。

そこ以外のビバーク地は、水流沿いの 河原で増水したらアウト!って感じでした。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 31

そこから先は、いよいよこの沢の真骨頂! 美しいナメの連瀑帯が続きま~す♪

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 32

スケールが大きく、開放的で綺麗♪ 三拍子揃った素晴らしい連瀑帯でした!

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 33

しかも、嬉しいことにどれもこれも 快適に直登できる滝ばかり~♪

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 34

この連瀑帯はホント一見の価値あります! これほど美しいナメの連瀑帯は珍しいかも♪ 遠路岩手から来ていがったぁ~! って思いましたもの~♪

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 35

ここもスケールの大きなナメ滝でしたが、 左から快適に直登しました。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 36

上のナメ滝の上部がこんな感じです。 ここも快適に直登(左から)です。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 37

次から次へと現れるナメ滝の数々。 楽しいの、なんのってぇ~! もう、笑いが止まりませ~ん♪

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 38

これも~!

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 39

上の写真の上部の滝です。 ここも快適に直登です♪

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 40

上の写真の滝を傍で見ると… ここは水流右を快適に直登しました。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 41

2,300M付近の出合にて。 ナメの連瀑帯はここで終了です。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 42

それ以降、プチ連瀑帯が出てきますが、 特に問題ありませんでした。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 43

遠方に木曽駒ヶ岳の主稜線が見えてきました♪

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 44

あとはせっせとツメるだけです。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 45

2,500Mの大岩のある二俣にて。 本流は左ですが、ここは右の枝沢へ入りました。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 46

カール状の枝沢を詰めていきます。 途中ヤブが出てきて、歩きやすい所を 物色しながらルートファンディング していたら…

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 47

なんと本流(2,500M二俣・左の沢)に 出てしまいました。 2,750M付近までこの本流をツメて…。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 48

目指す(木曽小屋に突き上げる)ルンゼが 濃いガスでまったく見えない…。 そこでGPSが大活躍♪ 右の写真がそのルンゼです。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 49

そのルンゼ、ゴミが一杯散乱していました。 その昔、山小屋のゴミ捨て場だったとか…。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 50

アリ地獄のごとく、ザレの急登をツメ上げ 稜線直下で右の枝尾根に逃げました。 稜線(枝尾根)に立った瞬間、強風でして…。 まるで冬のような寒さでした。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 51

その枝尾根を登ること、5分ほどで 頂上木曽小屋に到着♪ 濃いガスと強風で視界は皆無状態…。

展望はまったく見えませんでした。 時間は2時15分、駆け下れば今日中に 下山できるかも…!

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 52

玉ノ窪山荘にて。 風が強いなぁ~寒いなぁ~! 本日は平日ですし、この悪天で 登山者には誰にも会うこともなく…。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 53

「今日中に下山できるかも?」と思ったものの、 10時間以上の行動で、時刻も夕方を過ぎ… しかも雨が降りそう。つ、つ、疲れたぁ~! 単独ですと、ザック(荷物)が重いんです。

キャンプ指定地地ではありませんが、緊急事態ということで?8合目の水場にテントを張らせて いただきました。幸い水はどうにかヒョロヒョロ 流れていました。時によっては涸れることも?

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 54

その8合目から見た景色です。 今にも雨が降り出しそうな雰囲気…。 ここまで下ると風も弱まり、それだけでも 精神的に随分楽になりました。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 55

今日は平日でお天気も悪いし、既に夕刻、 これから登山者が来ることもないだろう。 早速テントを張り、まずはウィスキーで軽く一杯♪ くぅぅ~!疲れた体に効くの~♪

この8合目から45分下ったところに避難小屋が あるのですが、地図を見ると水場がないようだし、水がないと米も炊けないし…。 止むを得ず、幕営させていただきました。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 56

本日の晩飯は仙台名物・牛タンカレーです♪ 夜、一人ですと何もやることもありません。 8時頃には寝てしまいました。 テントを叩く激しい雨音で目が覚めました。

時計を見ると夜中の12時…。 その雨、朝までず~っと降りっぱなしでした。 テントの下はグショグショになり床下浸水 寝袋まで濡れてしまいましたよ…。

2010年9月20日撮影

正沢川 細尾沢 57

一晩降り続いた雨…。昨日のうちに沢をツメ、 安全地帯まで下って大正解だったなぁ~! 朝食に天ぷらうどん(カップヌードル)を食べ、 いざ出発!出発する頃には雨も止み、 グットタイミングだなぁ~♪

2010年9月21日撮影

正沢川 細尾沢 58

福島Bコースの7合目にある木曽駒ヶ岳 避難小屋付近にある道標です。 道標だらけで、何が何だか…。

2010年9月21日撮影

正沢川 細尾沢 59

その木曽駒ヶ岳7合目の避難小屋です。 なかなかご立派な避難小屋です。 中を覗いてみると…

2010年9月21日撮影

正沢川 細尾沢 60

二階建で新し~い♪

2010年9月21日撮影

正沢川 細尾沢 61

ストーブまであるぞぉ~♪ 昨日、ここまで下っていれば、濡れずに 済んだでしょうけど、水場がない…。

でも、小屋の中に水が入ったポリタンクが たくさんがありました。いつもあるかどうか わかりませんけど…。

2010年9月21日撮影

正沢川 細尾沢 62

8合目から下ること、3時間、ふぅ~! 無事、車デポ地に到着で~す! 9時には下山し、その後、道の駅に 寄ってマッタリとコーヒーブレイク♪

2010年9月21日撮影

正沢川 細尾沢 63

コーヒーブレイクの後、木曽福島駅近くの スーパーSATYに寄って、食料の買い出し♪

さぁ~明日は奥飛騨・沢上谷の遡行で~す! 早速、岐阜県・飛騨高山へ移動しました。 沢上谷の遡行記録はコチラをクリック!

2010年9月21日撮影
<9月19日(日)> 移動日
盛岡より木曽駒高原スキー場まで780K 11時間

<9月20日(祝)>
行動時間:10時間15分(休憩時間含む)

木曽福島スキー場(6時)~正沢川インゼル上の1,510M付近(6時30分)~細尾沢出合(9時)~ 頂上木曽小屋(14時15分)~8合目水場(16時15分)

<9月21日(火)>
行動時間:3時間(休憩時間含む)
8合目水場(6時)~木曽駒ヶ岳スキー場の駐車場(9時)
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